◆まとめ◆クレ海&ジェオイ
前書き
ボスさんによる超絶かわいいダブルデートはこちらから💜💙💚💚
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翼(@tsubasa_cleumi)さんへ
お約束(?)のブツです。
私には無理でした🫠←
嵐のティータイム
https://t.co/0wzvu9tSOv
#くるっぷ— 🌏(ボ)スッじゃねぇよ🦅 (@Luinil7)June 16, 2023
ふにゃふにゃ海ちゃんがかわいすぎる💜💙
四人共全員幸せで幸せ。素敵空間すぎるんですが……✨
この素敵作品の後に自作を紹介するのとても恥ずかしい……笑。
(ザミーちゃんの原案はさっとん様です💚
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「勝負にならない!」
「ねえ、ちょっと」
端正な顔の、薄水色の前髪から覗く眉間にはわずかにシワがよっている。
決して不機嫌というわけではない。けれど感情のやり場無く、結局は不機嫌にやや近い方面へと表情を崩して、海は隣を歩くイーグルにこう尋ねた。
「ジェオっていつもああなの?」
海は腕を組みながら、顔一つ二つ分は高くにある、これまた整った面立ちの男の顔を横目に見上げた。
「〝ああ〟とは?」
海の態度に少しも機嫌を損ねることはなく、イーグルが聞き返す。
「あなたに少し甘すぎるんじゃない?」
質問返しを更に質問で返した海に、イーグルは少しの苦笑いを浮かべた。
「そうでしょうか?」
「そうよ。なんだっておごってくれるし、あなたの口にちょっとアイスがくっついただけでメイクアップアーティストみたいな勢いで口の周りを拭きに来るし、そのザミーちゃんだって、結局取れるまでやってくれたじゃない」
言いながら、海はイーグルの右手に揺れる大きなビニール袋をちらりと見た。ゲームセンターのロゴがでかでかと印刷された袋からは、クッション生地の大きな棘のようなものがポツポツとはみ出している。
「すみません、ウミも欲しかったですか?」
でもこれはあげられないんですよ。
と言って、イーグルはザミーちゃん人形を袋ごと抱きしめた。その仕草は、出来すぎた顔やスタイルとも相まって、性差とか恋愛感情などをとっくに超越して海の顔を赤くした。
照れてしまったことそのこと自体が恥ずかしくなり、なので海は更に口調を強くしてイーグルに言った。
「口についたアイスくらい自分で取れないわけ?」
そんな不遜な物言いもまるで気に障らないのは、イーグルの温厚な性格によるものだけでもなかった。
たしかに、自分が汗をかけば額をハンカチでぬぐい、寒いと言えば羽織物を肩にかける。ほとんど手ぶらのイーグルに対し、やたらと大荷物を抱えてきたジェオの、本日の様相はまるで―
「ママみたい」
不機嫌気味だったはずの海が、今度はくすくすと可笑しそうに笑った。こんなふうに、コロコロと表情を変える海のことがイーグルは好きだった。もちろん友人として。
そして、彼女たちを取り巻くこの人間関係も、イーグルは宝物のようにいとおしく思っていた。
期せずして開催されたこのダブルデートも、もうすぐ終盤。あとは夕食を取って解散というのが今の時分。ジェオとクレフが夕食を調達しに行っている間に、女子と男子のガールズトークは尚も繰り広げられる。
「ジェオは一応男性ですから〝パパ〟なのでは?」
イーグルがあえて外した返答をすると「そんな話はしてないのよ」と、気持ちの良いほどに鋭いツッコミが帰って来た。
イーグルは、今海がペラペラとまくしたてたジェオの本日の言動を振り返ってみた。
『暑くないか?』『寒くないか?』『腹減ったか?』『歩き疲れただろ』『これ一口やるよ』
彼の言葉は、なるほどたしかに母親のようでもある。
世話焼きで心配性で。たしかに、自分に甘い。
『なんだ、お前あんなのが欲しいのか?』
得意でもないだろうに躍起になって獲得してくれたプライズを、今一度右手に見下ろしてみる。
「かわいいですよね」
と、イーグルが言ったので海はにわかに顔を赤くした。
「そんなにストレートにノロケられると困っちゃうわ」
海が恥ずかしさを投げ捨てるように言うので、イーグルは一瞬面食らった。
「あ」
そしてイーグルはハタと気づいた。その数秒後、イーグルが肩を震わせフフと声を上げて笑い始めたので、今度は海が不思議そうな表情でイーグルを見た。
「ジェオはかわいくないでしょう、さすがに」
「えっ?」
「かわいいって、ザミーちゃんのことを言ったんですよ、ぼくは」
海が目を大きく瞬かせ「な、なあんだ!」と少し上ずった声で言った。
「ジェオはどちらかというと〝かわいい〟より〝かっこいい〟タイプですから」
そんなことをイーグルがシレっと言ってのけたので、海は先と全く同じセリフを一文字違わず繰り返した。
「まあたしかに」
イーグルも海と同じく腕を組み、顔一つ二つは低い位置にある顔を横目に見下ろしてニっと笑った。
「今のは少しノロケでしたね」
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テイクアウトのディナーセットを両手に持ったクレフとイーグルが二人の元へ戻って来た。海とイーグルが何とも言えない顔をして笑ったり照れたりしているので、トレーを手にしたまま二人は首を傾げた。
海が、少し顔を赤くしてイーグルの顔をちらちらと見ているのは、ここへ辿り着く少し前から遠目に見えていた。
他の男となら嫉妬心がいくらあっても足りないこんな状況も、ことイーグル相手となれば全くそんな感情がわかない。それはイーグルの人柄ゆえでもあるけれど、それを抜いたとしてもさすがに恋人のいる人間に嫉妬するほど器量は狭くない、つもりだ。
確保した四人掛けの円卓に座ると、ジェオはテイクアウトトレーに包まれた二種のピザをイーグルの前に差し出し「好きなほう選んでいいぞ」と言った。
イーグルがはちみつがけのチーズピザをチョイスすると、ジェオはもう一方の、シンプルなマルゲリータを自分の手元に寄せた。
イーグルが首を傾げる。
「おや、ジェオもこっちのほうが好きなんじゃないですか?」
甘いはちみつのかかったピザを、ジェオもチョイスしないのが不思議だった。
「今日甘いもんはさんざん食ったからな。また前みたいに『しょっぱいものの気分になっちゃいました』時用の保険だこっちは」
赤いトマトソースをかじりながらジェオが言った。
「じゃあはんぶんこしましょうか?」
イーグルがそう提案すると「いいから、食いたいもん食え」と言って、ジェオはイーグルに向けて手を払った。
「じゃあ、一切れ交換してください」
そう言って、イーグルはチーズピザの一切れをジェオのトレーの中に置いた。
「さすがに食い合わせが悪いんじゃねえか?」
言いながらも、ジェオも自分の一切れをイーグルのトレーに乗せる。
「甘いのもしょっぱいのも、両方食べられたほうがおいしいじゃないですか」
イーグルが嬉しそうににこにこと笑うので、ジェオの顔にも笑みが浮かんだ。
そんな二人の会話を聞きながら、海がうつむき加減に肩を震わせている。
笑っているようにも見える。
「ママよりすごいかも」
そんな独り言が思わず零れた。
目の前にはテイクアウトトレーに入った、こちらはミートソースパスタだ。クレフも同じチョイスをしたらしい。
…いいんだけど。
いいんだけど!
今の自分は、正直ミートソースパスタ以外受け付けない口になっていた。なので、クレフのチョイスは正解すぎた。
シェアするのも楽しいけれど、同じものを食べるのも気持ちを共有するみたいで嬉しい。
隣の芝が青いなんて思ったことはない。だってクレフは誰よりもかっこいいし、ジェオみたいにまっすぐな形ではないけれど、宇宙で一番優しい人だと思っている。
―だけど私だって、一度くらいあんなふうにベタベタに甘やかされてみたいものだわ
海がフォークを握ったまま難しい表情を浮かべたので、クレフが顔を覗きこんだ。
「海?」
「あ、ごめんなさい。なんでもないわ」
海は取りつくろうように、努めて声を明るく上げた。
「ね、クレフ、どうしてこれを買って来てくれたの?」
ミートソースパスタを指さし尋ねる海に「気に入らなかったか?」とクレフが尋ね返した。
「違うわ、逆よ逆。今日はもうミートソース一択気分だったの」
「だと思った」
クレフが言うと、海は再び首を傾げた。
「どういうこと?」
「わかる」
「え?」
「わかる、と言ったんだ」
食事中とあってかいつも以上に口数少なく返答を重ねるクレフに、海は少しの苛立ちを見せ始めた。
「なんなのよ。わけわかんない」
イーグルたちには聞こえないほどの声量でぽつりと零した。
そんな海を横目に見、クレフも食事の手を一旦止めて言った。
「お前のことならなんでもわかる。今何が食べたいか、何をしたいか、したくないか。気温、体調に問題はないか、機嫌の善し悪し、それに―」
クレフはそこで言葉を止め、そしてイーグルの足元に置かれた大きなビニール袋を一瞥してから、今までで最も小さな声で海に囁いた。
「あれがあまり好みでないことも」
海が、あんぐりと口を開いた。
ザミーちゃん人形を大切そうに抱えるイーグルも、それを一生懸命取ってあげていたジェオも、いとおしいし素敵だしかわいらしいと思う。
けれど、自分はあのぬいぐるみ自体をどうしてもかわいいとは思えなかった。正直欲しいとも思わなかった。
だからたとえば、あの時クレフがジェオのように、自分のためにこのぬいぐるみを取ってくれたとして(こんなことは百が一にも起こらないだろうけれど)、私はきっとイーグルほどは喜べなかった気がする。愛想笑いをして喜んだふりをしたところで、クレフにはきっとばれてしまうだろうし。
だから、クレーンゲームに次々にコインを溶かしていくジェオを後ろから茶化したり「爪をリボンに引っ掛けたら良いのではないか?」と大真面目に考察したり。
そんなふうに楽しむのが、きっと私たちには合っていた。
「それに、」
深い思考に入った海を呼び戻すかのように、クレフは言葉を足した。
「拭いてほしいのならいくらでも拭いてやるが、そもそもお前は口の周りを汚すタイプではないだろう」
いよいよ海の息が止まり、顔の赤さが限界値を打ち出す。
それはジェオとイーグルにも伝染し、カチコチとぎこちない動きのまま食事を終え、クレフの一人勝ちをもってして四人のデートはお開きとなる。
勝負にならない!
end

↓ほんとはこんなにかわいい子なんだよw😭💚
ざむおクンの彼女のザミーちゃん(増やすんかい) https://t.co/gHqGwEf6mK pic.twitter.com/lCmySPvDZz
— セーラーさっとん (@sailor_satton)June 11, 2023
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