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五条悟
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「お風呂上がりましたよー」
って、あれ。
お風呂から上がって居間に出てきたら、ソファの上で仰向けになって長い脚を放り出しながら寝てる五条さんの姿があった。
ていうか、寝てるんだよね…これは。
目元を覆い隠してる黒い布が、判断を妨げる。
近づいて小さく名前を呼んでみたが、反応が無い辺りやっぱり眠ってるんだろう。
今日もお互いに任務だったわけだが、階級の最上級にいる彼が受け持たされる任務なんて、多分、その辺の呪術師だったら死に物狂いで祓えるかやられるかの相手だと思う。
勿論、私もその1人なのだけれど。
とにかく疲れてるんだと思い、今日はもうこのまま寝かしといてあげようと離れようとした所に、「ん…、」とくぐもった甘い声が聞こえてきた。
咄嗟に確認すれば、少し身じろいでからまたすぐに整った呼吸音を立てる彼の姿が目に入る。
何だ寝息か…。
やけに色気を含んだ声に内心ドキドキしながらも、起きてなくてちょっと残念に思う気持ちが顔を出す。
流石に眠っている時にまで動揺させられるのは、何だかちょっと悔しかった。
少し考えてから、決心して五条さんの顔の前にまで足を運んだ私は、そのまま暫く、彼のぷっくりとした厚みのある唇を眺めた後、そっと触れるだけのキスをした。
恐る恐る唇を離しながら、癖で閉じていた瞼を薄らと開けてみれば、片手で布を少しだけ上にズラして、片目だけを出す五条さんの顔が目に飛び込んでくる。
その澄んだ青い瞳は、私のことを真っ直ぐに見つめていた。
「っっ、んんっ」
かぁっと熱が込み上げてくるのを感じた途端、素早く後頭部を押さえつけられた私は、さっきまで重なっていた唇と今度は深く交わる事になる。
あまりの速さに反応しきれず開いたままになっていた口の中にはにゅるりと彼の舌が入ってきた。
舌を絡ませながら口内をかき乱され、ソファの端を掴んでいた手が震える。
満足に呼吸も出来ないのが苦しくて。でも、甘い刺激が気持ち良くて。
口内で溜まった唾液が、舌が、だらしなく唇から垂れるのを感じながら、力の弱まった頭を少しだけ上げて至近距離で見下ろした五条さんは、楽しげに口角を上げて舌なめずりをしていた。
「んもぉ、恋人の寝込み襲うだなんて、えっちだなぁナマエは」
「ぇ……?あっ、やっ、ちちっ違います!」
さっきまで熱を帯びていた瞳が急に笑顔をになったかと思うと、もういつもの調子で揶揄ってくる五条さんに私ははっと我に返ってから慌てて否定を口にする。
でも咄嗟に、何も違わない事を思い出して、少し考えてから目の前の笑顔を崩さない五条さんに小さく謝れば、ふっと目を細めて微笑んだ彼に引き寄せられる形で抱きしめられた。
「素直で結構!いやぁ…たまには寝たふりもしてみるもんだねぇー」
「……えっ?五条さん、今なんて?」
「はいはい、何にもないですよー」
聞き間違いなのを期待して聞いたのに五条さんからは軽く流されてしまう。
焦りと羞恥心が交互に来る中、そんな私の耳元で「てなわけで、お風呂入ってくるから先に待っててね」と語尾だけやけに意識して囁かれる。
居間を出て行く五条さんの背中を、置き去りにされたソファの上から眺めながら、私は思わず後ろに倒れ込んだ。
やられた……!これ罠だ!!
今更後悔しても遅いのだけれど、今後の自衛の為、ここは後悔せずにはいられないのだった。