第四章(土井ルート)隠せりと為すか
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タソガレドキのふたりが帰ると、茶々子は肩を抱かれたまま半助を見上げた。
目が合うと半助は慌てて手を離して顔を覆った。
「すみません……つい……」
一言、そう言うと半助は黙ってしまった。
強引なようで、こちらの意思に丸投げしているような、押されているようで、一歩引いているような、半助のそんな態度に茶々子は少し苛立ちを覚えた。
「…………半助さん」
「!!」
名を呼ばれ驚いた半助の顔が朱く染まっていたのを茶々子は見逃さなかった。
「名を呼んでと言ったのは先生です」
「そう、ですね…」
茶々子はじっと半助の目を見て離さなかった。
この人の本音はどこにあるのだろう。私のことを本当はどのように見ているのだろう。本気とはどの程度なのだろう。
それを知りたくて、食い入るように見詰めた。
「茶々子さん、そんなに見ないでください」
「なぜですか?知ってくださいと言ったのは先生です。私はいつか貴方の刀を研ぐ約束をしました。だから、知ろうとしているんです」
茶々子にしては珍しい、人を追い詰めるような物言いに半助はたじろいだ。
そういえば以前花房牧之介を口だけで追い返したらしいということを半助は思い出した。先日のやり取りといい、意外と気が強いというか負けん気があるというか……
観念して見つめ返すと、茶々子の頬がほんのり色付いていることに気がついた。
これは、と思った。
可愛い
すごく可愛い……
初めて会ったとき以上に彼女のことを可愛いと思った。
この頬の赤みの理由が少なからず自分のことを想ってのことであったなら良いと、そんなことを思って……
「……好きだ」
半ば無意識だった。
茶々子の目が見開かれる。
「あの……?」
茶々子の声を聞いて半助はそこでようやく自分が口にした言葉を理解した。
顔に熱が集まるのが分かる。それに気がつかれまいと背を向けた。
「……まだ仕事が残っているので失礼します」
それだけ言って半助は逃げるようにその場を後にした。
半助の無意識な告白と共に取り残された茶々子は眉をひそめて「もう、なんなの……」と呟いた。
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