「ただいまー」
「あ、おかえりなさーい！」
「……ん？　酔ってるの？」

帰って来るなりいつから待ち構えていたのか、彼女が抱き着いてお出迎えしてくれた為、軽く受け止めてから見上げてくる彼女を見る五条。
ふわりと香るお酒の匂いに

（わざわざ買って来てまで飲むなんて珍しいな）

なんて思いながらも、

「酔ってませんよー、んふふ」
（まあいっか）
「うむっ、！？」

緩みきった彼女の表情を見て咄嗟にムラッときた五条は、欲望に忠実に、彼女の半開きになった唇を塞いだ。
啄むようなキスを繰り返してから、舌を入れ、彼女の口内をかき乱す。
苦しそうに身じろぐ彼女の腰と後頭部を押さえながら、夢中になって行為を繰り返していれば、五条が顔を上げる頃には、支えられて蕩けた表情で彼を見つめ返す彼女の姿があった。

「んー、酒のにおいが邪魔かな」
「……ふぇ？」

呟くなり、ひょいと彼女を横抱きした五条は、そのまま浴室へと足を運んだ。
浴室内で下ろされた事に不安を覚え、咄嗟に彼の名を呼んだ彼女を、シャワーヘッド片手に目隠しを下ろした五条が見据える。

「気持ち良くしてあげるからさ。早く戻っといで」

ニヤリと笑った五条は、冷水シャワーを彼女の頭からぶっかけるのであった。





【お互いに任務続きでなかなか時間が取れない日が続いたりすると、流石に寂しくて堪らない日もあったりして。そうだお酒で誤魔化そうと思い立った彼女がつい飲み過ぎた……て感じです。】