第三章
夢小説設定
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「立花先輩、お久しぶりです」
タソガレドキと忍術学園とで決められた待ち合わせ場所で志乃は仙蔵と再会した。
「うん。なんだ、以前となにか雰囲気が違うな」
「そうでしょうか」
「ま、こんな忍務ともなれば顔つきも変わるか」
梅の香城とドクタケ城が戦を始める前に、志乃は梅の香城に入り姫と入れ替わることになっていた。『荘助が夏に護衛をした際に姫がいたく気に入り、いつも世話になっている仙蔵と合わせてお礼がしたい』という名目で梅の香城へ呼び出されたのだ。
「……元気だったか?」
仙蔵に投げ掛けられた言葉が意外で、志乃はきょとんとした。
「ん?なんだ、元気じゃないのか」
「いえいえ、この通り、元気ですよ。日々しごかれています。自分で言うのもなんですが、結構上達したんですよ。立花先輩、なんか父親みたいなこと言うんですね」
「私はまだ親になる歳ではない」
「わかってます。それに私の方が歳上ですし」
「……荘助、お前記憶が戻ったのか」
「はい、私は18なので先輩よりお姉さんです」
志乃がそう言うと、仙蔵はまじまじと志乃を上から下まで見た。
「そうなのか…言われてみればそう見えるような気もするし……男装してるからかよくわからん。が、学園では私が先輩なのだから態度は変えんぞ」
「わかってますよ。私も変えません」
少しばかり笑った後しばらく沈黙が続いたが、それを再び破ったのは仙蔵だった。
「お前、梅の香の血縁なのか。タソガレドキとはどう関係している」
「…………少なくとも私は血縁という実感はありません。向こうも恐らく。タソガレドキは、そうですね。恩人がいるんです」
聞きたいことは他にもあったが、仙蔵はそれ以上は聞かなかった。
*****
荘助と仙蔵は順調に梅の香城に入り、城主と姫に対面を果たした。
「背丈は違うが、こうして見るとやはり似ているな」
荘助は姫の装いを、姫は荘助が着てきた男物の着物を纏い、入れ替りを果たすと、梅の香城主が感嘆の息をもらした。
そして深々と頭を下げる。
「桂川殿、立花殿、よろしく頼む」
「桂川様、危険な役をさせてしまい、申し訳ありません」
姫も城主に続いて頭を下げる。
「そんな、頭を下られると困ります。これが私の仕事ですから」
「荘助。しくじるなよ」
「はい」
仙蔵は、生き延びろ、とは軽々しく言えなかった。
「では姫様、参りましょう」
と梅の香姫を導いた。