闇の感覚〜after〜
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いつものベッドの上で、見慣れた白いマスクを外した素顔のマイケルがぐでぇ、と横たわっている。
色が白いから顔が真っ赤になっているのがなおのこと目立つ。
口の端にタバコではなく、体温計を咥えて、おでこには濡らしたタオルを乗せている。
ネムリはマイケルの額に乗っていた生温いタオルを持ち上げると、ベッドサイドに乗せた水の入った洗面器に浸してぎゅっと絞った。
再びマイケルの熱い額の上にタオルを乗せる。
冷たい水を含んだタオルが心地いいのか、マイケルがうっすらと目を開けた。
潤んだ蒼い眼がじっとネムリを見上げてくる。
見慣れない姿に少しどきりとしながらも、ネムリは平静を装ってピピピと音の鳴った体温計をマイケルの口から引っ張り出す。
デジタルの数字は、39度を示していた。
「んー…中々下がんないね…」
赤い顔のマイケルは、無表情ながらも、なんだか泣きそうな顔に見えた。
寝込むこと自体慣れていないのかもしれない。
いつもローリーに首筋を思い切り刺されているのは平気なのに、なんだか意外だった。
ぐったりとしたままのマイケルを心配そうに見つめながら、ネムリはゆっくりと立ち上がる。
その後ろ姿を、すがるようにマイケルが見つめていたのに、背中を向けていたネムリは気付かなかった。
水温の上がってしまった水を取り替えるために水面器を持ってキッチンへ向かおうとしたら、服の裾が僅かに後ろに引っ張られた。
「うっわぁ!!」
僅かとはいえ、馬鹿力の持ち主であるマイケルだ。
服を強く引っ張られたのとあまり変わらない。
ネムリはなんとか溢すまいとバランスをとりながら、水面器を再びベッドサイドに置いた。
「あ、危ないよマイケルっ!うわぁ!?」
注意しようと振り返ったら、思いっきり抱きしめられた。
背中に回った手も、頬に触れるマイケルの鎖骨も、何もかもがびっくりするくらい熱を持っていた。
ドキドキするよりも、先に驚いて体を離そうとした。
すると、
「熱っ!?マイケル安静にしなく…きゃっ!?」
ぎゅーっ、と熱い手がネムリの身体を強く、強く抱きしめる。
耳元に熱のこもった吐息が掛かる。
くすぐったくて身動ぐと、また強く抱き竦められた。
苦しさと共にマイケルの熱さが体に移って流れ込んでくる。
胸元に手を添えるとボソリと耳元で、
ー行かないで… ネムリ…ー
聞いた事のない、心細そうな甘えた声がした。
ネムリの胸がキュンと締まる。
思わずマイケルの身体を全力でぎゅーっ!と抱きしめ返した。
「っどこにも行かないよマイケル。私はずっとそばにいるよ!」
ぎゅーっと抱きしめ返すと、安心したみたいにマイケルの腕から力が抜けた。
そした、微かにすー、すー、と寝息が聞こえ始めた。
こっそり伺うと真っ赤な顔のまま、マイケルは両目を閉じていた。
ネムリはぱちぱちと目を瞬かせて、クスリと笑った。
穏やかな、大切なものを愛おしげに見つめる眼差しだった。
そっと汗ばんだ髪を撫でて、ゆっくりと腕の中から抜け出す。
暴れてズレた濡れタオルをそっと額に乗せ直して、ネムリはマイケルの頬にそっと触れるだけの口づけを落とす。
頬に触れた唇はとても熱かった。
「マイケル、早く元気になって、またいつもみたいに優しく抱きしめてね?」
ベッドサイドの洗面器を手に取り、ネムリは今度こそキッチンへと歩いていった。
その翌日にマイケルは全快し、反対にネムリが風邪でダウンすることになるのだった…。
色が白いから顔が真っ赤になっているのがなおのこと目立つ。
口の端にタバコではなく、体温計を咥えて、おでこには濡らしたタオルを乗せている。
ネムリはマイケルの額に乗っていた生温いタオルを持ち上げると、ベッドサイドに乗せた水の入った洗面器に浸してぎゅっと絞った。
再びマイケルの熱い額の上にタオルを乗せる。
冷たい水を含んだタオルが心地いいのか、マイケルがうっすらと目を開けた。
潤んだ蒼い眼がじっとネムリを見上げてくる。
見慣れない姿に少しどきりとしながらも、ネムリは平静を装ってピピピと音の鳴った体温計をマイケルの口から引っ張り出す。
デジタルの数字は、39度を示していた。
「んー…中々下がんないね…」
赤い顔のマイケルは、無表情ながらも、なんだか泣きそうな顔に見えた。
寝込むこと自体慣れていないのかもしれない。
いつもローリーに首筋を思い切り刺されているのは平気なのに、なんだか意外だった。
ぐったりとしたままのマイケルを心配そうに見つめながら、ネムリはゆっくりと立ち上がる。
その後ろ姿を、すがるようにマイケルが見つめていたのに、背中を向けていたネムリは気付かなかった。
水温の上がってしまった水を取り替えるために水面器を持ってキッチンへ向かおうとしたら、服の裾が僅かに後ろに引っ張られた。
「うっわぁ!!」
僅かとはいえ、馬鹿力の持ち主であるマイケルだ。
服を強く引っ張られたのとあまり変わらない。
ネムリはなんとか溢すまいとバランスをとりながら、水面器を再びベッドサイドに置いた。
「あ、危ないよマイケルっ!うわぁ!?」
注意しようと振り返ったら、思いっきり抱きしめられた。
背中に回った手も、頬に触れるマイケルの鎖骨も、何もかもがびっくりするくらい熱を持っていた。
ドキドキするよりも、先に驚いて体を離そうとした。
すると、
「熱っ!?マイケル安静にしなく…きゃっ!?」
ぎゅーっ、と熱い手がネムリの身体を強く、強く抱きしめる。
耳元に熱のこもった吐息が掛かる。
くすぐったくて身動ぐと、また強く抱き竦められた。
苦しさと共にマイケルの熱さが体に移って流れ込んでくる。
胸元に手を添えるとボソリと耳元で、
ー行かないで… ネムリ…ー
聞いた事のない、心細そうな甘えた声がした。
ネムリの胸がキュンと締まる。
思わずマイケルの身体を全力でぎゅーっ!と抱きしめ返した。
「っどこにも行かないよマイケル。私はずっとそばにいるよ!」
ぎゅーっと抱きしめ返すと、安心したみたいにマイケルの腕から力が抜けた。
そした、微かにすー、すー、と寝息が聞こえ始めた。
こっそり伺うと真っ赤な顔のまま、マイケルは両目を閉じていた。
ネムリはぱちぱちと目を瞬かせて、クスリと笑った。
穏やかな、大切なものを愛おしげに見つめる眼差しだった。
そっと汗ばんだ髪を撫でて、ゆっくりと腕の中から抜け出す。
暴れてズレた濡れタオルをそっと額に乗せ直して、ネムリはマイケルの頬にそっと触れるだけの口づけを落とす。
頬に触れた唇はとても熱かった。
「マイケル、早く元気になって、またいつもみたいに優しく抱きしめてね?」
ベッドサイドの洗面器を手に取り、ネムリは今度こそキッチンへと歩いていった。
その翌日にマイケルは全快し、反対にネムリが風邪でダウンすることになるのだった…。