DbD短編
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「ヒルビリー!どこー?」
広々としたトウモロコシ畑をかき分けながら、ネムリはこの農場の主を探していた。
いつも元気にチェーンソーで走り回ってるヒルビリー。
いつもなら声をかけるとチェーンソーの音がこちらに勢いよく向かってくるのに、今日はなんの音もしない。
首を傾げながら、また周囲を散策する。
ネムリの手にはさきほど作ったばかりのホットサンドと、茹でたとうもろこし、野菜たっぷりのコンソメスープを入れたポットが入ったバスケットを下げている。
いつも笑顔で美味しい!と食べてくれる彼が愛しくて、いつも張り切って作っているのだ。
出来立ての一番美味しい状態で、彼に食べてほしい。
ネムリはもう一度彼の名前を呼んだ。
「ヒルビリー!どこにいるのー?」
草の匂いがする生暖かい風がネムリの髪を揺らす。
「もう。いったいどこにいるの?」
歩き回って、トウモロコシ畑を抜けた先では、牧草を積み上げて保存する貯蔵場になっている。
そこを通り過ぎようとしたとき、
すー…すー…
誰かの寝息が聞こえてきた。
「ん?」
積み上がった牧草の隙間を覗いてみると、
「いた!」
気持ちよさそうに牧草にもたれかかって、眠っているヒルビリーがいた。
牧草に腰掛けながら、体を大の字に広げて牧草に埋れて寝息を立てていた。
愛用のチェーンソーは牧草に立てかけるように置かれている。
「もう。寝てたのね」
ネムリはくすりと笑ってヒルビリーの隣に腰掛ける。
「ねぇ、ヒルビリー。起きて」
すぐ隣で呼びかけても、ヒルビリーは相変わらずすよすよと気持ちよさそうに寝息を立てている。
ふかふかの牧草は座り心地がよく、もたれかかるとふんわりとネムリの身体を受け止めた。
これは爆睡しちゃうのもわかるかも。
ネムリも次第に目蓋が落ちそうになってくる。
「ヒルビリー、起きないの?」
ネムリが僕を呼ぶ声がする。
優しくて、あったかい大好きなネムリの声。
「ヒルビリーってば…ご飯冷めちゃうよー?」
大丈夫だよ。
ネムリのご飯は、冷めてても美味しいよ。
ご飯が冷たくなっても、ネムリが作ってくれるご飯はなんだかとってもあったかいんだ。
「気持ちいいねぇ…ヒルビリー」
うん。ここ、僕のお気に入りのお昼寝場所なんだ。
ポカポカで、フカフカで。
でも今日はネムリも一緒にいるから、すっごく嬉しい。
うっすらと目を開けてみると、ネムリの頭がゆっくりと揺れていた。
いつも僕をみてくれるまんまるな可愛い目が、眠そうに瞬きを繰り返している。
「ヒルビリー…ご飯…」
手に持っているバスケットも、危なっかしく揺れている。
バスケットを掴む手も、徐々に開いてきている。
僕はそっとネムリの手からバスケットを受け取ると、足元に置いた。
そして、ネムリの頭に手を添える。
そっと抱き寄せると、ネムリからあったかいお日様と、ほのかに甘い香りがした。
僕の大好きな、ネムリの香り。
思わずほっぺたをすり寄せていると、ネムリがふにゃりと笑った。
「ヒルビリー…だいすき…」
その直後、すー、すーと、可愛らしい寝息が聞こえてきた。
「僕もね、ネムリ大好き!」
本当は、僕のことを呼んでたの知ってたんだ。
でも、ネムリが僕を呼んでるのがとっても嬉しくて、寝たふりしてたんだ。
ヒルビリーは、僕の名前じゃない。
僕に本当の名前なんてないけど、ネムリが呼んでくれるなら、とっても嬉しいんだ。
僕はネムリを抱きしめると、そのまま牧草の上に寝転がった。
牧草はふんわりと僕らを受け止めてくれた。
「おやすみなさいネムリ。」
そっとネムリのおでこにキスをして、僕も目を閉じる。
きっと、またネムリが僕を呼ぶ声で、目を覚ますことを楽しみに、僕は今度こそ本当に眠ることにした。
広々としたトウモロコシ畑をかき分けながら、ネムリはこの農場の主を探していた。
いつも元気にチェーンソーで走り回ってるヒルビリー。
いつもなら声をかけるとチェーンソーの音がこちらに勢いよく向かってくるのに、今日はなんの音もしない。
首を傾げながら、また周囲を散策する。
ネムリの手にはさきほど作ったばかりのホットサンドと、茹でたとうもろこし、野菜たっぷりのコンソメスープを入れたポットが入ったバスケットを下げている。
いつも笑顔で美味しい!と食べてくれる彼が愛しくて、いつも張り切って作っているのだ。
出来立ての一番美味しい状態で、彼に食べてほしい。
ネムリはもう一度彼の名前を呼んだ。
「ヒルビリー!どこにいるのー?」
草の匂いがする生暖かい風がネムリの髪を揺らす。
「もう。いったいどこにいるの?」
歩き回って、トウモロコシ畑を抜けた先では、牧草を積み上げて保存する貯蔵場になっている。
そこを通り過ぎようとしたとき、
すー…すー…
誰かの寝息が聞こえてきた。
「ん?」
積み上がった牧草の隙間を覗いてみると、
「いた!」
気持ちよさそうに牧草にもたれかかって、眠っているヒルビリーがいた。
牧草に腰掛けながら、体を大の字に広げて牧草に埋れて寝息を立てていた。
愛用のチェーンソーは牧草に立てかけるように置かれている。
「もう。寝てたのね」
ネムリはくすりと笑ってヒルビリーの隣に腰掛ける。
「ねぇ、ヒルビリー。起きて」
すぐ隣で呼びかけても、ヒルビリーは相変わらずすよすよと気持ちよさそうに寝息を立てている。
ふかふかの牧草は座り心地がよく、もたれかかるとふんわりとネムリの身体を受け止めた。
これは爆睡しちゃうのもわかるかも。
ネムリも次第に目蓋が落ちそうになってくる。
「ヒルビリー、起きないの?」
ネムリが僕を呼ぶ声がする。
優しくて、あったかい大好きなネムリの声。
「ヒルビリーってば…ご飯冷めちゃうよー?」
大丈夫だよ。
ネムリのご飯は、冷めてても美味しいよ。
ご飯が冷たくなっても、ネムリが作ってくれるご飯はなんだかとってもあったかいんだ。
「気持ちいいねぇ…ヒルビリー」
うん。ここ、僕のお気に入りのお昼寝場所なんだ。
ポカポカで、フカフカで。
でも今日はネムリも一緒にいるから、すっごく嬉しい。
うっすらと目を開けてみると、ネムリの頭がゆっくりと揺れていた。
いつも僕をみてくれるまんまるな可愛い目が、眠そうに瞬きを繰り返している。
「ヒルビリー…ご飯…」
手に持っているバスケットも、危なっかしく揺れている。
バスケットを掴む手も、徐々に開いてきている。
僕はそっとネムリの手からバスケットを受け取ると、足元に置いた。
そして、ネムリの頭に手を添える。
そっと抱き寄せると、ネムリからあったかいお日様と、ほのかに甘い香りがした。
僕の大好きな、ネムリの香り。
思わずほっぺたをすり寄せていると、ネムリがふにゃりと笑った。
「ヒルビリー…だいすき…」
その直後、すー、すーと、可愛らしい寝息が聞こえてきた。
「僕もね、ネムリ大好き!」
本当は、僕のことを呼んでたの知ってたんだ。
でも、ネムリが僕を呼んでるのがとっても嬉しくて、寝たふりしてたんだ。
ヒルビリーは、僕の名前じゃない。
僕に本当の名前なんてないけど、ネムリが呼んでくれるなら、とっても嬉しいんだ。
僕はネムリを抱きしめると、そのまま牧草の上に寝転がった。
牧草はふんわりと僕らを受け止めてくれた。
「おやすみなさいネムリ。」
そっとネムリのおでこにキスをして、僕も目を閉じる。
きっと、またネムリが僕を呼ぶ声で、目を覚ますことを楽しみに、僕は今度こそ本当に眠ることにした。