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Vestige

いつしか貴方は姿を見せなくなった。

貴方に会えない。

もうすぐ世界が…終わる?

私は言葉を出せるようになった口で。

今日を歌い。

なぞるように頭に綴り今日を残し。

独りきりで過ごした。

それはとても寂しいもの。

人と関わるとはそういう事。

いきなり独りになると寂しくなるものだと。

私は今日を歌い残す。

感じたままの言葉を、壊れかけの声で。

それでも私の理想郷はまだ終わらなかった。

なんとなく、まだ貴方が信じてくれているような気がして。

そんな壊れた光を私は希望と名付けた。

貴方が一つ一つ名付けたように。

求めたこの手を弱さと私は名付けた。

貴方を綴りながら。

そう。

毎日、毎晩、寂しい夜を超えて。

外へ、外へ、貴方の元へと伸ばし続けたこの手は。

私の怖がりな声を覆い隠すことは出来なくなって。

いつしか信じきれず明日を諦め始めた。
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