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五条悟
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任務で失敗した私は、一人ベンチに座って落ち込んでいた。そんな私を慰めに来てくれたのか、五条君は隣に座るなり、その長い足を放り出した。
「何? 泣いてんの?」
……前言撤回。慰めに来たんじゃない、茶化しにきたんだ。
「泣いてないし今そういう気分じゃないから。どうぞお帰りください」
「冗談じゃーん、そんな最初から怒らないでよー」
「……触らないでよ」
足を組み、こちらの方を向いて頭を撫で始めた五条君を、私は顔を背け拒絶した。それでも構わず撫でて来る辺りが、彼らしいというか何というか。彼の大きな手から伝わる熱が今は癪だけど心地良く思えた。
「何? 茶化しにきたんじゃないの?」
「んー? ふふっ、半々かなぁ」
「やっぱり今すぐ帰って」
「えー、だって今僕が居なくなったらお前ひとりで泣くでしょ?」
「……五条君はどんだけ私のこと泣かせたいわけ?」
反論しながら睨みつけてやったら、
「良いねその顔、そそる」
ニヤリと口角を上げて言い返されたから、これは真面目に相手する方が間違っていると気付いた。だからまた顔を背けて今度は無視を決めこもうって思ったんだけど、そうなると未だに頭を撫でてるこの手が煩わしく感じて。こっちは腕を掴んでまで退かそうとしてるのに、何故か頑なに拒まれた。こういう時の五条君て、ほんとに訳が分からない。もう諦めて不貞腐れてたら、五条君の手が止まった。
「失敗ったって、誰も死ななかったんでしょ? よくやったじゃん」
「っ……次は何?」
「んー、思ったよりキてたみたいだったから、ここは優しい僕が慰めてあげようと思って」
「な、にそれ……」
だったら最初からそうして欲しかった、ていう文句は呑み込むことにした。だって、これ以上優しくされたら、抑えてたものが溢れ出してしまいそうだったから。そんな私の気も知らず、不意に顔を覗き込んできた五条君は、驚いた私に「今度こそ泣いてる?」なんて聞いて来た。
……このニヤけ顔が最高に腹が立つ。
「残念だけど、そんなか弱い女の子じゃないの、私」
言いながら顔を押し戻そうとしたら、これがびくともしなくて。諦めて顔から手を離そうとしたら、彼に手首を掴まれ拒まれた。
「僕にとったら君もか弱い女の子だよ」
そりゃ、最強にとっては皆そうなんだろうよ。
言い返してやろうと思ったけど、スリスリと私の手のひらに頬を擦り寄せて来る五条君には、嫌でも心臓の鼓動が速まった。いちいちやる事がズルすぎではないだろうか……これでは怒るに怒れない。
「こんなに放っとけないのは、お前だけだけどね」
「なっ……!」
ちゅっと手のひらにキスしてから、彼は立ち上がり、「何か美味しいもんでも食べに行こっかー」なんていつもの口調で続けた。悔しくて暫くじと目で無視してたら、今度は腕を引いてベンチから腰を浮かされて。
「ほら、早く行くよ! はーっ、お腹空いた!」
「ちょっ……もう! 分かったから離して!」
「何食べよっかなー。ナマエは何か希望とかある?」
「無視しないでよ! はぁ……」
駄目だ、分かってはいたけど彼にはやっぱり敵わない。そう悟ったら、大きなため息がひとつ出た。ここはもう、好きなだけ食べて飲んでやろうと、私は今の気分を彼に伝えた。
「何? 泣いてんの?」
……前言撤回。慰めに来たんじゃない、茶化しにきたんだ。
「泣いてないし今そういう気分じゃないから。どうぞお帰りください」
「冗談じゃーん、そんな最初から怒らないでよー」
「……触らないでよ」
足を組み、こちらの方を向いて頭を撫で始めた五条君を、私は顔を背け拒絶した。それでも構わず撫でて来る辺りが、彼らしいというか何というか。彼の大きな手から伝わる熱が今は癪だけど心地良く思えた。
「何? 茶化しにきたんじゃないの?」
「んー? ふふっ、半々かなぁ」
「やっぱり今すぐ帰って」
「えー、だって今僕が居なくなったらお前ひとりで泣くでしょ?」
「……五条君はどんだけ私のこと泣かせたいわけ?」
反論しながら睨みつけてやったら、
「良いねその顔、そそる」
ニヤリと口角を上げて言い返されたから、これは真面目に相手する方が間違っていると気付いた。だからまた顔を背けて今度は無視を決めこもうって思ったんだけど、そうなると未だに頭を撫でてるこの手が煩わしく感じて。こっちは腕を掴んでまで退かそうとしてるのに、何故か頑なに拒まれた。こういう時の五条君て、ほんとに訳が分からない。もう諦めて不貞腐れてたら、五条君の手が止まった。
「失敗ったって、誰も死ななかったんでしょ? よくやったじゃん」
「っ……次は何?」
「んー、思ったよりキてたみたいだったから、ここは優しい僕が慰めてあげようと思って」
「な、にそれ……」
だったら最初からそうして欲しかった、ていう文句は呑み込むことにした。だって、これ以上優しくされたら、抑えてたものが溢れ出してしまいそうだったから。そんな私の気も知らず、不意に顔を覗き込んできた五条君は、驚いた私に「今度こそ泣いてる?」なんて聞いて来た。
……このニヤけ顔が最高に腹が立つ。
「残念だけど、そんなか弱い女の子じゃないの、私」
言いながら顔を押し戻そうとしたら、これがびくともしなくて。諦めて顔から手を離そうとしたら、彼に手首を掴まれ拒まれた。
「僕にとったら君もか弱い女の子だよ」
そりゃ、最強にとっては皆そうなんだろうよ。
言い返してやろうと思ったけど、スリスリと私の手のひらに頬を擦り寄せて来る五条君には、嫌でも心臓の鼓動が速まった。いちいちやる事がズルすぎではないだろうか……これでは怒るに怒れない。
「こんなに放っとけないのは、お前だけだけどね」
「なっ……!」
ちゅっと手のひらにキスしてから、彼は立ち上がり、「何か美味しいもんでも食べに行こっかー」なんていつもの口調で続けた。悔しくて暫くじと目で無視してたら、今度は腕を引いてベンチから腰を浮かされて。
「ほら、早く行くよ! はーっ、お腹空いた!」
「ちょっ……もう! 分かったから離して!」
「何食べよっかなー。ナマエは何か希望とかある?」
「無視しないでよ! はぁ……」
駄目だ、分かってはいたけど彼にはやっぱり敵わない。そう悟ったら、大きなため息がひとつ出た。ここはもう、好きなだけ食べて飲んでやろうと、私は今の気分を彼に伝えた。