井星之巫女―チチリボシノミコ―
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そういったおはなしでは説明頁の設置や特記事項がありますので、ご参考までにどうぞ。
当森メインの夢創作を楽しめますよう、先ずは是非、井宿さんにお名前を教えていって下さいませ
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静かに見送る影があるとは知らずに――否、井宿は敢えて二つの気を感じられなくなる場所まで来てから一度歩みを止める。
「華音」
呼び掛ければ、華音もすぐに足を止めてくれた。
彼女と互いに向き合える位置に身を置き、地面を厭う事なく片膝をついて華音と華音の肩に居る真白を見上げる。
「…君はこういう形を嫌うかもしれないが…」
「井宿様…?」
「――朱雀七星士井宿の名にかけて、天帝の下で培ったこの力をあなた様をお護りする為に捧げる事を誓いますのだ」
華音の左手を取り、手の甲へ口づけを一つ落とす。
「井宿…様」
「行こう。華音一人ではなく、共に世界を見届ける為に」
再び肩を並べる形に戻ると、“はいっ!”と嬉しそうな声が響いた。
――後に。
朱雀七星士井宿は天帝の御前でこう語っている。
『たとえ高位を剥奪されようとも、最後にして最も高貴なる魂を持った時空の巫女は、四正国全土の行く先を見届け続ける事で最大の使命を全うしております』
と。
―終―
◇あとがきと+α◇
間を埋めつつ、ようやく無事に完結まで辿り着いたっ( つД`)
「井星之巫女―チチリボシノミコー」は、タイナカサチさんの「code」という曲から思い浮かんだ物語です。
とはいえ、物語を書き出してから大分時間が経っているので、最初にイメージしていたものが実は曖昧でして…。
朱雀七星士井宿は結構最強目だけど、そんな井宿よりも力がある主人公だったらどんな物語になるのか?
そんなようなところからイメージがどんどん膨らんでいったような気がします。
亢宿の笛の音から気を取り込む場面に、朱雀召喚の儀式を迎える場面。
儀式の前に育ての親のような大切な存在を看取る場面。
井宿に気を分けてもらう場面や、航海場面。
柳宿の亡骸を前にして怒りの感情をぶつける翼宿の事を真っ向から受け止める場面。
井宿から“結界”を施してもらっていた事を知った時の葛藤場面。
必然に阻まれながらも唯の元へ向かう場面。
“最後の戦い”を見届ける為に最高潮の神格を纏い、眠りから醒める場面。
使命から逸脱し、時空の狭間に飛ばされる場面。
戦いを終えた後で、兄役として育ててくれた僧侶と井宿が言葉を交わす場面。
これらの場面が主に頭の中にあり、儀式の場面と時空の狭間での場面辺りは特に、結構早い段階でワンシーンとして出来上がっていました。
そして実は今回、一部分にちょっと展開の選択肢をミスったなぁ~と後悔しているところがあります…。
青龍召喚の儀式が始まってしまう中、唯の元へ駆けつけ、最終的に心宿の力によって阻まれる主人公ですが、
井宿の助けがちゃっかり入るあのシーン。
井宿の助けは間に合わず、そのまま闇の底へ落ちる主人公が自身の力を発揮して、眠りから醒めた後に紅南国まで戻って来て復活を遂げる、という感じにしてもかっこよかったなぁ、と、話をサイト上に公開してしまってから思い浮かびましたf(^^;)
もしかすると…いつの間にか一部分がさりげなく差し替えられていたりする、かも?(←えっ?)
欲を言えば、エピローグ的なもののところでも“雲渓”様と井宿にもうちょっとバチバチに主人公を取り合ってもらいたかったなぁ~という思いもあったり。
でも、あまり派手にバトルさせてしまうと収拾がつかなくなりそうだったので、あんな感じに纏まりました。
完結まで本当に随分と時間を掛けてしまいましたが、それでも根気よく付き合って下さった方、ありがとうございます!
感謝感謝、です(*^^*)
原作OVAをなぞった番外編もどきなんかも思い浮かんではいるのですが、もしも仕上がった暁には、またこの物語の主人公たちの活躍を見守ってやって下さい。
「井星之巫女―チチリボシノミコ―」これにて完結です、ありがとうございましたm(__*)m
【井星之巫女―チチリボシノミコ―完結(2022.11月)】
―管理人*響夜月華音―
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↓ここからはこっそりおまけの話↓
制作秘話みたいなものです。興味のある方はどうぞ!
「井星之巫女―チチリボシノミコ―」といえば、主人公が紡ぐ言葉が特徴的かと思います。
実はあれ、KOKIAさんの「調和 oto」という曲の歌詞の綴り方を参考にさせて頂きました。
そこから管理人自身もどう言葉をひねり出したのか…
その軌跡の一部を載せておきます(ただの自己満足ですがf^^;)
◆呪文帖◆
一、「空間を開きませ」
→kuukanwohirakimase
【エサミカリヒヲナクウク】
二、「空間を閉ざしませ」
→kuukanwotozas(h)imase
【エサミヒサゾトウナクウク】
三、「拒むもの通しませ 閉ざされた道よ 開きませ」
→kobamumonotoosimase tozasaretamitiyo hirakimase
【エサミカリヒ ヨイティマテラサゾト エサミスォトノムマボヲク】
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元となる言葉を考える→ローマ字変換→逆読み
発音しにくそうな部分は、っぽく繋がるように少しいじったりもしてあります。
えぇ、頭を使いましたとも(笑)
そんなこんなで“巫女様の呪文”は作り上げられたよ、というお話でしたっ