第一章
夢小説設定
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「あなたは確か六年い組の…」
「立花仙蔵だ。先日は同室が世話になったな」
仙蔵は長い髪をなびかせながら微笑みかけた。あまりに綺麗な笑顔が逆に恐怖を煽る。
「はは、世話になったのは私の方です」
荘助は愛想笑いで応えて少しずつ距離を取った。引き付けるか突っ込むか、逃走経路はあるか…周囲に気を張りながら思考を巡らす。
「ふむ、なかなか反応が良いな。この状況で周りが見えている」
なぜ今自分が評されているのだろうかと思いながらもひたすら抜け穴を探す。
「女だてらに」
その一言に荘助は一瞬思考が止まったが、仙蔵が動くのが見え、体勢を整えた。来る!
「…っ!!」
荘助は仙蔵の手を紙一重ですり抜け、兵助がいた方向へ走る。
「やるではないか」
仙蔵が涼しい顔をしてすぐさま追ってきた。
「荘助!」
巻物を手にした兵助が木の上から降りてきて荘助に渡し、
「走れっ!!」
と叫んだ。
兵助と荘助はそれぞれ別方向へと走り抜ける。と、仙蔵はなぜか荘助ではなく兵助を追っていった。
それを横目で見ながら荘助はとにかく走る。とりあえずこのあたりを抜けなければと思うが、気配がなさすぎるのが嫌な感じだ。絶対に誰かいる。そう思ったつかの間、
「……っ!!?」
荘助は縄鏢の使い手六年ろ組の中在家長次によって捕らえられたのだった。
「……」
そして巻物を取り上げてなにかぼそっと呟いたかと思うと何故か頭をぽんぽんと撫でられた。
*****
捕まった五年の集合場所へ行くとすでに何人かボロボロになった姿で待っていた。
一番乗りではなかったものの、結構早々と捕まってしまったようだった。
荘助はため息をつく。
やはり自分などまだまだなのだ。分かってはいたが、悔しさがが込み上げる。立花先輩も最初から中在家先輩に捕まえさせるつもりで、わざと私を取り逃がしたのだろう。
その後、だんだんと捕まった五年が増えてきて、しばらくするとばつが悪そうに兵助が現れた。
「…悪い。偉そうなこと言って、結局俺も捕まった…」
「いや、私が足引っ張ったんじゃないか?」
荘助が申し訳なさそうに言うと兵助かかぶりをふる。
「そんなことない。目当ての巻物は三郎に託せたし」
「…えっ!?私に託したのって偽物?」
「あ、気がつかなかった?」
兵助が真面目な顔で言うので、荘助は苦笑いした。
「あーなるほど…はは、上手く使えるってそういうこと」
「え、あ、いや。そういうつもりでもなかったんだけど。目的達成するにはそうするのが一番良いかと思って…」
荘助の言葉に兵助は少し動揺したようなそぶりを見せた。
「気分を害したなら謝る」
「いや、怒ったわけじゃない。単純にそうだよなぁと思ったんだ」
そう、大事なものを託すには自分はまだ頼り無さすぎる。
「兵助の信頼が得られるように実力つけるよ」
荘助はひとりごとのように呟いた。
「立花仙蔵だ。先日は同室が世話になったな」
仙蔵は長い髪をなびかせながら微笑みかけた。あまりに綺麗な笑顔が逆に恐怖を煽る。
「はは、世話になったのは私の方です」
荘助は愛想笑いで応えて少しずつ距離を取った。引き付けるか突っ込むか、逃走経路はあるか…周囲に気を張りながら思考を巡らす。
「ふむ、なかなか反応が良いな。この状況で周りが見えている」
なぜ今自分が評されているのだろうかと思いながらもひたすら抜け穴を探す。
「女だてらに」
その一言に荘助は一瞬思考が止まったが、仙蔵が動くのが見え、体勢を整えた。来る!
「…っ!!」
荘助は仙蔵の手を紙一重ですり抜け、兵助がいた方向へ走る。
「やるではないか」
仙蔵が涼しい顔をしてすぐさま追ってきた。
「荘助!」
巻物を手にした兵助が木の上から降りてきて荘助に渡し、
「走れっ!!」
と叫んだ。
兵助と荘助はそれぞれ別方向へと走り抜ける。と、仙蔵はなぜか荘助ではなく兵助を追っていった。
それを横目で見ながら荘助はとにかく走る。とりあえずこのあたりを抜けなければと思うが、気配がなさすぎるのが嫌な感じだ。絶対に誰かいる。そう思ったつかの間、
「……っ!!?」
荘助は縄鏢の使い手六年ろ組の中在家長次によって捕らえられたのだった。
「……」
そして巻物を取り上げてなにかぼそっと呟いたかと思うと何故か頭をぽんぽんと撫でられた。
*****
捕まった五年の集合場所へ行くとすでに何人かボロボロになった姿で待っていた。
一番乗りではなかったものの、結構早々と捕まってしまったようだった。
荘助はため息をつく。
やはり自分などまだまだなのだ。分かってはいたが、悔しさがが込み上げる。立花先輩も最初から中在家先輩に捕まえさせるつもりで、わざと私を取り逃がしたのだろう。
その後、だんだんと捕まった五年が増えてきて、しばらくするとばつが悪そうに兵助が現れた。
「…悪い。偉そうなこと言って、結局俺も捕まった…」
「いや、私が足引っ張ったんじゃないか?」
荘助が申し訳なさそうに言うと兵助かかぶりをふる。
「そんなことない。目当ての巻物は三郎に託せたし」
「…えっ!?私に託したのって偽物?」
「あ、気がつかなかった?」
兵助が真面目な顔で言うので、荘助は苦笑いした。
「あーなるほど…はは、上手く使えるってそういうこと」
「え、あ、いや。そういうつもりでもなかったんだけど。目的達成するにはそうするのが一番良いかと思って…」
荘助の言葉に兵助は少し動揺したようなそぶりを見せた。
「気分を害したなら謝る」
「いや、怒ったわけじゃない。単純にそうだよなぁと思ったんだ」
そう、大事なものを託すには自分はまだ頼り無さすぎる。
「兵助の信頼が得られるように実力つけるよ」
荘助はひとりごとのように呟いた。