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気になるあの子とじゅじゅ男子
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失敗した――そう自覚した時にはもう体は宙に浮いていて。
急降下する感覚に死を意識しながら、痛みに備えて瞼をぎゅっと閉じたナマエが次に見たのは、ひとつ先輩である狗巻の怖いくらい殺気を放って、恐らく自分をぶっ飛ばした呪霊の方を睨みつける横顔だった。
「ど…して……」
視線に気づいた狗巻が俯くなり微笑むものだから、もう限界で意識が朦朧としだしているナマエが疑問を投げかける。
「…こんぶっ。」
「っ…すみま、せ…、」
狗巻の力強い声に安堵したナマエは、そのまま遠のく意識の中で狗巻の無事だけを祈っていた。
「やっ、あのっ…本当に大丈夫ですから!!」
「お・か・か!、おかかぁぁ!!」
呪霊を祓い終えた狗巻は、ナマエを何とか1人で背負い上げ、帰還地点まで歩いていた。
途中で目を覚ましたナマエが驚いて咄嗟に下りようとしたが、狗巻は頑なに首を振って拒否をした。
「う"ぅ…す、すみません…。」
遂に根負けしたナマエが申し訳なさそうに謝る。
「ツナっ。」
狗巻は気にも留めてない様子で返事をしてから、一度彼女を持ち上げて、
体勢を整えた。
一瞬の浮遊感に思わず狗巻の首に回していた手に力を込めたナマエは、「あ、すみませんっ…。」と急いで謝ってから密かにため息を零した。
そもそも、お世辞にも細いとは言い難い自分が、今こうして先輩である狗巻の背中を借りておぶられている事にナマエはどうしようもない不安と焦りを感じていた。
重くないだろうか。辛くないだろうか。体臭は大丈夫だろうか。
本当は、無理してくれているのではないか。
考えれば考えるだけ不安になってしまい、早く離れられたら等と考えていたナマエは、それが手の震えになって身体に出てしまっている事に気が付かなかった。
「!…ど、どうかしましたか?」
不意に腕を顎でトントンとされたナマエは、はっと我に返って狗巻に反応を返した。
「高菜?すじこ??」
「……え…と、もしかして心配してくれてます?」
「しゃけしゃけ。」
頷いた狗巻に、ナマエは内心安堵してから、問題の無い事を伝える。
すると、返事を聞いた狗巻もまた、安心したようにため息を吐いたので、ナマエは密かに胸が高鳴るのを感じた。
「……あの。しんどくない、ですか?」
「?おかかっ。」
全然?とでも言うようにすぐに首を振って返す狗巻に、ナマエは思い切って不安に思っている事を全て聞いてみることにした。
すると、どの質問にも首を振ってくれた狗巻に、ナマエは何故かむきになって、
「じゃ、じゃあ!臭くないですか!?」
「…!」
「あ"ー!ごめんなさい!止めて!嗅がないで!!」
「……ツナマヨ。」
はっとしたように、首の前で組まれていた腕に鼻を密着させて嗅ぎ始めた狗巻に対して、慌てて制止を促す叫び声を上げたナマエは、散々嗅がれた後から、勿体ぶるようにしてそう返した狗巻に羞恥心から項垂れてしまう。
耳元から、「う"ぅ…」とナマエの唸り声が聞こえてきた狗巻は、満更でもない様子で上機嫌に笑っていた。
それから無事に帰還した2人は、そのまま高専に戻って医務室に寄る事になる。
治療を終え、部屋を出てきたナマエは、先に出て待っていた狗巻に親指を立ててグッドポーズをして出迎えられた。
「…有難う御座います、狗巻さん。」
「…しゃけ!」
目を細めて感謝を述べたナマエに、狗巻は嬉しそうに笑って返事をしたのであった。
急降下する感覚に死を意識しながら、痛みに備えて瞼をぎゅっと閉じたナマエが次に見たのは、ひとつ先輩である狗巻の怖いくらい殺気を放って、恐らく自分をぶっ飛ばした呪霊の方を睨みつける横顔だった。
「ど…して……」
視線に気づいた狗巻が俯くなり微笑むものだから、もう限界で意識が朦朧としだしているナマエが疑問を投げかける。
「…こんぶっ。」
「っ…すみま、せ…、」
狗巻の力強い声に安堵したナマエは、そのまま遠のく意識の中で狗巻の無事だけを祈っていた。
「やっ、あのっ…本当に大丈夫ですから!!」
「お・か・か!、おかかぁぁ!!」
呪霊を祓い終えた狗巻は、ナマエを何とか1人で背負い上げ、帰還地点まで歩いていた。
途中で目を覚ましたナマエが驚いて咄嗟に下りようとしたが、狗巻は頑なに首を振って拒否をした。
「う"ぅ…す、すみません…。」
遂に根負けしたナマエが申し訳なさそうに謝る。
「ツナっ。」
狗巻は気にも留めてない様子で返事をしてから、一度彼女を持ち上げて、
体勢を整えた。
一瞬の浮遊感に思わず狗巻の首に回していた手に力を込めたナマエは、「あ、すみませんっ…。」と急いで謝ってから密かにため息を零した。
そもそも、お世辞にも細いとは言い難い自分が、今こうして先輩である狗巻の背中を借りておぶられている事にナマエはどうしようもない不安と焦りを感じていた。
重くないだろうか。辛くないだろうか。体臭は大丈夫だろうか。
本当は、無理してくれているのではないか。
考えれば考えるだけ不安になってしまい、早く離れられたら等と考えていたナマエは、それが手の震えになって身体に出てしまっている事に気が付かなかった。
「!…ど、どうかしましたか?」
不意に腕を顎でトントンとされたナマエは、はっと我に返って狗巻に反応を返した。
「高菜?すじこ??」
「……え…と、もしかして心配してくれてます?」
「しゃけしゃけ。」
頷いた狗巻に、ナマエは内心安堵してから、問題の無い事を伝える。
すると、返事を聞いた狗巻もまた、安心したようにため息を吐いたので、ナマエは密かに胸が高鳴るのを感じた。
「……あの。しんどくない、ですか?」
「?おかかっ。」
全然?とでも言うようにすぐに首を振って返す狗巻に、ナマエは思い切って不安に思っている事を全て聞いてみることにした。
すると、どの質問にも首を振ってくれた狗巻に、ナマエは何故かむきになって、
「じゃ、じゃあ!臭くないですか!?」
「…!」
「あ"ー!ごめんなさい!止めて!嗅がないで!!」
「……ツナマヨ。」
はっとしたように、首の前で組まれていた腕に鼻を密着させて嗅ぎ始めた狗巻に対して、慌てて制止を促す叫び声を上げたナマエは、散々嗅がれた後から、勿体ぶるようにしてそう返した狗巻に羞恥心から項垂れてしまう。
耳元から、「う"ぅ…」とナマエの唸り声が聞こえてきた狗巻は、満更でもない様子で上機嫌に笑っていた。
それから無事に帰還した2人は、そのまま高専に戻って医務室に寄る事になる。
治療を終え、部屋を出てきたナマエは、先に出て待っていた狗巻に親指を立ててグッドポーズをして出迎えられた。
「…有難う御座います、狗巻さん。」
「…しゃけ!」
目を細めて感謝を述べたナマエに、狗巻は嬉しそうに笑って返事をしたのであった。