第三章
夢小説設定
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「土井半助!!」
いつもの剣幕で諸泉尊奈門が学園に入ってきた。
「あれ、尊奈門くん随分久しぶりじゃないか。生憎だけど、今日は試験があるから君の相手をしている時間はないんだ」
「……今日は勝負を挑みに来たんじゃない。私はタソガレドキ城の使者として来た。学園長殿のところへ案内しろ」
使者というわりに、明らかに敵視しながら吐き捨てるように言う尊奈門に半助は半ば呆れながら言った。
「尊奈門くん、正式な使者なら正門を叩いてくれ。入門表にサインした?」
「いつも通りに学園に入れと組頭からのお達しなんだ」
雑渡昆奈門の指示…
いつも通りにとは、何者かに監視されている可能性があるということか。
半助は不穏な空気を感じとり、何も言わず尊奈門を学園長の庵へと案内した。
*****
学園長と対面した尊奈門は密書を二通差し出した。
「ひとつは梅の香城より、ひとつはタソガレドキ城よりです」
同席して良いと言われた半助は、学園長を前にした尊奈門の言動を見て、意外ときちんとしている、と妙に関心した。
学園長は密書を読み終えると、
「そちらの組頭に、確かに承ったと伝えてくれい」
と言って尊奈門を帰した。
そして半助に向き直り、ふうと溜め息をもらす。
「半助、雑渡昆奈門とはほんに曲者よのう」
「なんと言ってきたのです?」
「タソガレドキに預けてある桂川荘助、あれを使うと」
「荘助をですか?あちらに預けているとはいえ、彼女はまだうちの生徒ですよ」
半助は教師らしく、生徒を他所の者が勝手に使うということに憤りを感じたようだった。
「それが次のタソガレドキの戦、荘助の出自にも絡んでくることのようなのじゃ。本人も納得の上、と書かれておった」
「出自とは………もしかして、荘助は梅の香城の関係者ですか?」
「うむ。あやつ、最初から知っていて荘助を連れていったのだな。わざわざ武闘大会を見に来たのは荘助をどう育てるか参考にするためか。これもやつにとっては戦準備のひとつだったということじゃな。……その割には、なんというか荘助に対して真剣というか親身というか、そんな印象を受けたのじゃが」
「荘助を連れていくために演じていたのでは?」
「わからん。今となっては考えても仕方のないのとじゃ。あぁ、それと梅の香からも依頼があっての。立花仙蔵を寄越してくれと。こちらも断るわけにはいかんのー」
学園長はうーんと唸ると、
「まことに、厄介じゃ」
とまた溜め息をついたかと思うと、急になにか思い付いたように顔を上げた。
「半助、今すぐ五六年生全員に召集かけるのじゃ」
「わかりました」
半助は返事をするとすぐに庵を出た。
外の寒さに一度身震いする。
荘助がこの学園に初めて来てから、もうこんなに時が過ぎたのか、と半助は思った。