第一章前編『決意と喪失』
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気を失ってしまったカンナの体を支える。
もう少し早く、気づけていれば……
…いや、あいつらのことだ。カンナの心を壊しに、色々するだろう。
「ナギサ、カンナの様子はどうだ…?」
「気を失っているみたいです…」
一応自己紹介は終わったので、次の話に移ることに。
この状況はただ囚われているだけ、というだけではないと他の人も感じ始めたらしい。
本当、悪趣味なヤツらだな。
「………とりあえず、あれだ。
お互いここで手に入れた物を確認しないか?」
「いい案だと思いますよー。」
「ザッツちょうどええ、言おうと思ったんさ
こんなもん 拾ってよお」
Qタロウさんが最初から抱えてた箱。
大きさからして人の頭がはいるくら……やめよう。
よく見ると鍵穴がついている。しかも三つもある。
「でっかい箱だニャン!」
「これは最初の試練で………?」
「そうじゃ。
むしろこの箱を持っていくんが最初の試練の内容だったんやが…。」
へえ、つまりQタロウさんの“最初の試練”は、
“このデス・ゲームの仕掛けをする”ことなのかもなぁ…
「ナギサちゃん、サラちゃん、
この箱を開けるための手がかりはないかな?」
鍵穴をじっと覗いてみる。
最悪ピッキングできそうだが…そんなことしたらヤツらは黙ってないだろう。
となるとやっぱり正規の方法か…
恐らくサラちゃんたちの“最初の試練”のカギだろう。
サラちゃんと顔を見合わせる。
サラちゃんも考えがついていたらしく、
赤色で、先端が削れて緑色になっているカギを取り出した。
「やっぱり、それしかないですよね…」
「試しに使ってみようか。」
そう言ってサラちゃんはカギを鍵穴に差した。
「私達のカギも使えますか!?」
サラちゃんが持っていたカギと全く同様のカギを差し込む。となると…
少し申し訳ないと思いつつ、気を失ったカンナちゃんの制服のポケットを探る。
すると、先の削れていない赤いカギが出てきた。
先が削れてないことを不安に思いつつ、差し込んでみる。
「よーし、危ないかもしれないし、
おまわりさんに任せてー。」
ケイジさんは慎重に一本ずつ回していく。
「……開いたねー。」
……どうして、カンナちゃんのカギで、開いたの?
カンナちゃんのカギは、先が削れていなかったのに。
最初からそういう風になっていた?
じゃあ、カンナちゃんたちが失敗していなかったら…
開きすら、しなかった?
思わず私は顔をしかめてしまった。