第一章
夢小説設定
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授業が始まると、主に実技面で荘助はすぐに注目された。
粗はあるものの剣術や体術はそれなりに様になっている。何かやっていたのかと聞かれると、
「幼い頃、父に多少教えられました」
という。
忍具の扱いは初めてのようで戸惑ってはいたが、眼が良く呑み込みは早い。
ただ座学の方は忍術の知識が皆無でついてこられず、補講として下級生の授業にも出ていた。
皆、謎の編入生に興味津々だったが、荘助は授業が終わるとすぐに部屋に籠って復習しているようなので、誰も根掘り葉掘り聞くようなことはできなかった。
それから数日たったある日の夜、荘助が寝る前に稽古しようと外に出ると、噂に聞いた学園の名物ギンギンに忍者している六年生とやらに声をかけられた。
「お前か、噂の編入生は!」
噂になっているのか、と荘助は苦笑する。
「あ、はい。桂川荘助と申します」
「俺は六年い組潮江文次郎だ。夜鍛練しているのを見かけるぞ!日々、頑張っているらしいな!感心感心!」
捲し立てるように話す文次郎の勢いにたじろいていると、
「よし!今日は俺が稽古をつけてやろう!付いてこい!」
思ってもみなかった提案をされ、驚いたが断る理由も特にないので付いていくことにした。
「これを持て」
そう言って渡されたのは、なにやらすごく重いもの。荘助はやや体勢を崩す。
「10キロ算盤だ」
「算盤!?」
荘助がこんな重い算盤どうやって使うのだろうと思っていると、
「それ持って走るぞ!」
「えっ!?」
有無を言わさず走り出す文次郎。荘助は付いていくしかなかった。
どのくらい走ったのか、荘助は息が切れそうだった。前を走る先輩はまだ余裕そうだ。
文次郎はちらりと後ろを見ると
「よし、一回止まろう」
と言って水筒を手渡してくれた。
「あ、りがと、ござま…す…」
荘助は荒い呼吸を軽く整えてから水を口に含むと
「よし、一息ついたら次は体術の相手をしてくれ」
と言われ、思わず水を吹き出しそうになった。
「この状態で?と思うだろうが、この疲労した状況で出せるものが本物の実力だろう」
もっともらしいことを言う文次郎に、稽古をつけるというのは名目で単に私の実力を計りに来たのだな、と荘助は感じた。
「わかりました。お願いします」
荘助は決して小柄ではないが、文次郎と比べるとさすがに体格は劣る。そして体力、経験を考えても卒業間近の6年生には敵うはずもない。
どう行くか考えた末、一応稽古ということではあるから教えを乞うつもりで挑もうと思った。
粗はあるものの剣術や体術はそれなりに様になっている。何かやっていたのかと聞かれると、
「幼い頃、父に多少教えられました」
という。
忍具の扱いは初めてのようで戸惑ってはいたが、眼が良く呑み込みは早い。
ただ座学の方は忍術の知識が皆無でついてこられず、補講として下級生の授業にも出ていた。
皆、謎の編入生に興味津々だったが、荘助は授業が終わるとすぐに部屋に籠って復習しているようなので、誰も根掘り葉掘り聞くようなことはできなかった。
それから数日たったある日の夜、荘助が寝る前に稽古しようと外に出ると、噂に聞いた学園の名物ギンギンに忍者している六年生とやらに声をかけられた。
「お前か、噂の編入生は!」
噂になっているのか、と荘助は苦笑する。
「あ、はい。桂川荘助と申します」
「俺は六年い組潮江文次郎だ。夜鍛練しているのを見かけるぞ!日々、頑張っているらしいな!感心感心!」
捲し立てるように話す文次郎の勢いにたじろいていると、
「よし!今日は俺が稽古をつけてやろう!付いてこい!」
思ってもみなかった提案をされ、驚いたが断る理由も特にないので付いていくことにした。
「これを持て」
そう言って渡されたのは、なにやらすごく重いもの。荘助はやや体勢を崩す。
「10キロ算盤だ」
「算盤!?」
荘助がこんな重い算盤どうやって使うのだろうと思っていると、
「それ持って走るぞ!」
「えっ!?」
有無を言わさず走り出す文次郎。荘助は付いていくしかなかった。
どのくらい走ったのか、荘助は息が切れそうだった。前を走る先輩はまだ余裕そうだ。
文次郎はちらりと後ろを見ると
「よし、一回止まろう」
と言って水筒を手渡してくれた。
「あ、りがと、ござま…す…」
荘助は荒い呼吸を軽く整えてから水を口に含むと
「よし、一息ついたら次は体術の相手をしてくれ」
と言われ、思わず水を吹き出しそうになった。
「この状態で?と思うだろうが、この疲労した状況で出せるものが本物の実力だろう」
もっともらしいことを言う文次郎に、稽古をつけるというのは名目で単に私の実力を計りに来たのだな、と荘助は感じた。
「わかりました。お願いします」
荘助は決して小柄ではないが、文次郎と比べるとさすがに体格は劣る。そして体力、経験を考えても卒業間近の6年生には敵うはずもない。
どう行くか考えた末、一応稽古ということではあるから教えを乞うつもりで挑もうと思った。