「えー？　どうしようかなぁ」

ニヤニヤと口角上げながら聞いてくる。
とりあえずもう一度お願いしてみると、うーんと顎に手を添えて考え込んでからパッと何かを閃いたようにこちらを見返して来る。とんだ茶番。

「キスしてくれたら良いよ！」
「もう良いです1人で何とかします」
「んもう、冗談だってば。つれないなー」

文句を垂れつつ取ってくれる。ここで受け取り様に、思い切って触れるだけのキスを彼女からしてみたら、一瞬固まってから割に合わないお返ししてきて腰が抜ける奴。しなければ五条の方から甘く痺れるようなキスをしてきて離れざまに「ん、どーぞッ」て取ってくれた物を渡してくれる。

タダでは動かん男。