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Vestige

今日も貴方は来た。

また言葉を残して。

「いつか世界が終わる。そしてユリは独りぼっちになる」

私は徐々に恐怖を覚えた。

明日に対しての不安や恐怖。

貴方に会えなくなる恐怖。

(望む世界は、これが貴方の理想?)

私は何を思い何を探したのか。

分からないけどただ泣いた。

泣いて、泣いて、泣いた。

この雫は初めて見た。

これは涙だと貴方が名付けた。

あふれる言葉で胸が押さえつけられる。

貴方がそれは苦痛だと名付けた。

「差し伸べた手はただ受け入れていいよ。夢の中でも」

そんな事貴方の顔を見ればそれは叶わないと分かる。

だけれども、今この瞬間は…。

この瞬間だけは。

疑わないで信じていなきゃ。

私はコワレテしまいそうだった。
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