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伏黒恵
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「風呂入んぞ」
帰宅してすぐ、出迎えに来てくれた彼が言った。
「良いから来い」
「え、ちょ、恵君……?」
返答も待たずに手を引かれて脱衣所へ連れて来られた。
かと思いきや、何故か恵君と服も脱がずに浴室へ入る。
シャワーに手を掛けた恵君に、とても嫌な予感がして、慌てて引き返そうとしたら
「逃げんな」
て、掴まれてた手首を引き寄せられた。
そのまま、背中から腰に手を回されて動けなくなった所を、あろうことか恵君は、頭から水をぶっかけて来た。
「冷っ、た……」
まだ冷水だったシャワーに身震いする。
堪らずシャワーのヘッドを手で遮ろうとすれば、避けた恵君によって今度は首元に押し付けられた。
「やっ……恵くん、くすぐったい」
「我慢しろ。此処がいちばん強ぇんだよ」
「っ、な、何のこと……?」
「……さあな」
肝心な部分をぼやかされ、咄嗟に文句を言おうとしたら
「ちょっと持ってろ」
とシャワーを手渡された。
後ろでカタカタと音がして、今度は何をされるのかとドキドキする。
不意にぬめっとした冷たい何かが、恵君の手と共に首筋に触れた。
「ひっ!ななっ何……!?」
「ただのボディーソープだ。いいから力抜け」
「そっ……んな事、言ったって!」
くすぐった過ぎて顔と肩とで挟んだ恵君の手を解放するのが怖い。
埒があかないと、軽く舌打ちした恵くんは、むき出しになっていたもう片側の首筋に噛みついてきた。
それから、思わず声を上げて反応した隙に、素早くボディーソープを塗り込まれる。
ただそれだけだというのに、すらりと長い指先にゴツゴツとした男らしい恵君の手のひらを感じて。
段々と気持ちよくなっていく自分がとても恥ずかしく思えた。
「声、漏れてんぞ」
「っっだ、誰のせっ……」
「俺はただ、お前を洗ってるだけだろ……」
それが問題だと言っているのに。
休まる気配の無い恵君の手がすっと離れたかと思うと、私からシャワーを取り上げて、塗り込んだソープを洗い落とされた。
「どういうこと!」
やっと洗われ終わり、恵君の方を向いて睨みつけると、何故か不貞腐れた顔をした彼が静かに反論してきた。
「お前が他の雄のニオイをべったり付けて来たのが悪いんだろ」
「な、何それ?私知らな……」
はっと帰り道に触らせて貰った飼い犬の柴犬の事を思い出した。
人懐こい子で、顔を舐めようとしてくるものだから逸らして首を何回か舐められた覚えがある。
でもあの子の性別なんて知らなかったし、そもそも相手は犬で――
「っ……」
「浮気、してんじゃねぇーよ」
すっ……と、恵君の湿った手が私の頬を包みこむ。
私の目の前に映る彼の頭には、髪色と同じ黒い獣耳が生えていて。
狼人間の恵君にとって、私のした行為は確かに軽率過ぎたと、近付いてきた彼の顔に私は静かに目を閉じた。
帰宅してすぐ、出迎えに来てくれた彼が言った。
「良いから来い」
「え、ちょ、恵君……?」
返答も待たずに手を引かれて脱衣所へ連れて来られた。
かと思いきや、何故か恵君と服も脱がずに浴室へ入る。
シャワーに手を掛けた恵君に、とても嫌な予感がして、慌てて引き返そうとしたら
「逃げんな」
て、掴まれてた手首を引き寄せられた。
そのまま、背中から腰に手を回されて動けなくなった所を、あろうことか恵君は、頭から水をぶっかけて来た。
「冷っ、た……」
まだ冷水だったシャワーに身震いする。
堪らずシャワーのヘッドを手で遮ろうとすれば、避けた恵君によって今度は首元に押し付けられた。
「やっ……恵くん、くすぐったい」
「我慢しろ。此処がいちばん強ぇんだよ」
「っ、な、何のこと……?」
「……さあな」
肝心な部分をぼやかされ、咄嗟に文句を言おうとしたら
「ちょっと持ってろ」
とシャワーを手渡された。
後ろでカタカタと音がして、今度は何をされるのかとドキドキする。
不意にぬめっとした冷たい何かが、恵君の手と共に首筋に触れた。
「ひっ!ななっ何……!?」
「ただのボディーソープだ。いいから力抜け」
「そっ……んな事、言ったって!」
くすぐった過ぎて顔と肩とで挟んだ恵君の手を解放するのが怖い。
埒があかないと、軽く舌打ちした恵くんは、むき出しになっていたもう片側の首筋に噛みついてきた。
それから、思わず声を上げて反応した隙に、素早くボディーソープを塗り込まれる。
ただそれだけだというのに、すらりと長い指先にゴツゴツとした男らしい恵君の手のひらを感じて。
段々と気持ちよくなっていく自分がとても恥ずかしく思えた。
「声、漏れてんぞ」
「っっだ、誰のせっ……」
「俺はただ、お前を洗ってるだけだろ……」
それが問題だと言っているのに。
休まる気配の無い恵君の手がすっと離れたかと思うと、私からシャワーを取り上げて、塗り込んだソープを洗い落とされた。
「どういうこと!」
やっと洗われ終わり、恵君の方を向いて睨みつけると、何故か不貞腐れた顔をした彼が静かに反論してきた。
「お前が他の雄のニオイをべったり付けて来たのが悪いんだろ」
「な、何それ?私知らな……」
はっと帰り道に触らせて貰った飼い犬の柴犬の事を思い出した。
人懐こい子で、顔を舐めようとしてくるものだから逸らして首を何回か舐められた覚えがある。
でもあの子の性別なんて知らなかったし、そもそも相手は犬で――
「っ……」
「浮気、してんじゃねぇーよ」
すっ……と、恵君の湿った手が私の頬を包みこむ。
私の目の前に映る彼の頭には、髪色と同じ黒い獣耳が生えていて。
狼人間の恵君にとって、私のした行為は確かに軽率過ぎたと、近付いてきた彼の顔に私は静かに目を閉じた。
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