第二章
夢小説設定
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兵助に導かれ、荘助は簡単に城を抜け出すことができた。
「荘助、なんともないか?」
「うん、平気」
「けっこう分かりやすい抜け道があったな。誰かに侵入されていたんじゃないか?ドクタケもかなり抜けてる」
荘助は昆奈門だ、と思ったが何となく言わない方が良い気がして黙っていた。
「おい、やらかしたなお前」
兵助とは別の声がして、顔をあげるとそこには仙蔵が険しい顔をして立っていた。
「……すみません」
「帰ったら護衛の報告兼ねて反省文を提出しろ」
「えっ」
「お前に拒否する資格はない。返事は」
「はい…」
「よし、では荘助は兵助と先に行け。私は念のため周囲を確認してから追う」
仙蔵が兵助の方に目をやると、兵助は荘助の手を取る。
荘助は仙蔵に頭を下げると、兵助と一緒に森の中を走った。
*****
「荘助、いつの間に立花先輩と仲良くなったんだ?」
兵助の質問に荘助は首をかしげた。
「うーん、確かにバイトの件でお世話になったけど…仲良いというわけでは」
「ふーん、そう」
聞いておいて態度がそっけないことに荘助はますます首を傾けた。
「立花先輩、責任も感じてるんだろうけど、荘助のこと心配してたぞ」
バイト後の出来事とはいえ、推薦した手前責任を感じてしまったのだろうか。荘助は自分の迂闊さに腹が立ち、そして申し訳なく思った。
「それと、俺も心配した。すごく心配した。俺より先に学園に戻っているはずだったから、荘助がいなくて肝が冷えた」
顔を背けながら少し早口に言う兵助に、荘助は焦って頭を下げた。
「ご、ごめん」
「責めてるわけじゃない。あとこれは、俺が勝手に思っているだけなんだけど」
兵助が少し口ごもる。
「えっと、荘助が過去の記憶がないことは知ってる。それでも俺は、少なくとも卒業までは近くにいたいと思っているから」
荘助は黙って聞いていた。それがまた兵助にとっては緊張の材料でしかなかった。
「……っ黙ってにどこかに行ってくれるなよ!」
兵助が勢い任せに言うのを聞いていた荘助は少しぽかんとした後、可笑しそうに笑った。
「はは、行かないよ。子どもじゃないんだから」
「そういうことじゃなくて!」
「うん、わかってる。わかってるよ。少なくとも、兵助には言うよ」
兵助は不満そうな顔をしていたが、荘助はその気持ちがとても嬉しかった。
↓↓↓おまけ
[荘助の反省文提出]
仙蔵と荘助 ほぼ会話
ーーーーーーーー
「なるほど。帰り道に迷ったあげくぼーっとしていてドクタケごときの霞扇の術にかかったというわけだな」
試行錯誤し長文で仕上げた反省文は、仙蔵の嫌味で一言にまとめられた。
しかし、荘助は返す言葉がない。
「おっしゃる通りです…」
「あほだな」
「はい」
「まあ、護衛はうまくいったと聞いているし、姫様からの評価も高い。お前も無事だったし、今回はこれで良しとしよう」
仙蔵が反省文をくるくると巻いて、荘助に手渡しながら言った。
「ところで、お前が見たというあの廃村だが……」
あの廃村とは、梅の香城下で荘助が既視感を覚えたあの場所だ。
「10年以上も前に梅の香城の内輪揉めで焼かれた村らしい。今の梅の香の力を考えると再興しようと思えばできそうなものだが、戒めとして残してあるそうだ」
「焼かれた……」
「ん?気になるか?私も詳しくは知らないんだ。もっとも城の人に聞いても誰も答えないだろう。城内の揉め事など恥でしかないからな」
「そう、ですね」
そう答えた荘助の頭の中では、断片的な記憶が浮かんできていた。
ーーーーーーーー終
「荘助、なんともないか?」
「うん、平気」
「けっこう分かりやすい抜け道があったな。誰かに侵入されていたんじゃないか?ドクタケもかなり抜けてる」
荘助は昆奈門だ、と思ったが何となく言わない方が良い気がして黙っていた。
「おい、やらかしたなお前」
兵助とは別の声がして、顔をあげるとそこには仙蔵が険しい顔をして立っていた。
「……すみません」
「帰ったら護衛の報告兼ねて反省文を提出しろ」
「えっ」
「お前に拒否する資格はない。返事は」
「はい…」
「よし、では荘助は兵助と先に行け。私は念のため周囲を確認してから追う」
仙蔵が兵助の方に目をやると、兵助は荘助の手を取る。
荘助は仙蔵に頭を下げると、兵助と一緒に森の中を走った。
*****
「荘助、いつの間に立花先輩と仲良くなったんだ?」
兵助の質問に荘助は首をかしげた。
「うーん、確かにバイトの件でお世話になったけど…仲良いというわけでは」
「ふーん、そう」
聞いておいて態度がそっけないことに荘助はますます首を傾けた。
「立花先輩、責任も感じてるんだろうけど、荘助のこと心配してたぞ」
バイト後の出来事とはいえ、推薦した手前責任を感じてしまったのだろうか。荘助は自分の迂闊さに腹が立ち、そして申し訳なく思った。
「それと、俺も心配した。すごく心配した。俺より先に学園に戻っているはずだったから、荘助がいなくて肝が冷えた」
顔を背けながら少し早口に言う兵助に、荘助は焦って頭を下げた。
「ご、ごめん」
「責めてるわけじゃない。あとこれは、俺が勝手に思っているだけなんだけど」
兵助が少し口ごもる。
「えっと、荘助が過去の記憶がないことは知ってる。それでも俺は、少なくとも卒業までは近くにいたいと思っているから」
荘助は黙って聞いていた。それがまた兵助にとっては緊張の材料でしかなかった。
「……っ黙ってにどこかに行ってくれるなよ!」
兵助が勢い任せに言うのを聞いていた荘助は少しぽかんとした後、可笑しそうに笑った。
「はは、行かないよ。子どもじゃないんだから」
「そういうことじゃなくて!」
「うん、わかってる。わかってるよ。少なくとも、兵助には言うよ」
兵助は不満そうな顔をしていたが、荘助はその気持ちがとても嬉しかった。
↓↓↓おまけ
[荘助の反省文提出]
仙蔵と荘助 ほぼ会話
ーーーーーーーー
「なるほど。帰り道に迷ったあげくぼーっとしていてドクタケごときの霞扇の術にかかったというわけだな」
試行錯誤し長文で仕上げた反省文は、仙蔵の嫌味で一言にまとめられた。
しかし、荘助は返す言葉がない。
「おっしゃる通りです…」
「あほだな」
「はい」
「まあ、護衛はうまくいったと聞いているし、姫様からの評価も高い。お前も無事だったし、今回はこれで良しとしよう」
仙蔵が反省文をくるくると巻いて、荘助に手渡しながら言った。
「ところで、お前が見たというあの廃村だが……」
あの廃村とは、梅の香城下で荘助が既視感を覚えたあの場所だ。
「10年以上も前に梅の香城の内輪揉めで焼かれた村らしい。今の梅の香の力を考えると再興しようと思えばできそうなものだが、戒めとして残してあるそうだ」
「焼かれた……」
「ん?気になるか?私も詳しくは知らないんだ。もっとも城の人に聞いても誰も答えないだろう。城内の揉め事など恥でしかないからな」
「そう、ですね」
そう答えた荘助の頭の中では、断片的な記憶が浮かんできていた。
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