第一章
夢小説設定
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その日は朝から騒がしかった。
「また来てるらしいよ、土井先生のお客さん」
授業前に兵助に予習を手伝ってもらっていると、三郎が教室に顔を出した。
「誰、それ」
「いいから、観に行こうぜ」
半ば強引にふたりして三郎に中庭へ連れ出された。
既に来ている見物客の合間から見てみると、土井先生が誰かと戦っている…というよりは適当にあしらっていると言うべきか。
「もう授業が始まるからそれくらいにしてくれないか、尊奈門くん」
「またそうやって逃げる気か、土井半助ーっ!!」
土井先生は彼の攻撃を出席簿ひとつでかわしている。なんとも滑稽な戦いだ。
「なに、あれ」
「彼はタソガレドキ忍者、諸泉尊奈門だよ。一方的に土井先生をライバル視してるんだ」
荘助の質問に兵助がなんの悪意もなさそうに言う。
一方的にと言われているとは相手もかわいそうに、と思っていると後ろに妙な気配を感じ、荘助は振り返った。
「!!!」
そこには、いつ来たのか尊奈門と同色の忍装束が目に入った。見上げると、頭巾の中は包帯で覆われた顔がある。
荘助は自分でもよくわからないが身体が強張り息を飲んだ。
その包帯の男は荘助を見て目を細めた。
「おや、見かけない顔だ。君、名前は?」
「…桂川…荘助…」
名を聞いた男は、表情を変えないまま、じっと荘助を見つめる。
「…君、忍を目指すなら見知らぬやからに簡単に名を明かしちゃぁいけないよ」
尋ねておいてなんなんだろうと荘助はいささか理不尽に思う。
「あー!ちょっと粉もんさん!!」
少し離れたところから手を振る一年生がいた。確か保健委員の子だ。こちらに駆け寄ってくる。
「伊作先輩なら、今日は実習でいませんよー」
「あのね、何度も言うけど雑渡昆奈門ね。今日はね、あれを回収しに来ただけ」
昆奈門が答えたのと、尊奈門は土井先生の投げたチョークをくらって倒れたのはほぼ同時だった。
「尊奈門、帰るよ」
「く、組頭ぁーっ」
昆奈門はいつの間にか尊奈門の後ろにまわって首根っこを掴んで言った。
「毎度すまないね」
土井先生に軽く頭を下げると、また荘助の方を見て不適な笑みを浮かべ、
「じゃぁまたね、荘助くん」
と言って尊奈門を連れて帰っていった。
「荘助、知り合いか?」
土井先生が不思議そうな顔でそう言うと、荘助も何か釈然としない表情で
「……ではないと思います」
と言った。
「また来てるらしいよ、土井先生のお客さん」
授業前に兵助に予習を手伝ってもらっていると、三郎が教室に顔を出した。
「誰、それ」
「いいから、観に行こうぜ」
半ば強引にふたりして三郎に中庭へ連れ出された。
既に来ている見物客の合間から見てみると、土井先生が誰かと戦っている…というよりは適当にあしらっていると言うべきか。
「もう授業が始まるからそれくらいにしてくれないか、尊奈門くん」
「またそうやって逃げる気か、土井半助ーっ!!」
土井先生は彼の攻撃を出席簿ひとつでかわしている。なんとも滑稽な戦いだ。
「なに、あれ」
「彼はタソガレドキ忍者、諸泉尊奈門だよ。一方的に土井先生をライバル視してるんだ」
荘助の質問に兵助がなんの悪意もなさそうに言う。
一方的にと言われているとは相手もかわいそうに、と思っていると後ろに妙な気配を感じ、荘助は振り返った。
「!!!」
そこには、いつ来たのか尊奈門と同色の忍装束が目に入った。見上げると、頭巾の中は包帯で覆われた顔がある。
荘助は自分でもよくわからないが身体が強張り息を飲んだ。
その包帯の男は荘助を見て目を細めた。
「おや、見かけない顔だ。君、名前は?」
「…桂川…荘助…」
名を聞いた男は、表情を変えないまま、じっと荘助を見つめる。
「…君、忍を目指すなら見知らぬやからに簡単に名を明かしちゃぁいけないよ」
尋ねておいてなんなんだろうと荘助はいささか理不尽に思う。
「あー!ちょっと粉もんさん!!」
少し離れたところから手を振る一年生がいた。確か保健委員の子だ。こちらに駆け寄ってくる。
「伊作先輩なら、今日は実習でいませんよー」
「あのね、何度も言うけど雑渡昆奈門ね。今日はね、あれを回収しに来ただけ」
昆奈門が答えたのと、尊奈門は土井先生の投げたチョークをくらって倒れたのはほぼ同時だった。
「尊奈門、帰るよ」
「く、組頭ぁーっ」
昆奈門はいつの間にか尊奈門の後ろにまわって首根っこを掴んで言った。
「毎度すまないね」
土井先生に軽く頭を下げると、また荘助の方を見て不適な笑みを浮かべ、
「じゃぁまたね、荘助くん」
と言って尊奈門を連れて帰っていった。
「荘助、知り合いか?」
土井先生が不思議そうな顔でそう言うと、荘助も何か釈然としない表情で
「……ではないと思います」
と言った。