第一章
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合同授業後に体調を崩す者は多いが、荘助もその中のひとりだった。
詰め込み過ぎていた疲労が一気に出たのか、朝から熱が高い。幸い授業のない日であったので保健室で薬をもらい、部屋で大人しく休んでいることにした。
夢を見た…
目の前は火の海だ。
家が、燃えている。中に母がいるから助けに行こうとするが、誰かに抱えられていて動けない。どうして。誰がこんなことを?母上が死んでしまう!誰か!誰か!助けて!父上!
「荘助!!」
呼ばれて目を覚ますと兵助が覗き込んでいた。
「大丈夫か?うなされてたけど」
「あ…」
身体を起こすと、急に涙が溢れだした。兵助がぎょっとしてあわてふためくのが分かったが、止めようにも止まらない。
「…ごめん、大丈夫だから」
「だ、大丈夫じゃないだろ。えと、ほらこれ」
そう言うと兵助は懐から手拭いを取り出して荘助に差し出した。
ありがとうとか細い声で答えて手拭いを受け取り目を押さえる。しばらく顔を覆って涙が止まるのを待った。
「荘助……」
返事もできずいると、兵助がそっと荘助の震える両肩に手を回した。
「…??」
急に抱き締められ荘助が戸惑って顔をあげると、兵助は慌てて顔を背けた。
「あ、あのっ、俺、こういうときどうしたら良いか分からなくて、つい…」
しどろもどろになる兵助がかわいく見えて、荘助はつい笑みがこぼれる。
「…ふふ、ありがとう」
荘助は兵助の胸をそっと押して離れた。
「でも移るものかもしれないから離れた方がいい」
兵助は少し寂しそうな顔をしたが、
「…疲労だろ。大丈夫だよ」
と言い、
「でもまだ熱ありそうだから横になった方がいいな」
と荘助を布団へ促すと、水で濡らした手拭いを額へ乗せる。
「気持ちいい…」
「あのさ…」
兵助はためらいがちに言った。
「……話くらいは聞けるから」
荘助が無言で見つめると兵助は少し早口になった。
「少しくらい頼ってくれてもいい。一応、同級生だろ。ひとりで溜め込んでるように見えて放っておけないというか…あ、もちろん言いたくなければそれでいいし。別に俺じゃなくても……」
「兵助」
名を呼ばれて、兵助は少し身構えた。
「そしたら、もうしばらくここにいて。今はひとりが少し怖い。あと」
「な、なに」
「熱下がったら勉強教えてくれない?」
「……はは、分かったよ」
荘助は兵助が笑うのを初めて見た気がした。
↓↓↓おまけ
[その後の兵助]
ーーーーーーーー
荘助が寝息を立てるの確認してから、兵助は部屋を出る。
そして自らの言動を振り返って顔を覆った。
なぜあんなことをしてしまったのか。
泣いている荘助が幼子に見えたというのもあるが…急に抱くとかどうかしてる。
ちょっと拒否された気もするし……
でも少し頼られたのは正直嬉しい、と思う。
荘助の泣き顔と真っ直ぐに見つめてきた顔と寝顔と、色々思い出しては胸がつまる心地がした。
「兵助ー荘助の様子どう?」
顔をあげると勘右衛門と、ろ組3人が来ていた。
「あれ?兵助も熱?顔赤いよ」
雷蔵が兵助の額に手を当てようとすると、兵助が勢いよく首を横にふった。
「な、ないない、大丈夫。荘助、寝てるからそっとしておこう」
兵助はそういうと足早に自室へと帰った。
ーーーーーーーー終
詰め込み過ぎていた疲労が一気に出たのか、朝から熱が高い。幸い授業のない日であったので保健室で薬をもらい、部屋で大人しく休んでいることにした。
夢を見た…
目の前は火の海だ。
家が、燃えている。中に母がいるから助けに行こうとするが、誰かに抱えられていて動けない。どうして。誰がこんなことを?母上が死んでしまう!誰か!誰か!助けて!父上!
「荘助!!」
呼ばれて目を覚ますと兵助が覗き込んでいた。
「大丈夫か?うなされてたけど」
「あ…」
身体を起こすと、急に涙が溢れだした。兵助がぎょっとしてあわてふためくのが分かったが、止めようにも止まらない。
「…ごめん、大丈夫だから」
「だ、大丈夫じゃないだろ。えと、ほらこれ」
そう言うと兵助は懐から手拭いを取り出して荘助に差し出した。
ありがとうとか細い声で答えて手拭いを受け取り目を押さえる。しばらく顔を覆って涙が止まるのを待った。
「荘助……」
返事もできずいると、兵助がそっと荘助の震える両肩に手を回した。
「…??」
急に抱き締められ荘助が戸惑って顔をあげると、兵助は慌てて顔を背けた。
「あ、あのっ、俺、こういうときどうしたら良いか分からなくて、つい…」
しどろもどろになる兵助がかわいく見えて、荘助はつい笑みがこぼれる。
「…ふふ、ありがとう」
荘助は兵助の胸をそっと押して離れた。
「でも移るものかもしれないから離れた方がいい」
兵助は少し寂しそうな顔をしたが、
「…疲労だろ。大丈夫だよ」
と言い、
「でもまだ熱ありそうだから横になった方がいいな」
と荘助を布団へ促すと、水で濡らした手拭いを額へ乗せる。
「気持ちいい…」
「あのさ…」
兵助はためらいがちに言った。
「……話くらいは聞けるから」
荘助が無言で見つめると兵助は少し早口になった。
「少しくらい頼ってくれてもいい。一応、同級生だろ。ひとりで溜め込んでるように見えて放っておけないというか…あ、もちろん言いたくなければそれでいいし。別に俺じゃなくても……」
「兵助」
名を呼ばれて、兵助は少し身構えた。
「そしたら、もうしばらくここにいて。今はひとりが少し怖い。あと」
「な、なに」
「熱下がったら勉強教えてくれない?」
「……はは、分かったよ」
荘助は兵助が笑うのを初めて見た気がした。
↓↓↓おまけ
[その後の兵助]
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荘助が寝息を立てるの確認してから、兵助は部屋を出る。
そして自らの言動を振り返って顔を覆った。
なぜあんなことをしてしまったのか。
泣いている荘助が幼子に見えたというのもあるが…急に抱くとかどうかしてる。
ちょっと拒否された気もするし……
でも少し頼られたのは正直嬉しい、と思う。
荘助の泣き顔と真っ直ぐに見つめてきた顔と寝顔と、色々思い出しては胸がつまる心地がした。
「兵助ー荘助の様子どう?」
顔をあげると勘右衛門と、ろ組3人が来ていた。
「あれ?兵助も熱?顔赤いよ」
雷蔵が兵助の額に手を当てようとすると、兵助が勢いよく首を横にふった。
「な、ないない、大丈夫。荘助、寝てるからそっとしておこう」
兵助はそういうと足早に自室へと帰った。
ーーーーーーーー終