出会い
「お前は、よくここに来るのか?」
国木田はその隣に腰を下ろし、三宅に問いかける。国木田は三宅を見つめるが、三宅は湖を見つめたままだ。
「…まぁ」
「…さっき、俺は標的じゃないと言ったな。敦もだ。お前達にとって、武装探偵社は標的じゃないのか?」
「私は違う。他の人は、知らないけど」
「何故お前は違うんだ」
「…貴方達は、犯罪者じゃ、ないから」
三宅はそこで漸く、国木田の方を見た。
「…犯罪者…?…そういえば…」
国木田は思い当たる節があるかのように呟いた。三宅は、ポートマフィアの中でも変わり者だ。任務の邪魔をする者がいれば、標的だろうがそうでなかろうが始末するポートマフィア。しかし三宅は、無駄な争いを好まず、また、彼女が標的として始末するのは、決まって懸賞金がかけられているような凶悪な犯罪者ばかりだった。
敦の場合、懸賞金はかけられているものの、犯罪者ではない為三宅の標的にはなっていなかった。
「…お前が狙うのは犯罪者ばかり、というのは本当だったのか」
三宅はまた、湖へと目をやる。その問いには答えなかった。
「…植物をここまで思うのは、お前がそういう能力者だからか?」
三宅は小さく頷く。暫く沈黙が流れた。
「…貴方は…」
初めて、三宅の方から口を開いた。
「?」
「…貴方からは、敵意も、警戒も、感じられない」
「…」
敵意は、三宅が向けてきていない為だと思った。しかし国木田は、そこで初めて、警戒もしていない事に気付いた。相手はポートマフィアだ。口では何とでも言える、油断させておいて攻撃してくる、なんて事だってあり得る。そんな事は分かりきっているはず。だが、何故か、警戒心がかなり薄れていた。
国木田はその隣に腰を下ろし、三宅に問いかける。国木田は三宅を見つめるが、三宅は湖を見つめたままだ。
「…まぁ」
「…さっき、俺は標的じゃないと言ったな。敦もだ。お前達にとって、武装探偵社は標的じゃないのか?」
「私は違う。他の人は、知らないけど」
「何故お前は違うんだ」
「…貴方達は、犯罪者じゃ、ないから」
三宅はそこで漸く、国木田の方を見た。
「…犯罪者…?…そういえば…」
国木田は思い当たる節があるかのように呟いた。三宅は、ポートマフィアの中でも変わり者だ。任務の邪魔をする者がいれば、標的だろうがそうでなかろうが始末するポートマフィア。しかし三宅は、無駄な争いを好まず、また、彼女が標的として始末するのは、決まって懸賞金がかけられているような凶悪な犯罪者ばかりだった。
敦の場合、懸賞金はかけられているものの、犯罪者ではない為三宅の標的にはなっていなかった。
「…お前が狙うのは犯罪者ばかり、というのは本当だったのか」
三宅はまた、湖へと目をやる。その問いには答えなかった。
「…植物をここまで思うのは、お前がそういう能力者だからか?」
三宅は小さく頷く。暫く沈黙が流れた。
「…貴方は…」
初めて、三宅の方から口を開いた。
「?」
「…貴方からは、敵意も、警戒も、感じられない」
「…」
敵意は、三宅が向けてきていない為だと思った。しかし国木田は、そこで初めて、警戒もしていない事に気付いた。相手はポートマフィアだ。口では何とでも言える、油断させておいて攻撃してくる、なんて事だってあり得る。そんな事は分かりきっているはず。だが、何故か、警戒心がかなり薄れていた。
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