闇の感覚(マイケル)
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意識を失ったネムリをそっと覗き込む。
汗ばみ未だ蒸気した頬と熱い身体。
それとは正反対に、穏やかな表情で微かに寝息を立てている。
自身の腕に抱かれて眠る無防備なネムリの姿に、マイケルは充足感と、自分だけのものとなった愛しい人への尽きることない愛が胸を満たしていた。
マイケルはそっと自身のマスクに手をかけ、人に見せることのない素顔を、眠り続ける愛しい人の前で晒した。
マスクに押さえつけられていた美しい金髪が首筋に纏わり付く。
マイケルは一度湯船から半分くらい溜まった湯を掬い取り、顔に伝う汗を洗い流した。
湯船を覗くと、半分近く溜まったお湯に、滅多に見ない素顔の自分が映る。
久々に見た自身の顔は、締まりがないにやけた顔だった。
自身の変化に苦笑しつつ、マイケルはバスタブの中に良い香りを放つある薬剤を放り込む。
ぼちゃん、と音を立てて、それはみるみるうちに激しい気泡を出しながら湯船へと溶けていく。
エンティティを満足させた報酬として、マイケルが依頼したものだ。
ネムリをイメージした、爽やかで、少し甘い花の香り。
マイケルはすぅ、と深呼吸をし、愛しい人と、愛しい人をイメージした香りで鼻腔を満たし、うっとりとした。
愛しい人をそっとバスタブに座らせ、壁にもたれかけさせる。
ネムリは未だ夢の中のようで、先ほどのようにタイルの冷たさにびくつくことなく、むしろ心地よい冷たさを喜ぶように、ふにゃりと笑っていた。
思わずまた抱きしめたい衝動に駆られつつも、マイケルは手速くシャワーで自身の体を洗う。
汗と汚れが洗い流された髪が顔に纏わり付いて鬱陶しいと、眉をしかめた。
前髪を掻き上げて後ろへ撫で付けてふぅ、と一呼吸。
自身を洗い終えると、マイケルは次にネムリへと手を伸ばした。
シャワーの温度を何度も何度も確認し、眠るネムリの肩へとそっとかけてやる。
「ん…んっ…」
鼻にかかった甘い声を出しつつも、ネムリの目が開く様子はない。
マイケルは眠るネムリを起こさないよう細心の注意を払いつつ、ネムリの身体を洗い流していく。余すところなくネムリの身体を洗い流した後、マイケルはそのまま黒く波打つ髪へとそっと指を通した。
汗ばみながらも、ネムリの髪は驚くほど滑らかで、マイケルは夢中になって指で髪を梳いた。
マイケルの指を伝ってシャワーの穏やかな水流がネムリの汗を洗い流していく。
暫くネムリの髪を堪能しつくした後、バスタブの様子を見てみると、薬剤はすでに溶け切っており、湯船は淡いピンク色の泡で埋め尽くされていた。
マイケルは顔を綻ばせ、再びネムリを抱え上げて、湯船へと体を鎮めていった。
湯の温度は熱すぎず、ぬるすぎずの心地よい暖かさで二人の体を包み込んだ。
マイケルには、今までこうしてバスタブに湯を張り浸かるような習慣はなかった。
ネムリに出会い、ネムリのことを調べるうちに、彼女が風呂好きなこと、日本人は湯船に浸かる習慣があることを知ったのだ。
ある日の生存者たちの集まる焚火で…
「ここでは無理だけど、温泉にのんびり浸かってリラックスしたいなぁ」
「温泉?確か自然に沸いたお湯が溜まってる場所だっけ?ジャパンってわざわざお湯に浸かるわけ?面倒じゃない?」
「メグも一回入ったらわかるよ!気持ち良くてほーんと天国なんだから!」
「ふーん…ちょっと興味はあるかも」
ネムリが目をキラキラさせて、三つ編みの女にいかに温泉が素晴らしいかを語っていた様子が、今でも昨日のことのように思い出せる。
身振り手振りで一生懸命説明するネムリの可愛さに、すぐにでも茂みから飛び出して拐ってしまいたいと、あの時何度歯を食いしばって堪えたことだろう。
あの後、この部屋に湯船を作るために、死に物狂いで生存者達(ネムリを除く)を生贄に捧げ続けた甲斐があったというものだ。
本当は温泉がよかったが、エンティティが流石に作れないといったので、渋々諦めざるを得なかった…。
過去を懐かしみつつ、バスタブにもたれかかる。
じんわりと肌に染み込んでくる心地よい暖かさと、マイケルの膝の上に座り、完全にもたれかかってくるネムリに、マイケルはあぁ、確かにこれは天国だ。と一人心の中で呟いた。
細い彼女の腰を軽く撫で、腹の前で手を組み、さらに自身へと引き寄せる。
手の中にある暖かい熱にうっとりとし、彼女の細い肩の上に頭を乗せて、目を瞑った。
耳元に彼女の穏やかな寝息が聞こえる。
あぁ…幸せだ。
温もりと幸福の微睡の中、次第にマイケルの意識はゆっくりと眠りの世界に沈んでいった。
「ん…」
なんだか、妙にあったかいなぁ…。
とてもいい香りもする…。
ゆっくりと目を開けると、目の前には淡いピンク色の泡…?
ぱちぱちと目を瞬かせ、試しにふっ、と息を吐いてみる。
ふわり、と目の前で泡の山が広がって飛んでいく。
鼻腔にほんのりと甘い花の香りが漂ってくる。
「ふわぁ…」
気の抜けた声が出て、浴室の壁に反響した。
掌の上に泡を乗せ、もう一度ふぅ、とふく。
掌に乗る泡はとても手触りの良い細やかなふわふわとした泡だった。
お湯と一緒に泡も掬い取り、伸ばした腕にかけていく。
お湯は少しとろりとしており、心地よい温度と気持ちいい泡とがネムリの腕を包み込む。
「うわぁ!肌すっべすべ!」
腕はまるで天然温泉に浸かった後のように、もちもちスベスベの極上の肌触りに仕上がっていた。
「んんっー!!最っ高!!」
手足を思いっきりぐーーっ!と伸ばす。
すると、腰の辺りに何か違和感を感じた。
手を伸ばすと、誰かの手が腰を抱くように腹の前で手を組んでいる。
そろり、と手でなぞると、ゴツゴツとして、滑らかな手。
「えっ!?わあ!」
思わずこぼれた声に、手で口元を押さえた。
違和感を確かめようとふと首を動かすと、自分の右肩に何か乗っているではないか。
見慣れない、金髪の、人の頭。
いつものマスク姿と同じように、濡れた髪がオールバックに撫で付けてある。
首は太く、ネムリの体を抱き抱えるようにしている腕の感触は、複雑ながらも抱かれ慣れた腕だった。
そ、そういえば、さっきまで…
風呂の暖かさとは別に、顔が熱くなってしまった。
マイケルの力強い身体に包まれる安心感と、風呂場に反響していた恥ずかしい音、自分のあられもない声が脳内にフラッシュバックしていく。
頬を抑えて身悶えていると、肩口に乗っかった頭が少し動いた様な気がした。
びくり、と固まる。
も、もしかしたら、このまま見てたらマイケルの素顔が見えるのでは…?
ドキドキと、自分の心音がしてくる。
ゆっくり、ゆっくりと、スローモーションのようにマイケルの頭が上がっていく。
髪の生え際から、白い額が徐々に上がってくる。
整った眉が
「きゃっ!?あれ???」
見えなかった。わずかに見えたのは金髪の髪とおでこだけ。
急に視界が真っ暗になった。
ゴツゴツとした手が、目を覆っている。
耳元に吐息を感じた。
ー…見ちゃダメだってー
「ひゃっ!」
首筋に滑る感触がする。
身体を震わせつつも、やっぱりマイケルの素顔を見てみたいという好奇心を諦めきれなかった。
そっと手を外させようと動かす。
ーダメだよ。ネムリー
「きゃ!?あッやんっ!!」
きゅっ、と胸の先を摘まれる。
粘度の高いお湯と泡のせいで、多少強めに掴まれても、痛みなど一切なく、かえってぬめる感覚と滑る指の感覚がなんとも言えない気持ちよさになってしまった。
何度も塗り付けるように、マイケルの手がネムリの胸を弄る。
「あッやぁ!!」
今までよりも強く掴まれているのに、マイケルの手がぬるりと滑る感覚に翻弄され、堪らない快感が絶えず身体を苛む。
泡で見えないものの、胸の先端が痛いくらい尖っているのが自分でもわかった。
「ふぅ…っ…んんっ!!」
外そうとするのではなく、快感に身を捩るように、目を隠すマイケルの手に縋り付く。
そっとマイケルが手を離し、少しだけ身体が離れた。
もしかして、見せてくれるのかな…
「きゃっ!?やっ何!?」
振り返ろうとしたネムリの視界が、また覆われる。
今度は真っ黒ではなく、視界が真っ白になった。
硬い手の感触ではなく、ふわふわとした布地の感触だ。
ーネムリ…悪い子だから、お仕置きー
「あっ!?やぁ…あっ!」
視界を塞がれて囁かれた言葉に、ゾクゾクとした感覚が背筋を走る。
頭の後ろでキュッと目を覆い隠すものがしまったのを感じた。
恐らく、タオルか何かだろう。
視界が真っ白になっただけなのに、目が見えないせいで、他の感覚が嫌でも鋭くなってしまう。
密かに甘い香りを感じる嗅覚。
とても大きく聴こえてしまう、マイケルの吐息を拾う聴覚。
そして、
「やっ!?ぁあああっあ!!!!」
見えない分、余計に敏感に感じ取ってしまう触覚。
視覚が無いだけなのに、何をされるか予想できないせいで、とんでもなく感じてしまう。
つぅ、とマイケルの手が脇腹を撫でて、足の付け根の近くに触れただけなのに、まるで性感帯を直接嬲られた時のように感じてしまう。
「やっあっ!!あっっ!!だめっ」
ネムリの背中を甘い予感が走る。
性感帯じゃ無い部分を触られてこんなにも感じてしまうのなら、もし、もし弱いトコロを触られたりしたら。
見えないマイケルの手から逃れようと闇雲に前に身体を倒す。
マイケルから見れば、いきなりネムリが壁に頭をぶつけそうになったので、慌てて抱き留めた。
その隙に偶然にも、硬く立っている胸の先端に手のひらが触れた。
「ひゃぁああっん!!!」
びくり、とネムリが身体を震わせてマイケルの腕の中へと戻ってくる。
反射的に抱きしめたせいで、また掌が胸の先端を刺激する。
「やぁああっ!?だ…だめぇマイケルっ!さわっちゃ、やっ」
ただ掌が胸を包んでいるだけなのに、ネムリは刺激に耐えるようにふるふると身体を震わせている。
マイケルはごくり、と唾を飲み込み、興奮で自身が痛いくらい勃ちあがるのを感じていた。
見えないのをいいことに、片手は胸に添えたまま、一番敏感な下腹部へとゆっくり手を伸ばす。
胸に意識が集中し、掌ばかり気にしているネムリには、今まさに、一番弱い快感の蕾にマイケルの指が触れようとしていることなど、わかるわけがなかった。
「ひゃぁあ!?やっ!?あっあぁあ」
にゅるりと肉芽を撫で付けられた瞬間、ネムリの頭は直ぐに真っ白になった。
ガクガクと足が勝手に震え、力が抜けてしまう。
そのせいで、達してさらに敏感になった肉芽を、マイケルの指に擦り付けるような形に身体が動いてしまった。
「ひゃあっ!?だ、だめぇ!!まいけるぅ!!い、イッたからぁ!!も、さわっちゃ…だっめえ!?」
乱れつつも恥ずかしそうにするネムリの姿に、マイケルの元から欠片もない理性は完全に吹き飛んだ。
「ひゃぁあ!?なっ!?んんっ!!だ、め…てぇ!ったのにぃッ!!」
マイケルの指が円を描くように何どもそこを撫で回す。
その度にビクビクと身体が震え、勝手に達してしまう。
より敏感になったそこにさらに意識が集中し、余計に感じてしまう無限ループに身体が苛まれていた。
「なぁんっ!!はっ!あぅん…も、らめぇえ…」
ネムリが強すぎる快感か逃れようと、身体を捩る。
そして、縋り付くように、風呂場のタイルにもたれかかった。
火照った身体に心地いいのか、タイルに擦り寄るように身をあずけ、はぁ、と熱っぽい吐息を溢している。
まるで、自身から逃げて、別のものに甘えるような仕草に、マイケルの中にわずかな嫉妬心が芽生えた。
ぐり、と今までよりも強く肉芽を潰す。
「ふゃあ!?なんっ!?なぁッにぃい!?」
ビクリと仰反るネムリの身体をタイルから引き剥がすように抱き寄せ、ネムリの秘部に指を這わせる。
ネムリのそこは、すでに物欲しげにひくつき、湯の粘度よりもはるかにぬかるんだ液体で満たされていた。
入り口の形をなぞるようにマイケルの指が這うと、堪らずネムリはイヤイヤと首を振った。
反射的にそこがマイケルの指を迎え入れようと蠢いてしまい、余計に感じてしまう。
「やっあ…んっああっ!だめぇ」
恥ずかしさと強すぎる快感に、どうにかなってしまいそうで、ネムリの口はダメとばかり言ってしまう。
耳元が、熱い…
生暖かい吐息がかかり、んっ!とくぐもった声が出る。
ーねぇ、聞こえる?ネムリのココ、僕を欲しそうな音させてるよー
ぐちゅ、ぬちゅ、とイヤらしい音が、耳元でなっているみたいに響く。
耳から入った音が、耳と身体を震わせる。
「やぁあっ…っ!ちが、も…」
羞恥に顔を染めながら、ネムリは首を振る。
ーじゃあ、なんでこんなに濡らしてるの?イヤらしい…ー
マイケルの指が、入り口を押し広げ、わざと大きな音を立てるように出入りする。
「やぁ!?まいけるっやだぁ!お湯っ!がぁ…ぬる、ぬるだからぁ…あっ!」
苦し紛れの言い訳をすると、クッと後ろでマイケルが笑った気配がした。
「あっああっー!!」
ずぷりと指が中に突き立てられ、ぐちゃぐちゃとそこを掻き回す。
ぬるつく蜜とは別で、生暖かいお湯がマイケルの指と一緒にネムリの体内を犯してくる。
「やっああ!まってぇ!お、お湯!がっ…はぁ!んっ!!入ってくるぅ…んぁ!!」
ーほら、お湯じゃないでしょ?もっとあったかくて、やらしいネムリの愛液ー
「もっ、まいけるっ!!やめてぇ!!えっちな、ことぉ…あっ!っちゃ、や、だぁ…っ!はぁあっ」
指が動くだけで、簡単にネムリの身体は震え、頭の奥で絶頂の火花が散る。
くたりとした身体とは反対に、物足りないと指を喰らわんばかりに締め付ける秘所に、マイケルはいきり勃つ自身をずぷりと突き刺した。
「きゃっああっ!!」
「……ック!!…ハァ…ッ!ハァ…」
入れただけで、ネムリの中は激しく収縮し、マイケルの全てを吸い付くそうとする。
すぐにでもぶちまけてしまいたいのをなんとか堪え、ネムリを強く強く抱きしめる。
「っんっ、はぁ…はぁっ!…あぁっ!」
びくり、びくりと、ネムリの身体も中も震える。
抱きしめた手を、ネムリがそっと握り返しているのがわかった時、マイケルは欲望のままにネムリの中をぐちゅぐちゅと激しく掻き回した。
「やぁ!!はぁ!ま、いける!!マイケルぅ!!」
「…っ!!ハッ!…ッハァ!!」
マイケルの手が後ろからネムリの顎を掴み、唇を奪う。
なんの躊躇いもなく、口内をなぞる舌に、ネムリも欲に浮かされたまま舌を絡める。
ぎこちなく差し出された舌を強く吸い上げながら、胸の突起をきゅっと摘むと、ネムリは瞬く間に絶頂してしまった。
「はぁあ!!んうぅッ!!」
「…ッグ!!…ン…!ッハァ!」
きゅうきゅうと締め上げるネムリの体内を無理やり押し開くように何度も肉棒を叩きつける。
「あっ!?やっあああ!!すごいのぉ!?来ちゃうぅうう!!」
「ハッ!…ッ!!!」
ビクビクと震えるネムリの身体を押さえつけ、最奥を肉棒の先端で強く押し上げる。
「ま、いけるぅ!!マイケルぅっ!!!」
物欲しげにネムリが口を開いているのが見える。
「…ハァッ!!…愛してる、ネムリッ!!」
震えるネムリの唇を塞ぎ、激しく肉棒を締め付ける中へと、マイケルは熱い精液を全て注ぎ込んだ。
「うっう……あっ、ついぃ…」
バスタオルをかけた状態で、ネムリは布団の上にぐったりと横たわっていた。
側から見てものぼせているのがわかるくらい、ネムリの身体は薔薇色に染まっていた。
いつものマスクに黒のボクサーパンツを履いたマイケルが、氷嚢を用意したり、ネムリを扇いだりと慌ただしく動き回っている。
心配そうに覗き込んでくるマイケルをじっと見つめ返す。
「っ…マイケルのばぁか!」
そういうと、効果音付きでガーン!とマイケルがショックを受けたように固まるのがチラッと見えた。
ちょっと意地悪だったかな?
と思いつつ、今も耳に響くマイケルの「愛してる、ネムリ」の言葉に、ネムリはにやける口もとをそっとタオルで隠した。
汗ばみ未だ蒸気した頬と熱い身体。
それとは正反対に、穏やかな表情で微かに寝息を立てている。
自身の腕に抱かれて眠る無防備なネムリの姿に、マイケルは充足感と、自分だけのものとなった愛しい人への尽きることない愛が胸を満たしていた。
マイケルはそっと自身のマスクに手をかけ、人に見せることのない素顔を、眠り続ける愛しい人の前で晒した。
マスクに押さえつけられていた美しい金髪が首筋に纏わり付く。
マイケルは一度湯船から半分くらい溜まった湯を掬い取り、顔に伝う汗を洗い流した。
湯船を覗くと、半分近く溜まったお湯に、滅多に見ない素顔の自分が映る。
久々に見た自身の顔は、締まりがないにやけた顔だった。
自身の変化に苦笑しつつ、マイケルはバスタブの中に良い香りを放つある薬剤を放り込む。
ぼちゃん、と音を立てて、それはみるみるうちに激しい気泡を出しながら湯船へと溶けていく。
エンティティを満足させた報酬として、マイケルが依頼したものだ。
ネムリをイメージした、爽やかで、少し甘い花の香り。
マイケルはすぅ、と深呼吸をし、愛しい人と、愛しい人をイメージした香りで鼻腔を満たし、うっとりとした。
愛しい人をそっとバスタブに座らせ、壁にもたれかけさせる。
ネムリは未だ夢の中のようで、先ほどのようにタイルの冷たさにびくつくことなく、むしろ心地よい冷たさを喜ぶように、ふにゃりと笑っていた。
思わずまた抱きしめたい衝動に駆られつつも、マイケルは手速くシャワーで自身の体を洗う。
汗と汚れが洗い流された髪が顔に纏わり付いて鬱陶しいと、眉をしかめた。
前髪を掻き上げて後ろへ撫で付けてふぅ、と一呼吸。
自身を洗い終えると、マイケルは次にネムリへと手を伸ばした。
シャワーの温度を何度も何度も確認し、眠るネムリの肩へとそっとかけてやる。
「ん…んっ…」
鼻にかかった甘い声を出しつつも、ネムリの目が開く様子はない。
マイケルは眠るネムリを起こさないよう細心の注意を払いつつ、ネムリの身体を洗い流していく。余すところなくネムリの身体を洗い流した後、マイケルはそのまま黒く波打つ髪へとそっと指を通した。
汗ばみながらも、ネムリの髪は驚くほど滑らかで、マイケルは夢中になって指で髪を梳いた。
マイケルの指を伝ってシャワーの穏やかな水流がネムリの汗を洗い流していく。
暫くネムリの髪を堪能しつくした後、バスタブの様子を見てみると、薬剤はすでに溶け切っており、湯船は淡いピンク色の泡で埋め尽くされていた。
マイケルは顔を綻ばせ、再びネムリを抱え上げて、湯船へと体を鎮めていった。
湯の温度は熱すぎず、ぬるすぎずの心地よい暖かさで二人の体を包み込んだ。
マイケルには、今までこうしてバスタブに湯を張り浸かるような習慣はなかった。
ネムリに出会い、ネムリのことを調べるうちに、彼女が風呂好きなこと、日本人は湯船に浸かる習慣があることを知ったのだ。
ある日の生存者たちの集まる焚火で…
「ここでは無理だけど、温泉にのんびり浸かってリラックスしたいなぁ」
「温泉?確か自然に沸いたお湯が溜まってる場所だっけ?ジャパンってわざわざお湯に浸かるわけ?面倒じゃない?」
「メグも一回入ったらわかるよ!気持ち良くてほーんと天国なんだから!」
「ふーん…ちょっと興味はあるかも」
ネムリが目をキラキラさせて、三つ編みの女にいかに温泉が素晴らしいかを語っていた様子が、今でも昨日のことのように思い出せる。
身振り手振りで一生懸命説明するネムリの可愛さに、すぐにでも茂みから飛び出して拐ってしまいたいと、あの時何度歯を食いしばって堪えたことだろう。
あの後、この部屋に湯船を作るために、死に物狂いで生存者達(ネムリを除く)を生贄に捧げ続けた甲斐があったというものだ。
本当は温泉がよかったが、エンティティが流石に作れないといったので、渋々諦めざるを得なかった…。
過去を懐かしみつつ、バスタブにもたれかかる。
じんわりと肌に染み込んでくる心地よい暖かさと、マイケルの膝の上に座り、完全にもたれかかってくるネムリに、マイケルはあぁ、確かにこれは天国だ。と一人心の中で呟いた。
細い彼女の腰を軽く撫で、腹の前で手を組み、さらに自身へと引き寄せる。
手の中にある暖かい熱にうっとりとし、彼女の細い肩の上に頭を乗せて、目を瞑った。
耳元に彼女の穏やかな寝息が聞こえる。
あぁ…幸せだ。
温もりと幸福の微睡の中、次第にマイケルの意識はゆっくりと眠りの世界に沈んでいった。
「ん…」
なんだか、妙にあったかいなぁ…。
とてもいい香りもする…。
ゆっくりと目を開けると、目の前には淡いピンク色の泡…?
ぱちぱちと目を瞬かせ、試しにふっ、と息を吐いてみる。
ふわり、と目の前で泡の山が広がって飛んでいく。
鼻腔にほんのりと甘い花の香りが漂ってくる。
「ふわぁ…」
気の抜けた声が出て、浴室の壁に反響した。
掌の上に泡を乗せ、もう一度ふぅ、とふく。
掌に乗る泡はとても手触りの良い細やかなふわふわとした泡だった。
お湯と一緒に泡も掬い取り、伸ばした腕にかけていく。
お湯は少しとろりとしており、心地よい温度と気持ちいい泡とがネムリの腕を包み込む。
「うわぁ!肌すっべすべ!」
腕はまるで天然温泉に浸かった後のように、もちもちスベスベの極上の肌触りに仕上がっていた。
「んんっー!!最っ高!!」
手足を思いっきりぐーーっ!と伸ばす。
すると、腰の辺りに何か違和感を感じた。
手を伸ばすと、誰かの手が腰を抱くように腹の前で手を組んでいる。
そろり、と手でなぞると、ゴツゴツとして、滑らかな手。
「えっ!?わあ!」
思わずこぼれた声に、手で口元を押さえた。
違和感を確かめようとふと首を動かすと、自分の右肩に何か乗っているではないか。
見慣れない、金髪の、人の頭。
いつものマスク姿と同じように、濡れた髪がオールバックに撫で付けてある。
首は太く、ネムリの体を抱き抱えるようにしている腕の感触は、複雑ながらも抱かれ慣れた腕だった。
そ、そういえば、さっきまで…
風呂の暖かさとは別に、顔が熱くなってしまった。
マイケルの力強い身体に包まれる安心感と、風呂場に反響していた恥ずかしい音、自分のあられもない声が脳内にフラッシュバックしていく。
頬を抑えて身悶えていると、肩口に乗っかった頭が少し動いた様な気がした。
びくり、と固まる。
も、もしかしたら、このまま見てたらマイケルの素顔が見えるのでは…?
ドキドキと、自分の心音がしてくる。
ゆっくり、ゆっくりと、スローモーションのようにマイケルの頭が上がっていく。
髪の生え際から、白い額が徐々に上がってくる。
整った眉が
「きゃっ!?あれ???」
見えなかった。わずかに見えたのは金髪の髪とおでこだけ。
急に視界が真っ暗になった。
ゴツゴツとした手が、目を覆っている。
耳元に吐息を感じた。
ー…見ちゃダメだってー
「ひゃっ!」
首筋に滑る感触がする。
身体を震わせつつも、やっぱりマイケルの素顔を見てみたいという好奇心を諦めきれなかった。
そっと手を外させようと動かす。
ーダメだよ。ネムリー
「きゃ!?あッやんっ!!」
きゅっ、と胸の先を摘まれる。
粘度の高いお湯と泡のせいで、多少強めに掴まれても、痛みなど一切なく、かえってぬめる感覚と滑る指の感覚がなんとも言えない気持ちよさになってしまった。
何度も塗り付けるように、マイケルの手がネムリの胸を弄る。
「あッやぁ!!」
今までよりも強く掴まれているのに、マイケルの手がぬるりと滑る感覚に翻弄され、堪らない快感が絶えず身体を苛む。
泡で見えないものの、胸の先端が痛いくらい尖っているのが自分でもわかった。
「ふぅ…っ…んんっ!!」
外そうとするのではなく、快感に身を捩るように、目を隠すマイケルの手に縋り付く。
そっとマイケルが手を離し、少しだけ身体が離れた。
もしかして、見せてくれるのかな…
「きゃっ!?やっ何!?」
振り返ろうとしたネムリの視界が、また覆われる。
今度は真っ黒ではなく、視界が真っ白になった。
硬い手の感触ではなく、ふわふわとした布地の感触だ。
ーネムリ…悪い子だから、お仕置きー
「あっ!?やぁ…あっ!」
視界を塞がれて囁かれた言葉に、ゾクゾクとした感覚が背筋を走る。
頭の後ろでキュッと目を覆い隠すものがしまったのを感じた。
恐らく、タオルか何かだろう。
視界が真っ白になっただけなのに、目が見えないせいで、他の感覚が嫌でも鋭くなってしまう。
密かに甘い香りを感じる嗅覚。
とても大きく聴こえてしまう、マイケルの吐息を拾う聴覚。
そして、
「やっ!?ぁあああっあ!!!!」
見えない分、余計に敏感に感じ取ってしまう触覚。
視覚が無いだけなのに、何をされるか予想できないせいで、とんでもなく感じてしまう。
つぅ、とマイケルの手が脇腹を撫でて、足の付け根の近くに触れただけなのに、まるで性感帯を直接嬲られた時のように感じてしまう。
「やっあっ!!あっっ!!だめっ」
ネムリの背中を甘い予感が走る。
性感帯じゃ無い部分を触られてこんなにも感じてしまうのなら、もし、もし弱いトコロを触られたりしたら。
見えないマイケルの手から逃れようと闇雲に前に身体を倒す。
マイケルから見れば、いきなりネムリが壁に頭をぶつけそうになったので、慌てて抱き留めた。
その隙に偶然にも、硬く立っている胸の先端に手のひらが触れた。
「ひゃぁああっん!!!」
びくり、とネムリが身体を震わせてマイケルの腕の中へと戻ってくる。
反射的に抱きしめたせいで、また掌が胸の先端を刺激する。
「やぁああっ!?だ…だめぇマイケルっ!さわっちゃ、やっ」
ただ掌が胸を包んでいるだけなのに、ネムリは刺激に耐えるようにふるふると身体を震わせている。
マイケルはごくり、と唾を飲み込み、興奮で自身が痛いくらい勃ちあがるのを感じていた。
見えないのをいいことに、片手は胸に添えたまま、一番敏感な下腹部へとゆっくり手を伸ばす。
胸に意識が集中し、掌ばかり気にしているネムリには、今まさに、一番弱い快感の蕾にマイケルの指が触れようとしていることなど、わかるわけがなかった。
「ひゃぁあ!?やっ!?あっあぁあ」
にゅるりと肉芽を撫で付けられた瞬間、ネムリの頭は直ぐに真っ白になった。
ガクガクと足が勝手に震え、力が抜けてしまう。
そのせいで、達してさらに敏感になった肉芽を、マイケルの指に擦り付けるような形に身体が動いてしまった。
「ひゃあっ!?だ、だめぇ!!まいけるぅ!!い、イッたからぁ!!も、さわっちゃ…だっめえ!?」
乱れつつも恥ずかしそうにするネムリの姿に、マイケルの元から欠片もない理性は完全に吹き飛んだ。
「ひゃぁあ!?なっ!?んんっ!!だ、め…てぇ!ったのにぃッ!!」
マイケルの指が円を描くように何どもそこを撫で回す。
その度にビクビクと身体が震え、勝手に達してしまう。
より敏感になったそこにさらに意識が集中し、余計に感じてしまう無限ループに身体が苛まれていた。
「なぁんっ!!はっ!あぅん…も、らめぇえ…」
ネムリが強すぎる快感か逃れようと、身体を捩る。
そして、縋り付くように、風呂場のタイルにもたれかかった。
火照った身体に心地いいのか、タイルに擦り寄るように身をあずけ、はぁ、と熱っぽい吐息を溢している。
まるで、自身から逃げて、別のものに甘えるような仕草に、マイケルの中にわずかな嫉妬心が芽生えた。
ぐり、と今までよりも強く肉芽を潰す。
「ふゃあ!?なんっ!?なぁッにぃい!?」
ビクリと仰反るネムリの身体をタイルから引き剥がすように抱き寄せ、ネムリの秘部に指を這わせる。
ネムリのそこは、すでに物欲しげにひくつき、湯の粘度よりもはるかにぬかるんだ液体で満たされていた。
入り口の形をなぞるようにマイケルの指が這うと、堪らずネムリはイヤイヤと首を振った。
反射的にそこがマイケルの指を迎え入れようと蠢いてしまい、余計に感じてしまう。
「やっあ…んっああっ!だめぇ」
恥ずかしさと強すぎる快感に、どうにかなってしまいそうで、ネムリの口はダメとばかり言ってしまう。
耳元が、熱い…
生暖かい吐息がかかり、んっ!とくぐもった声が出る。
ーねぇ、聞こえる?ネムリのココ、僕を欲しそうな音させてるよー
ぐちゅ、ぬちゅ、とイヤらしい音が、耳元でなっているみたいに響く。
耳から入った音が、耳と身体を震わせる。
「やぁあっ…っ!ちが、も…」
羞恥に顔を染めながら、ネムリは首を振る。
ーじゃあ、なんでこんなに濡らしてるの?イヤらしい…ー
マイケルの指が、入り口を押し広げ、わざと大きな音を立てるように出入りする。
「やぁ!?まいけるっやだぁ!お湯っ!がぁ…ぬる、ぬるだからぁ…あっ!」
苦し紛れの言い訳をすると、クッと後ろでマイケルが笑った気配がした。
「あっああっー!!」
ずぷりと指が中に突き立てられ、ぐちゃぐちゃとそこを掻き回す。
ぬるつく蜜とは別で、生暖かいお湯がマイケルの指と一緒にネムリの体内を犯してくる。
「やっああ!まってぇ!お、お湯!がっ…はぁ!んっ!!入ってくるぅ…んぁ!!」
ーほら、お湯じゃないでしょ?もっとあったかくて、やらしいネムリの愛液ー
「もっ、まいけるっ!!やめてぇ!!えっちな、ことぉ…あっ!っちゃ、や、だぁ…っ!はぁあっ」
指が動くだけで、簡単にネムリの身体は震え、頭の奥で絶頂の火花が散る。
くたりとした身体とは反対に、物足りないと指を喰らわんばかりに締め付ける秘所に、マイケルはいきり勃つ自身をずぷりと突き刺した。
「きゃっああっ!!」
「……ック!!…ハァ…ッ!ハァ…」
入れただけで、ネムリの中は激しく収縮し、マイケルの全てを吸い付くそうとする。
すぐにでもぶちまけてしまいたいのをなんとか堪え、ネムリを強く強く抱きしめる。
「っんっ、はぁ…はぁっ!…あぁっ!」
びくり、びくりと、ネムリの身体も中も震える。
抱きしめた手を、ネムリがそっと握り返しているのがわかった時、マイケルは欲望のままにネムリの中をぐちゅぐちゅと激しく掻き回した。
「やぁ!!はぁ!ま、いける!!マイケルぅ!!」
「…っ!!ハッ!…ッハァ!!」
マイケルの手が後ろからネムリの顎を掴み、唇を奪う。
なんの躊躇いもなく、口内をなぞる舌に、ネムリも欲に浮かされたまま舌を絡める。
ぎこちなく差し出された舌を強く吸い上げながら、胸の突起をきゅっと摘むと、ネムリは瞬く間に絶頂してしまった。
「はぁあ!!んうぅッ!!」
「…ッグ!!…ン…!ッハァ!」
きゅうきゅうと締め上げるネムリの体内を無理やり押し開くように何度も肉棒を叩きつける。
「あっ!?やっあああ!!すごいのぉ!?来ちゃうぅうう!!」
「ハッ!…ッ!!!」
ビクビクと震えるネムリの身体を押さえつけ、最奥を肉棒の先端で強く押し上げる。
「ま、いけるぅ!!マイケルぅっ!!!」
物欲しげにネムリが口を開いているのが見える。
「…ハァッ!!…愛してる、ネムリッ!!」
震えるネムリの唇を塞ぎ、激しく肉棒を締め付ける中へと、マイケルは熱い精液を全て注ぎ込んだ。
「うっう……あっ、ついぃ…」
バスタオルをかけた状態で、ネムリは布団の上にぐったりと横たわっていた。
側から見てものぼせているのがわかるくらい、ネムリの身体は薔薇色に染まっていた。
いつものマスクに黒のボクサーパンツを履いたマイケルが、氷嚢を用意したり、ネムリを扇いだりと慌ただしく動き回っている。
心配そうに覗き込んでくるマイケルをじっと見つめ返す。
「っ…マイケルのばぁか!」
そういうと、効果音付きでガーン!とマイケルがショックを受けたように固まるのがチラッと見えた。
ちょっと意地悪だったかな?
と思いつつ、今も耳に響くマイケルの「愛してる、ネムリ」の言葉に、ネムリはにやける口もとをそっとタオルで隠した。