「お疲れサマンサー、と。んふふ、最高にやつれてんね。ウケる」

揶揄いながらもよしよしと頭を撫でてくれる五条さん。
最初はちょっとムッてなったけど、彼の大きな手が気持ち良くて、そんな事はどうでも良くなってしまった。
ああ、今日は頑張った私。だからもう少しだけ、こうさせて。

「！　何、随分と可愛い事してくれんね」
「……ん？」

ちゅっ、と目を開けるのと同時に唇を何か柔らかいものが触れた。

「ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ」
「ん"？ んん"？」

吃驚する合間にも1回2回3回と啄むようなキスが繰り返される。
思わず手のひらを入れて阻めば、彼は不満げに私を見た。

「誘っといて止める気？」
「さ、誘ってなんか、ンッ」

そのまま腰が抜けるまで口付けてきた五条さんは、

「優しくしてあげるから、ね？」

甘く耳元で囁くのだった。