目が覚めたら大体いつも先に起きてる彼が珍しくまだ眠っていて何だかとてもレアなものを見つけたような感覚になる。
普段は恥ずかしくてあまり見られないけど、やっぱり夏油君カッコイイなぁ好きだなぁなんて夢中になってたら、不意に彼の瞼が開いた。

「そんなに見つめられると、顔に穴が空いてしまうよ」
「ッッ、」

いつから！？てなる私に

「君が起きた頃からかな」

なんてしれっと言って来る。そればかりか、

「君がそんなにも私の寝顔が好きだなんてね」

暫くはそんな風に揶揄ってくるもんだからその度に反論する、んだけど、

「でも嫌いではないんだろう？」
「うっ……」

大体こう返して来るから狡い。

「安心して、私も好きだよ」
「！？」

しかも急にぶっ込んで来るからタチが悪いのだ。