○○しないと出られませんシリーズ
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定期的に選ばれた2人が閉じ込められる、ミッションをクリアしないと出られない部屋。
前回閉じ込められた時に散々恥ずかしい事を言わされ今思い出しても顔が熱くて走り去りたくなってしまうが、あのミッションのおかげで、本音でゴスフェと向き合い、夢にも思ってなかった両思いの恋人になれた。
そう思うと、まぁ、感謝しないこともない、かな?
なぁんて思っていた。
けれど、以前仲間のあるサバイバーから
「あの部屋ね…本当にもう、どうしようもなく消えたくなるようなミッション来る時あるから……頑張って…」
と、心なしか赤い顔で、何故か胸を庇うような姿勢で目線を彷徨わせながら言われたことがある。
熱でもあるのかと心配になったが、彼女は赤い顔のままフラフラと立ち去ってしまった。
まぁ、すぐ側に恋人のマイケルも居たから多分大丈夫だろう、とその背を見送ったが…。
前回のあれで相当恥ずかしかったのに、それ以上なんてなかなかあるわけないじゃない。
と、内心余裕しゃくしゃくで、なんならゴスフェの手を引くような形で部屋に入ってやった。
……まさか、入って1秒で後悔する事になるなんて、全く、これっぽっちも思わなかった自分を呪いたい。
「ネムリチャンってばー。いつまでそんな部屋の隅で縮こまってるわけぇ?」
隠すそぶりすらもなく、全身でニヤニヤとこちらを笑っている様子が窺えるゴスフェが、さも愉快と言ったようにこちらに手招きする。
「ぅううううるしゃい!知らないったら知らないわよ!!!そ、そん!そんなミッション!!!」
シャー!と威嚇する猫のように、ネムリは上手く呂律も回っていないのに、威勢だけはいい声で叫んだ。
ゴスフェから部屋の中央に置かれたベッドを挟んで、真反対の部屋の隅で、ネムリは抱き枕をへし折るくらいの勢いで抱きしめ、いや握りしめていた。
自分でも嫌というほどわかっている。
顔が燃えてるみたいに熱くて、心臓が全力疾走したあとみたいにめちゃくちゃ煩くて、できることならすぐにこの部屋から飛び出して逃げてしまいたい。いや、消えたい。
…もっとも、ミッションをクリアしないことには出ることも出来ないんだけど…
チラリと見上げた視線の先には、ドアの上に書かれた恥ずかしくてムカついて仕方がないミッションの文字が
『セックスするまで出られません。(挿入無しは不可)』
ネムリはまだ何もしていないにも関わらず、最早涙目で震えてしまっていた。
そんなネムリを眺めながら、ゴスフェはさらに笑みを深くする。
「でもまぁ逃げられないわけだし?出れないわけだし?なぁらもうヤッちゃうしかないんじゃない?」
「ばっばばばかゴスフェ!!!そ、そんな気軽にや、ヤッ…ッとか!言わないでっ!!」
「まー、俺としてはそうやって前みたいに照れて反発してくるネムリも可愛いしいいんだけどね?見ててたーのしいし」
「かっかわっ!か!?ゴ、ゴスフェ!からかわないでってば!!そ、そんな!か、かわっ…っ」
真っ赤な顔で俯くネムリの髪の隙間から、リンゴみたいな色をした耳が見える。
ゴスフェはハァ…と密かにため息を溢した。
上目遣いで、潤んだ目で、真っ赤になってこちらを伺うネムリの姿は、まるで早く食べてと言わんばかりに可愛くて、愛しくてすぐにでも飛びついて愛くるしい悲鳴を上げさせまくって、自分にしか見せない媚態を晒させたい。
ずっと手に入れようと追いかけ続けた娘と2人っきりで、完璧な条件まで整えられてて、何も感じないでいられるほど、自分を抑え込めるほど、我慢強い人間じゃないんだよねぇ…
「ネムリ、流石にそろそろ隣にくらい座ってくんない?2人っきりなのにこんなに離れてんの、俺すんごい寂しい…」
ぽつり、とゴーストフェイスが溢す。
ゴーストフェイスはネムリに背を向けて僅かに俯いた。
寂しそうな背中に、ネムリは、あっ…と声を溢した。
私、恥ずかしいからって、なにしてんだろう…
せっかく両想いなのに、これじゃあ、前と変わんない…
ギュッと抱き枕を握りしめ、ネムリはおずおずとゴーストフェイスの方へと忍び寄る。
ベッドを挟んで向かい側、背中を向けているゴーストフェイスが、仮面の下で笑みを深くしている事になんて全く気づかないまま、ネムリはゴーストフェイスと背中合わせで、ベッドの端にちょこんと腰掛けた。
微かに反対のベッドが沈んだ振動に、ゴーストフェイスはネムリの方へ振り返る。
仮面の下では、どうやって事に持ち込もうかと算段を巡らせていた。
絶対に逃さないように、かと言って無理やりではなく、向こうから望んで抱かれに来るように、ゴーストフェイスは細心の注意を払いながらベッドの端に遠慮がちに置かれたネムリの手を包み込むようにそっと握りしめた。
びくり、とネムリの身体が跳ね上がって硬直する。
重ねた手の下が僅かに震え、汗ばんでいる。
ゴーストフェイスは仮面の下でニヤついているのを隠そうともせず、声だけはどこまでも優しく、弱々しさえ感じるようにぽつり呟く。
「なぁ。そんなに怯えないでよ。俺ネムリを怖がらせたくなんてないんだ…ごめんな。」
「やっ…そんなこと。私こそ、ごめんなさい…騒いじゃって…」
「ネムリ、抱きしめてもいい?」
「ひぇ!?あ…えと…」
ネムリは振り返って、視線を彷徨わせる。
相変わらず、片手はゴーストフェイスに包まれ、もう一方は抱き枕をギュッと掴んでいる。
両腕をゆっくりと回して、ネムリを抱き寄せながらベッドの中央へと引っ張り上げる。
きゃっ、と声を上げて、胸元にネムリが身体ごともたれかかってくる。
腕の中で真っ赤になって震えながら、大人しく収まっているネムリにゴーストフェイスはほくそ笑む。
とても自然に、ゴーストフェイスはネムリをベッドの上へと連れ込んだのだった。
どくん、どくんと、激しい心音が響く。
ゴーストフェイスのじゃなくて、私の心音が…。
微かに背後でゴーストフェイスの胸が呼吸に合わせて上下する。
静かな部屋のはずなのに、ゴーストフェイスの吐息と、自分の心音が煩く聴こえて、全く落ち着かない。
抱きしめられているのは、とても心地良くて、嬉しくて堪らないのに。
震えてしまう身体に嫌気がさしてしまう。
「あ、う…あ、のねゴスフェ…」
「んー?…なぁに?ネムリ」
すぐ耳元で囁かれる声と、耳朶を擽る熱い吐息に、ネムリはひゃう!?と悲鳴を上げた。
「ッフフ…どうかした?そんな震えて」
「や、う…あの…」
どうしよう!?どうしようどうしようこの状況!?
胸がドキドキしっぱなしで破裂しそうなのに、ゴスフェの声聴くだけで、抱きしめられてるんだなぁって実感しちゃうだけで、ほんとにもうなんかおかしくなりそう!!
腕の中で百面相しているネムリを、ゴーストフェイスは舌舐めずりをして見下ろした。
あと一押し…
「ネムリ…」
「っきゃあっ!?な、ななご、ゴスフェ!?」
ネムリの名前を囁きながら、寄り添うような形で身体をベッドへと横たえる。
押し倒そうかとも思ったが、逃げる余地があるように見せかけた方が、無理強いしていないように見せかけられて都合がいい。
もっとも、抱きしめるような形は変わらないので、ネムリが逃げ出すことなど最初からできる余地はないのだが。
至近距離で、じっと見つめ合う。
目を逸らそうと動きそうになる頬に、ゴーストフェイスがそっと頬に手を滑らせて動けなくなる。
熱のこもった、力強さを感じるようなゴーストフェイスの目が、ネムリを射抜いて離さない。
壁際に追い詰められ、気持ちを聞かせてと詰め寄られた、あの時の光景がフラッシュバックする。
時間にしたら数秒だったかもしれない。
それとも、1時間以上経ったのかもしれない。
じっと寄り添って見つめあったまま、互いの呼吸と喧しい心音だけが聞こえる空間の中、最初に口を開いたのはゴーストフェイスだった。
「なぁ… ネムリ……抱いていい…?」
甘い響きが耳朶を打ち、ネムリの体を痺れさせる。
直接示された、ゴーストフェイスからのお誘いの言葉。
2人の関係の先を望む熱を孕んだ声に、ネムリは息を飲んで硬直する。
「っあ…」
「ダメ?…俺、もっとネムリの全部を知りたくて我慢出来ないよ」
「やっ、あ…う」
耳を擽る吐息に、ゾクゾクと何かが身体を蠢く。
擽ったいような、抑えがたい痺れに頭がクラクラしてしまう。
真っ赤な顔のまま戸惑うネムリに、ゴーストフェイスはさらに追い討ちをかける。
「なぁ… ネムリの全部を俺だけに頂戴よ?それとも、俺に抱かれるのは…嫌?」
「あっ……っ…」
熱が篭ってるのに、なのにどこか悲しげに、切なくゴーストフェイスが呟き、ネムリの体を抱きしめる。
だめっ…
逃げてちゃ、前のまま…
私も…私だってゴスフェとっ…!
……っでも…
とっくの昔に、自分もゴーストフェイスを求めていたのはわかってる。
抱きしめあって、触れ合って…き、キスもして…
私自身も、もっと先にって、ゴスフェと触れ合ってみたいって望んでる…
っ…でも……
求めながらも、ネムリは最後の一歩が踏み出せないでいた。
「ご、ゴスフェ…」
震える、辛うじて聞こえるか細い声がゴーストフェイスを呼ぶ。
返事の代わりに、ゴーストフェイスはネムリの頭を優しく撫でた。
手の下でネムリの頭が動く。
覗き込むと、目にいっぱい涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔で、ネムリがじっとゴーストフェイスを見上げる。
しまった!?間違えたのか!?
ゴーストフェイスは慌てて宥めようと何か気の利いた言葉はないかと必死に考える。
どういえば、なんて言ってあげれば、ああでもこのまま腕の中で啼かせ、いやいや!!
「わ、たし…も…したい…」
ピタリ、思考と身体が止まってしまった。
硬直するゴーストフェイスに気づかず、ネムリは震えながら、消えそうな声でまたゴーストフェイスの頭を殴るみたいな衝撃の言葉を呟いた。
「で、も…あの……そゆこと……は、はじっ…初め、てっで…っんむぅう!?」
本能のまま、ゴーストフェイスは自身の仮面を投げ捨ててネムリの唇を貪っていた。
唇を舐め上げ、軽く食んでやり、隙間から舌をねじ込んで口内を余すところ無く愛撫する。
くぐもった悲鳴も、より快感を煽るスパイスにしかならない。
真っ赤に溶けそうな顔で口づけを受け続けるネムリを、ゴーストフェイスは熱に浮かされたように見つめ、口での蹂躙を続ける。
もう、計算とか、どうでもいい。
ネムリを思いっきり抱きたい。
俺の全力で喘がせて、悶えさせて、感じさせて、俺しか感じられないように、俺に溺れさせてやりたい。
弱々しく胸を押し返そうとするネムリの手を握りしめて、少しだけ顔を離す。
僅かに離れた2人の隙間、ネムリの唇の端からどちらのものかもわからない唾液が溢れる。
再び舌を伸ばして、溢れる滴を舐め上げてちゅっ、と、音を立てて唇を重ね合わせる。
鼻にかかった甘い吐息をこぼして、ネムリは涙目でゴーストフェイスを見上げる。
ただ泣きそうではなく、その目には確かに情欲の色が浮かんでいた。
「はっ…はぁ…はぁ…ご、すふぇえ…」
「ハッ… ネムリマジで最高っ…なぁ…抱かせて」
再び唇からぴちゃぴちゃと水音が響き、再びくぐもった喘ぎ声が上がる。
「やっ…んっむ…んんっ…はっ…あぁっ!」
自分の声じゃないみたいな、甘ったるい声が勝手に出てしまう。
恥ずかしくて顔を隠してしまいたいのに、両方の手をゴスフェに繋がれて、縫い止められるみたいにベッドに押さえつけられてて、隠すことができない。
顔を逸らそうにも、ゴスフェのぬるりと蠢く舌が、私の舌から一瞬足りとも離れようとしない。
舌が絡む度、口の中をなぞられる度に身体が跳ねて、声が出て、熱い…。
私…いま、ゴスフェとすごくえっちな事してるんだ…
お腹の奥が疼くような、熱が溢れ出してくるような感覚に、おかしくなってしまいそう。
なんだか怖くて、ゴスフェの手を握りしめていると、ゴスフェが私の目尻にそっと口付けた。
あの日のように、ゴスフェの舌が私の涙を優しく舐めあげる。
「気持ちいいの?ネムリ…」
「あぅん…ん…わかんないけどっ…はぁ、あ、つくて…くすぐったい…」
「ここ、どんな感じ?」
ゴスフェの指がとん、とネムリの下腹部を叩く。
瞬間ぞわぞわと這い上がってくるような疼きが身体を走る。
「なぁ!?んっ!んっぁああ!?やぁっ…なっ、に…」
「ぞわぞわして、堪んないんじゃない?」
ねぇネムリ、と囁いて、ゴスフェの舌がくちゅりと耳を舐める。
また身体が痺れてしまう。
「きゃうん!?…ひゃ、あぁ!…やぁ」
「や、じゃなくて、気持ちいいんだよ…ね?」
そっと服が捲り上げられて、ゴーストフェイスの手がネムリの胸を弄る。
「やぁ!?だめっ、さわっちゃ…ぁああ!!」
ゴーストフェイスの指がネムリの胸の先端を転がす。
先程よりも確かな刺激にベッドがギシリと音を立てて軋んだ。
弾かれたように背がしなり、ネムリが身をよじる度にシーツに波紋が広がっていく。
ゴーストフェイスはネムリを抱き起こすと、そっと衣服を脱がせていく。
大した抵抗もないまま、ネムリは下着一枚を残して、ほとんど生まれたままの姿にされてしまった。
ゴーストフェイスももどかしげに服を脱ぎ捨てていく。
初めて直接みたゴーストフェイスの身体は、日に焼けていないのか真っ白で、思っていたより筋肉質で逞しく、カッコいいなと思いながらも身体の熱が昂ってくる。
あの身体で抱きしめられたら…どうなっちゃうんだろう…
きゅんっ…と、腹部が勝手に疼いて、抗えない甘い痺れに、ネムリは甘く啼く。
「んんっ…はぁ…っぁあ…」
「んー?触ってないのにどうしたの?…もしかして、俺の身体見て興奮しちゃったの? ネムリ?」
「やあっ!?…ち、ちがうもん…」
真っ赤な顔で、荒い呼吸で言われても、なんの説得力もない。
ゴーストフェイスは口元を笑みで歪めながら、再びネムリの胸の先端を指で弄び始める。
指が動く度に、まるで楽器にでもなったみたいにネムリの口は甘い悲鳴を奏でる。
何度もびくびくと身体を震わせ、ネムリは縋り付くようにゴーストフェイスの肩を弱々しく掴む。
「んんんっ…はっあぁ…あっ!あっ」
「ハッ… ネムリ気持ちよさそう…気持ちいい?」
ちゅぷ、と音を立ててゴーストフェイスがネムリの硬く尖った胸の先端を舐める。
今までにない刺激に、ネムリは頭が真っ白になって一瞬呼吸が止まってしまった。
「なぁああ!?やっあ!だめっ、これ、ダメなやつッ!」
未だに目の奥で、何かがチカチカと瞬いている。
身体が勝手に小刻みに震えて、得体の知れない何かが迫ってきているような、限界が来ているような予感がした。
涙目のまま、ハッハッと荒い呼吸でこちらを見上げるネムリに、ゴーストフェイスの下半身も興奮で痛いくらいに勃起していた。
「ん?もしかしてイキそう?」
「っんやぁあ!だめっ、これ、こわいっ…ごすふぇ…た、すけてぇ」
ぽろぽろと涙をこぼして、限界を訴えるネムリの姿に、先に限界を迎えたのはゴーストフェイスの米粒ほどの自制心だった。
「はぁ…やっばネムリ。可愛すぎっ…大丈夫だから、イッて?」
ゴーストフェイスは再びネムリの胸の先端に舌を絡め、そっと下腹部へと忍ばせた手で、下着越しに軽く主張している快感の蕾を爪先でカリカリと引っ掻く。
「あぁ!?っだっめぇえええ!!!あっああああっ!!」
呆気なくネムリは身体を震わせて、嬌声を上げて果てた。
な、にいまの…?
電流でも流されたみたいに身体がびくびく跳ねて、頭が一瞬真っ白になって……
……でも…めちゃくちゃ……
「気持ちよかった?」
耳元に響く低く艶っぽいゴスフェの声に、また身体がゾクゾクと痺れて、勝手にビクンと跳ねた。
「やっ…いま、みみっ…だめっ!」
「イッちゃったねネムリ…すごく可愛かったよ」
「い、く…?んっ…はぁっ…」
「さっきみたいに気持ちいいのが爆発しちゃうやつ。次イクときは、ちゃんと、声に出して言って?もっと気持ちよくなれるよ」
ゴーストフェイスの囁きに、ぞわりと体の奥底が騒いだ。
どんどん底知れない心地よさに身体が毒されていっているのを頭の隅で感じつつも、体の熱と、ゴーストフェイスの声と動きに、ゴーストフェイスから与えられる甘い体の痺れに抗えない。
抗うどころか、これ以上求めたらどうなるのか、底知れない快感の沼地にネムリは沈んでいきつつあった。
「これ、脱がすね…」
つぅ、と太腿を骨張ったゴーストフェイスの指が滑り、下着の端に指をかける。
かぁ、とネムリの顔が熱くなる。
「やっ ま、まってっ…」
「待てない」
滑るような仕草で、下着がするりと足から離れていく。
咄嗟に隠そうとした手はゴーストフェイスに優しく包まれて、どかされてしまう。
誰にも見せたことのないそこを、ゴーストフェイスにじっと見られていることに耐えられず、ネムリはぎゅっと目を閉じて身体を震わせていた。
恐らく、自分以外の誰も見たことのないネムリの秘所が、目の前にある。
熟したリンゴのように真っ赤に染まって、てらてらと輝く蜜をピタリと閉じた隙間から密かに滴らせている。
未だ男を知らないであろう其処は、入り口を閉ざしつつも、何かを求めるように微かにひくひくと蠢いていた。
ごくり、とゴーストフェイスは喉を鳴らす。
ひくつくそこにそっと指を這わせると、ネムリはきゃあ!と悲鳴を上げて身体を縮こまらせた。
「やあっ!?なに?…ゴスフェっ、何したのっ?」
「怖がんなくて大丈夫。俺に任せてよ」
ちゅ、と優しくゴーストフェイスがネムリに口付ける。
少しだけ緊張が解けたところで、ゴーストフェイスが小さく、指入れるよ、と囁いた。
つぷり、と音を立てて、未知の感覚がネムリの身体を襲う。
誰にも触られたことのない部分にゴーストフェイスの指がゆっくりと入ってくる。
異物感に身体が反射的に異物を追い出そうと収縮する。
その反応の中、微かにお腹の奥が脈打つような、先ほどまで感じていたのと同じ甘い痺れが確かにあった。
ネムリは身動ぐように身体を震わせる。
「んんっ…な、んか…へんっ…」
「ハァ…初めてだもんな。ゆっくり慣らさないと…」
「あっあっ!や、動いちゃ…」
「だーめ。我慢して。解さなきゃネムリが辛いんだから」
くにくにと、何かを探るようにゴーストフェイスの指が中を蠢く。
変な感触に身体を捩らせて耐えていると、突然電気を流されたように強い刺激が身体を貫いた。
足がビクンと跳ね、呼吸が荒く乱れてしまい、上手く息が出来ない。
「やぁあっん!!な、っああっ!」
「お?ここ?」
中を押し上げるようにゴーストフェイスの指が動く。
また同じ耐えがたい刺激が身体を貫いてきて、ネムリは身体を激しく仰け反らせた。
「ひゃうんっ!やっあ!それ、いやぁ!!」
「やぁ、じゃなくて。イイっ、でしょ?ほら」
何度も何度も中が押し上げられ、また頭が真っ白になるような、限界に追い詰められるような感覚が襲ってくる。
「やあっあ!も、だめぇ!また!またくるっ!きちゃうっ!!」
「違うでしょネムリ?気持ち良過ぎて身体びくびくしちゃうの、何ていうんだっけ?」
ぐちぐちと中を掻き回す音が激しくなるにつれて、ネムリは、身体を駆け巡る快感のことしか考えられなくなっていく。
「あっあぁっ!!イッくぅう!イッちゃうぅっ!んやぁあああ!!」
今までで一番深く、長い絶頂の余韻に、ネムリはゴーストフェイスにしがみつきながら、すすり泣くように喘ぎ声を溢していた。
「ひゃあ…ふっ…ふっぅうん……あっ…あ…」
「ネムリよく出来ました。最高にエロくて、可愛くイケてたね。」
額にゴーストフェイスの熱い口付けが触れる。
未だ余韻に身体を震わせながら、ネムリはうっとりと目を細めた。
ネムリは全身を赤く染めて、乱れた呼吸と情欲に浮かされた潤んだ瞳でゴーストフェイスを見つめている。
まるで、ゴーストフェイスに抱かれるのを今か今かと待ちわびているかのように、身体はしなだれかかるようにベッドに横たわっていた。
ゴーストフェイスの指を締め付けてた中も、少し柔らかくほぐれ、まだ狭いながらも最初に比べると少し余裕が出来つつあった。
はぁ…もう我慢できない…
ゴーストフェイスは痛いくらいに張り詰めた肉棒を掴む。
興奮で溢れてきた先走りを絡め、ぬちゅぬちゅとそこを扱く。
直接の刺激にうっ、と声を漏らすと、ネムリが、あっ、と声を上げて僅かに視線を逸らした。
「んっ、なにっ?ハァッ…俺がシてるのみて興奮しちゃった?…ッハッ!…」
「はっあ……ん…そ、かも…」
未だ赤い顔で、ネムリはハァ、と吐息を溢す。
恥ずかしそうに目を伏せて、それでも、口では興奮していると溢すネムリに、ゴーストフェイスの中で何かが弾けた。
「ハァッ!…堪んないよネムリッ…やらしくてかぁわいい」
痛いくらいに張り詰めたそこを、ネムリの秘密の入り口に擦り付ける。
くちゅりとイヤらしい音をたてて、熱くなった部分同士が触れ合う。
「あっ…」
視界に映ったゴーストフェイスのそこは、とても大きく見えて、ネムリは体をこわばらせた。
あんなの…本当に入るの?
指でさえあんなに変な感じがして押し入ってくるように感じたのに、一体どうなっちゃうんだろう…
快感とは別に、ネムリは体を小さく震わせた。
そんな、ネムリの身体をゴーストフェイスが抱きしめる。
「怖い?」
耳元で優しく甘いゴーストフェイスの声がする。
身体を震わせつつ、ネムリは微かに頷く。
ちゅ、と首の方でリップ音がして、熱い舌が首筋から耳元へとゆっくり舐め上げてきた。
「んんっ…」
「ハァッ…大丈夫。気持ちいいことするだけ。ネムリは俺にだけ集中してて?…ね?」
そう言いながら、ゴーストフェイスはゆるゆると腰を動かし、お互いのそこをこすり合わせる。
くちくちと音が響き、互いの敏感な場所が触れ合うたびに、あっあ、とネムリの声から嬌声が溢れでる。
「ほら、っハァッ…気持ちいいでしょ?」
「あっ…あっ!…っうん…っ…」
「そう。いい子…俺だけ感じてて。俺、も、ネムリだけ感じてるからっ」
そっとゴーストフェイスの背中に手を回して抱きつくと、ゆっくりとゴーストフェイスが、ネムリの中に押し入ってくる。
「はっあ…あっああっ…」
「ぅぐっ!…ハァッやっば…気持ち良過ぎてヤバイ…ッハァ…」
指で弄られていた気持ちいいところを、ゴーストフェイスが押し上げるようにして入ってくる。
満たされる気持ちよさに、うっとりと目を細めていると、急に身体が裂けるような、耐えがたい痛みが走った。
「っいっ!?痛っ…あっああ!嫌っ…さ、けそうっ」
痛みのせいで冷たい汗が額に滲む。
赤くなっていた顔が次第に蒼ざめ、ネムリは苦しげに息を溢す。
ゴーストフェイスはゴーストフェイスで、予想していた以上の食い千切らんばかりの締め付けに、歯を食いしばって耐えていた。
「はあっ…ネムリッ!っ力抜いて?大丈夫だから…」
「んっんん!む、りっ…い、たいよぉ…あっくぅ…」
震える身体を抱き寄せて、何度も何度も啄むように口付ける。
合間に胸の先端や、肉芽を指で優しく弾いてやれば、くぐもった声の中に微かに快感の色を帯び始めた。
「あっ…んっう…はっあっああ…んっいいっ…」
「ほらっ、気持ちいい?」
「あっ…んん…き、もちい…い…」
「ほら、気持ちいいのだけ追いかけて、これは?」
ゴーストフェイスがべろりと胸の先端を舐めあげる。
「ひゃっ!?ふっ、ううん…い、いよぉ!き、もちいい…」
強張っていた体の力が一瞬抜けた隙に、ゴーストフェイスはグッと腰を押し進め、ぱちゅんと音を立てて、ネムリの中がゴーストフェイスの全てを飲み込んだ。
「ひゃああっう!!!な、…あっ…あ…」
「んっ…全部、ハァ…入ったっ…」
「んっん…あっ…ごすふぇっ…」
「ッハァッ… ネムリ分かる?…俺がここに、入ってるの」
トン、とゴーストフェイスの指がネムリの下腹部を叩く。
さっきと違うのは、ゴーストフェイスが叩いた指の下、硬く反り返った肉棒が、ネムリの中から腹を押し上げるようにぴくりと痙攣していることくらいだ。中の震える快感に、痛みで引いていた甘い刺激が再び身体に広がってくる。
「んんっ!!ごすふぇ…す、き…大好き…」
「ッ…っああ。俺もだよ。これでようやく、全部俺んだ。… ネムリ愛してる」
唇を重ね合わせ、お互いにむさぼりながら、ゆっくりとゴーストフェイスが、腰を動かし出す。
最初はゆっくりと、互いの形を確かめ合うように動いていたそこも、次第に勢いを増し、今では最奥を叩きつけるように、激しい抽送を繰り返していた。
ひっきりなしに肌と肌がぶつかる音、ぐちゅぐちゅとそこが掻き回されている淫靡な水音の合間に、2人の呼吸が響く。
最初は鈍い痛みを感じていたネムリのそこも、今ではゴーストフェイスの熱と、すぐにイきそうになるくるいの強い快楽しか感じなくなっていた。
一番奥を激しく突き上げられる度に、頭が飛んでしまいそうな激しい快感に身体をしならせ、壊れたおもちゃのように喘ぎ声を上げ続けていた。
「ああっ!!ごすふぇっ!ごすふぇえ!!も、ダメ!イクッ!!すごいのっきちゃうっ!!」
「ハァッ!ッぁあ俺、もっ!!ッくぁッ… ネムリっ!」
「んっやぁあああ!!!」
「ッグゥ!!…ッハッ!…」
2人同時に、互いを強く抱きしめたまま身体を震わせて果てた。
ビー!!っと、けたたましいブザーが、絶頂の余韻でベッドに力なく横たわる2人の耳をつんざく。
「う、るさい…っはぁ…ぁ…」
「全く。雰囲気ぶち壊しとか勘弁して欲しいよねぇ…」
未だ荒い呼吸のまま、互いを抱きしめあって、どちらともなく顔を寄せて唇を重ね合う。
穏やかな、満ち足りたような笑顔で、お互いを見つめ合っていた。
「ネムリ最っ高に可愛かったよ。愛してる
…」
「も、う…ばかっ……わ、たしも…」
ネムリがはにかみながら、ゴーストフェイスの頬にちゅっ、と口付ける。
愛してる、ゴスフェ。と可愛い声が囁いて、ぴしりとゴーストフェイスは体をこわばらせた。
「っあー…ごめん。可愛すぎてまた勃った…もう一回シていい?」
「っなぁ!?な、なにいってんの?わ、たし、結構、もう、いっぱいいっぱいなんだけどっ!」
再びネムリに覆いかぶさってこようとするゴーストフェイスの胸を、必死に押し返す。
ゴーストフェイスは怪しい笑みを浮かべたまま、耳元で囁く。
「いいよぉ。好きに触るから。入れる前にもう一回聞くね?嫌ならしないから、さ…」
そういいつつも、すでにゴーストフェイスの手は怪しく弄るようにネムリの身体のあちこちを這っていた。
ゴーストフェイスの指が、手が触れるたびに、触れられたところから甘い痺れが広がっていく。
再び抱かれるであろう遠くない未来に、ネムリは力なく、ごすふぇのばかぁ、と甘い悲鳴で罵るのだった。
前回閉じ込められた時に散々恥ずかしい事を言わされ今思い出しても顔が熱くて走り去りたくなってしまうが、あのミッションのおかげで、本音でゴスフェと向き合い、夢にも思ってなかった両思いの恋人になれた。
そう思うと、まぁ、感謝しないこともない、かな?
なぁんて思っていた。
けれど、以前仲間のあるサバイバーから
「あの部屋ね…本当にもう、どうしようもなく消えたくなるようなミッション来る時あるから……頑張って…」
と、心なしか赤い顔で、何故か胸を庇うような姿勢で目線を彷徨わせながら言われたことがある。
熱でもあるのかと心配になったが、彼女は赤い顔のままフラフラと立ち去ってしまった。
まぁ、すぐ側に恋人のマイケルも居たから多分大丈夫だろう、とその背を見送ったが…。
前回のあれで相当恥ずかしかったのに、それ以上なんてなかなかあるわけないじゃない。
と、内心余裕しゃくしゃくで、なんならゴスフェの手を引くような形で部屋に入ってやった。
……まさか、入って1秒で後悔する事になるなんて、全く、これっぽっちも思わなかった自分を呪いたい。
「ネムリチャンってばー。いつまでそんな部屋の隅で縮こまってるわけぇ?」
隠すそぶりすらもなく、全身でニヤニヤとこちらを笑っている様子が窺えるゴスフェが、さも愉快と言ったようにこちらに手招きする。
「ぅううううるしゃい!知らないったら知らないわよ!!!そ、そん!そんなミッション!!!」
シャー!と威嚇する猫のように、ネムリは上手く呂律も回っていないのに、威勢だけはいい声で叫んだ。
ゴスフェから部屋の中央に置かれたベッドを挟んで、真反対の部屋の隅で、ネムリは抱き枕をへし折るくらいの勢いで抱きしめ、いや握りしめていた。
自分でも嫌というほどわかっている。
顔が燃えてるみたいに熱くて、心臓が全力疾走したあとみたいにめちゃくちゃ煩くて、できることならすぐにこの部屋から飛び出して逃げてしまいたい。いや、消えたい。
…もっとも、ミッションをクリアしないことには出ることも出来ないんだけど…
チラリと見上げた視線の先には、ドアの上に書かれた恥ずかしくてムカついて仕方がないミッションの文字が
『セックスするまで出られません。(挿入無しは不可)』
ネムリはまだ何もしていないにも関わらず、最早涙目で震えてしまっていた。
そんなネムリを眺めながら、ゴスフェはさらに笑みを深くする。
「でもまぁ逃げられないわけだし?出れないわけだし?なぁらもうヤッちゃうしかないんじゃない?」
「ばっばばばかゴスフェ!!!そ、そんな気軽にや、ヤッ…ッとか!言わないでっ!!」
「まー、俺としてはそうやって前みたいに照れて反発してくるネムリも可愛いしいいんだけどね?見ててたーのしいし」
「かっかわっ!か!?ゴ、ゴスフェ!からかわないでってば!!そ、そんな!か、かわっ…っ」
真っ赤な顔で俯くネムリの髪の隙間から、リンゴみたいな色をした耳が見える。
ゴスフェはハァ…と密かにため息を溢した。
上目遣いで、潤んだ目で、真っ赤になってこちらを伺うネムリの姿は、まるで早く食べてと言わんばかりに可愛くて、愛しくてすぐにでも飛びついて愛くるしい悲鳴を上げさせまくって、自分にしか見せない媚態を晒させたい。
ずっと手に入れようと追いかけ続けた娘と2人っきりで、完璧な条件まで整えられてて、何も感じないでいられるほど、自分を抑え込めるほど、我慢強い人間じゃないんだよねぇ…
「ネムリ、流石にそろそろ隣にくらい座ってくんない?2人っきりなのにこんなに離れてんの、俺すんごい寂しい…」
ぽつり、とゴーストフェイスが溢す。
ゴーストフェイスはネムリに背を向けて僅かに俯いた。
寂しそうな背中に、ネムリは、あっ…と声を溢した。
私、恥ずかしいからって、なにしてんだろう…
せっかく両想いなのに、これじゃあ、前と変わんない…
ギュッと抱き枕を握りしめ、ネムリはおずおずとゴーストフェイスの方へと忍び寄る。
ベッドを挟んで向かい側、背中を向けているゴーストフェイスが、仮面の下で笑みを深くしている事になんて全く気づかないまま、ネムリはゴーストフェイスと背中合わせで、ベッドの端にちょこんと腰掛けた。
微かに反対のベッドが沈んだ振動に、ゴーストフェイスはネムリの方へ振り返る。
仮面の下では、どうやって事に持ち込もうかと算段を巡らせていた。
絶対に逃さないように、かと言って無理やりではなく、向こうから望んで抱かれに来るように、ゴーストフェイスは細心の注意を払いながらベッドの端に遠慮がちに置かれたネムリの手を包み込むようにそっと握りしめた。
びくり、とネムリの身体が跳ね上がって硬直する。
重ねた手の下が僅かに震え、汗ばんでいる。
ゴーストフェイスは仮面の下でニヤついているのを隠そうともせず、声だけはどこまでも優しく、弱々しさえ感じるようにぽつり呟く。
「なぁ。そんなに怯えないでよ。俺ネムリを怖がらせたくなんてないんだ…ごめんな。」
「やっ…そんなこと。私こそ、ごめんなさい…騒いじゃって…」
「ネムリ、抱きしめてもいい?」
「ひぇ!?あ…えと…」
ネムリは振り返って、視線を彷徨わせる。
相変わらず、片手はゴーストフェイスに包まれ、もう一方は抱き枕をギュッと掴んでいる。
両腕をゆっくりと回して、ネムリを抱き寄せながらベッドの中央へと引っ張り上げる。
きゃっ、と声を上げて、胸元にネムリが身体ごともたれかかってくる。
腕の中で真っ赤になって震えながら、大人しく収まっているネムリにゴーストフェイスはほくそ笑む。
とても自然に、ゴーストフェイスはネムリをベッドの上へと連れ込んだのだった。
どくん、どくんと、激しい心音が響く。
ゴーストフェイスのじゃなくて、私の心音が…。
微かに背後でゴーストフェイスの胸が呼吸に合わせて上下する。
静かな部屋のはずなのに、ゴーストフェイスの吐息と、自分の心音が煩く聴こえて、全く落ち着かない。
抱きしめられているのは、とても心地良くて、嬉しくて堪らないのに。
震えてしまう身体に嫌気がさしてしまう。
「あ、う…あ、のねゴスフェ…」
「んー?…なぁに?ネムリ」
すぐ耳元で囁かれる声と、耳朶を擽る熱い吐息に、ネムリはひゃう!?と悲鳴を上げた。
「ッフフ…どうかした?そんな震えて」
「や、う…あの…」
どうしよう!?どうしようどうしようこの状況!?
胸がドキドキしっぱなしで破裂しそうなのに、ゴスフェの声聴くだけで、抱きしめられてるんだなぁって実感しちゃうだけで、ほんとにもうなんかおかしくなりそう!!
腕の中で百面相しているネムリを、ゴーストフェイスは舌舐めずりをして見下ろした。
あと一押し…
「ネムリ…」
「っきゃあっ!?な、ななご、ゴスフェ!?」
ネムリの名前を囁きながら、寄り添うような形で身体をベッドへと横たえる。
押し倒そうかとも思ったが、逃げる余地があるように見せかけた方が、無理強いしていないように見せかけられて都合がいい。
もっとも、抱きしめるような形は変わらないので、ネムリが逃げ出すことなど最初からできる余地はないのだが。
至近距離で、じっと見つめ合う。
目を逸らそうと動きそうになる頬に、ゴーストフェイスがそっと頬に手を滑らせて動けなくなる。
熱のこもった、力強さを感じるようなゴーストフェイスの目が、ネムリを射抜いて離さない。
壁際に追い詰められ、気持ちを聞かせてと詰め寄られた、あの時の光景がフラッシュバックする。
時間にしたら数秒だったかもしれない。
それとも、1時間以上経ったのかもしれない。
じっと寄り添って見つめあったまま、互いの呼吸と喧しい心音だけが聞こえる空間の中、最初に口を開いたのはゴーストフェイスだった。
「なぁ… ネムリ……抱いていい…?」
甘い響きが耳朶を打ち、ネムリの体を痺れさせる。
直接示された、ゴーストフェイスからのお誘いの言葉。
2人の関係の先を望む熱を孕んだ声に、ネムリは息を飲んで硬直する。
「っあ…」
「ダメ?…俺、もっとネムリの全部を知りたくて我慢出来ないよ」
「やっ、あ…う」
耳を擽る吐息に、ゾクゾクと何かが身体を蠢く。
擽ったいような、抑えがたい痺れに頭がクラクラしてしまう。
真っ赤な顔のまま戸惑うネムリに、ゴーストフェイスはさらに追い討ちをかける。
「なぁ… ネムリの全部を俺だけに頂戴よ?それとも、俺に抱かれるのは…嫌?」
「あっ……っ…」
熱が篭ってるのに、なのにどこか悲しげに、切なくゴーストフェイスが呟き、ネムリの体を抱きしめる。
だめっ…
逃げてちゃ、前のまま…
私も…私だってゴスフェとっ…!
……っでも…
とっくの昔に、自分もゴーストフェイスを求めていたのはわかってる。
抱きしめあって、触れ合って…き、キスもして…
私自身も、もっと先にって、ゴスフェと触れ合ってみたいって望んでる…
っ…でも……
求めながらも、ネムリは最後の一歩が踏み出せないでいた。
「ご、ゴスフェ…」
震える、辛うじて聞こえるか細い声がゴーストフェイスを呼ぶ。
返事の代わりに、ゴーストフェイスはネムリの頭を優しく撫でた。
手の下でネムリの頭が動く。
覗き込むと、目にいっぱい涙を溜めて、今にも泣き出しそうな顔で、ネムリがじっとゴーストフェイスを見上げる。
しまった!?間違えたのか!?
ゴーストフェイスは慌てて宥めようと何か気の利いた言葉はないかと必死に考える。
どういえば、なんて言ってあげれば、ああでもこのまま腕の中で啼かせ、いやいや!!
「わ、たし…も…したい…」
ピタリ、思考と身体が止まってしまった。
硬直するゴーストフェイスに気づかず、ネムリは震えながら、消えそうな声でまたゴーストフェイスの頭を殴るみたいな衝撃の言葉を呟いた。
「で、も…あの……そゆこと……は、はじっ…初め、てっで…っんむぅう!?」
本能のまま、ゴーストフェイスは自身の仮面を投げ捨ててネムリの唇を貪っていた。
唇を舐め上げ、軽く食んでやり、隙間から舌をねじ込んで口内を余すところ無く愛撫する。
くぐもった悲鳴も、より快感を煽るスパイスにしかならない。
真っ赤に溶けそうな顔で口づけを受け続けるネムリを、ゴーストフェイスは熱に浮かされたように見つめ、口での蹂躙を続ける。
もう、計算とか、どうでもいい。
ネムリを思いっきり抱きたい。
俺の全力で喘がせて、悶えさせて、感じさせて、俺しか感じられないように、俺に溺れさせてやりたい。
弱々しく胸を押し返そうとするネムリの手を握りしめて、少しだけ顔を離す。
僅かに離れた2人の隙間、ネムリの唇の端からどちらのものかもわからない唾液が溢れる。
再び舌を伸ばして、溢れる滴を舐め上げてちゅっ、と、音を立てて唇を重ね合わせる。
鼻にかかった甘い吐息をこぼして、ネムリは涙目でゴーストフェイスを見上げる。
ただ泣きそうではなく、その目には確かに情欲の色が浮かんでいた。
「はっ…はぁ…はぁ…ご、すふぇえ…」
「ハッ… ネムリマジで最高っ…なぁ…抱かせて」
再び唇からぴちゃぴちゃと水音が響き、再びくぐもった喘ぎ声が上がる。
「やっ…んっむ…んんっ…はっ…あぁっ!」
自分の声じゃないみたいな、甘ったるい声が勝手に出てしまう。
恥ずかしくて顔を隠してしまいたいのに、両方の手をゴスフェに繋がれて、縫い止められるみたいにベッドに押さえつけられてて、隠すことができない。
顔を逸らそうにも、ゴスフェのぬるりと蠢く舌が、私の舌から一瞬足りとも離れようとしない。
舌が絡む度、口の中をなぞられる度に身体が跳ねて、声が出て、熱い…。
私…いま、ゴスフェとすごくえっちな事してるんだ…
お腹の奥が疼くような、熱が溢れ出してくるような感覚に、おかしくなってしまいそう。
なんだか怖くて、ゴスフェの手を握りしめていると、ゴスフェが私の目尻にそっと口付けた。
あの日のように、ゴスフェの舌が私の涙を優しく舐めあげる。
「気持ちいいの?ネムリ…」
「あぅん…ん…わかんないけどっ…はぁ、あ、つくて…くすぐったい…」
「ここ、どんな感じ?」
ゴスフェの指がとん、とネムリの下腹部を叩く。
瞬間ぞわぞわと這い上がってくるような疼きが身体を走る。
「なぁ!?んっ!んっぁああ!?やぁっ…なっ、に…」
「ぞわぞわして、堪んないんじゃない?」
ねぇネムリ、と囁いて、ゴスフェの舌がくちゅりと耳を舐める。
また身体が痺れてしまう。
「きゃうん!?…ひゃ、あぁ!…やぁ」
「や、じゃなくて、気持ちいいんだよ…ね?」
そっと服が捲り上げられて、ゴーストフェイスの手がネムリの胸を弄る。
「やぁ!?だめっ、さわっちゃ…ぁああ!!」
ゴーストフェイスの指がネムリの胸の先端を転がす。
先程よりも確かな刺激にベッドがギシリと音を立てて軋んだ。
弾かれたように背がしなり、ネムリが身をよじる度にシーツに波紋が広がっていく。
ゴーストフェイスはネムリを抱き起こすと、そっと衣服を脱がせていく。
大した抵抗もないまま、ネムリは下着一枚を残して、ほとんど生まれたままの姿にされてしまった。
ゴーストフェイスももどかしげに服を脱ぎ捨てていく。
初めて直接みたゴーストフェイスの身体は、日に焼けていないのか真っ白で、思っていたより筋肉質で逞しく、カッコいいなと思いながらも身体の熱が昂ってくる。
あの身体で抱きしめられたら…どうなっちゃうんだろう…
きゅんっ…と、腹部が勝手に疼いて、抗えない甘い痺れに、ネムリは甘く啼く。
「んんっ…はぁ…っぁあ…」
「んー?触ってないのにどうしたの?…もしかして、俺の身体見て興奮しちゃったの? ネムリ?」
「やあっ!?…ち、ちがうもん…」
真っ赤な顔で、荒い呼吸で言われても、なんの説得力もない。
ゴーストフェイスは口元を笑みで歪めながら、再びネムリの胸の先端を指で弄び始める。
指が動く度に、まるで楽器にでもなったみたいにネムリの口は甘い悲鳴を奏でる。
何度もびくびくと身体を震わせ、ネムリは縋り付くようにゴーストフェイスの肩を弱々しく掴む。
「んんんっ…はっあぁ…あっ!あっ」
「ハッ… ネムリ気持ちよさそう…気持ちいい?」
ちゅぷ、と音を立ててゴーストフェイスがネムリの硬く尖った胸の先端を舐める。
今までにない刺激に、ネムリは頭が真っ白になって一瞬呼吸が止まってしまった。
「なぁああ!?やっあ!だめっ、これ、ダメなやつッ!」
未だに目の奥で、何かがチカチカと瞬いている。
身体が勝手に小刻みに震えて、得体の知れない何かが迫ってきているような、限界が来ているような予感がした。
涙目のまま、ハッハッと荒い呼吸でこちらを見上げるネムリに、ゴーストフェイスの下半身も興奮で痛いくらいに勃起していた。
「ん?もしかしてイキそう?」
「っんやぁあ!だめっ、これ、こわいっ…ごすふぇ…た、すけてぇ」
ぽろぽろと涙をこぼして、限界を訴えるネムリの姿に、先に限界を迎えたのはゴーストフェイスの米粒ほどの自制心だった。
「はぁ…やっばネムリ。可愛すぎっ…大丈夫だから、イッて?」
ゴーストフェイスは再びネムリの胸の先端に舌を絡め、そっと下腹部へと忍ばせた手で、下着越しに軽く主張している快感の蕾を爪先でカリカリと引っ掻く。
「あぁ!?っだっめぇえええ!!!あっああああっ!!」
呆気なくネムリは身体を震わせて、嬌声を上げて果てた。
な、にいまの…?
電流でも流されたみたいに身体がびくびく跳ねて、頭が一瞬真っ白になって……
……でも…めちゃくちゃ……
「気持ちよかった?」
耳元に響く低く艶っぽいゴスフェの声に、また身体がゾクゾクと痺れて、勝手にビクンと跳ねた。
「やっ…いま、みみっ…だめっ!」
「イッちゃったねネムリ…すごく可愛かったよ」
「い、く…?んっ…はぁっ…」
「さっきみたいに気持ちいいのが爆発しちゃうやつ。次イクときは、ちゃんと、声に出して言って?もっと気持ちよくなれるよ」
ゴーストフェイスの囁きに、ぞわりと体の奥底が騒いだ。
どんどん底知れない心地よさに身体が毒されていっているのを頭の隅で感じつつも、体の熱と、ゴーストフェイスの声と動きに、ゴーストフェイスから与えられる甘い体の痺れに抗えない。
抗うどころか、これ以上求めたらどうなるのか、底知れない快感の沼地にネムリは沈んでいきつつあった。
「これ、脱がすね…」
つぅ、と太腿を骨張ったゴーストフェイスの指が滑り、下着の端に指をかける。
かぁ、とネムリの顔が熱くなる。
「やっ ま、まってっ…」
「待てない」
滑るような仕草で、下着がするりと足から離れていく。
咄嗟に隠そうとした手はゴーストフェイスに優しく包まれて、どかされてしまう。
誰にも見せたことのないそこを、ゴーストフェイスにじっと見られていることに耐えられず、ネムリはぎゅっと目を閉じて身体を震わせていた。
恐らく、自分以外の誰も見たことのないネムリの秘所が、目の前にある。
熟したリンゴのように真っ赤に染まって、てらてらと輝く蜜をピタリと閉じた隙間から密かに滴らせている。
未だ男を知らないであろう其処は、入り口を閉ざしつつも、何かを求めるように微かにひくひくと蠢いていた。
ごくり、とゴーストフェイスは喉を鳴らす。
ひくつくそこにそっと指を這わせると、ネムリはきゃあ!と悲鳴を上げて身体を縮こまらせた。
「やあっ!?なに?…ゴスフェっ、何したのっ?」
「怖がんなくて大丈夫。俺に任せてよ」
ちゅ、と優しくゴーストフェイスがネムリに口付ける。
少しだけ緊張が解けたところで、ゴーストフェイスが小さく、指入れるよ、と囁いた。
つぷり、と音を立てて、未知の感覚がネムリの身体を襲う。
誰にも触られたことのない部分にゴーストフェイスの指がゆっくりと入ってくる。
異物感に身体が反射的に異物を追い出そうと収縮する。
その反応の中、微かにお腹の奥が脈打つような、先ほどまで感じていたのと同じ甘い痺れが確かにあった。
ネムリは身動ぐように身体を震わせる。
「んんっ…な、んか…へんっ…」
「ハァ…初めてだもんな。ゆっくり慣らさないと…」
「あっあっ!や、動いちゃ…」
「だーめ。我慢して。解さなきゃネムリが辛いんだから」
くにくにと、何かを探るようにゴーストフェイスの指が中を蠢く。
変な感触に身体を捩らせて耐えていると、突然電気を流されたように強い刺激が身体を貫いた。
足がビクンと跳ね、呼吸が荒く乱れてしまい、上手く息が出来ない。
「やぁあっん!!な、っああっ!」
「お?ここ?」
中を押し上げるようにゴーストフェイスの指が動く。
また同じ耐えがたい刺激が身体を貫いてきて、ネムリは身体を激しく仰け反らせた。
「ひゃうんっ!やっあ!それ、いやぁ!!」
「やぁ、じゃなくて。イイっ、でしょ?ほら」
何度も何度も中が押し上げられ、また頭が真っ白になるような、限界に追い詰められるような感覚が襲ってくる。
「やあっあ!も、だめぇ!また!またくるっ!きちゃうっ!!」
「違うでしょネムリ?気持ち良過ぎて身体びくびくしちゃうの、何ていうんだっけ?」
ぐちぐちと中を掻き回す音が激しくなるにつれて、ネムリは、身体を駆け巡る快感のことしか考えられなくなっていく。
「あっあぁっ!!イッくぅう!イッちゃうぅっ!んやぁあああ!!」
今までで一番深く、長い絶頂の余韻に、ネムリはゴーストフェイスにしがみつきながら、すすり泣くように喘ぎ声を溢していた。
「ひゃあ…ふっ…ふっぅうん……あっ…あ…」
「ネムリよく出来ました。最高にエロくて、可愛くイケてたね。」
額にゴーストフェイスの熱い口付けが触れる。
未だ余韻に身体を震わせながら、ネムリはうっとりと目を細めた。
ネムリは全身を赤く染めて、乱れた呼吸と情欲に浮かされた潤んだ瞳でゴーストフェイスを見つめている。
まるで、ゴーストフェイスに抱かれるのを今か今かと待ちわびているかのように、身体はしなだれかかるようにベッドに横たわっていた。
ゴーストフェイスの指を締め付けてた中も、少し柔らかくほぐれ、まだ狭いながらも最初に比べると少し余裕が出来つつあった。
はぁ…もう我慢できない…
ゴーストフェイスは痛いくらいに張り詰めた肉棒を掴む。
興奮で溢れてきた先走りを絡め、ぬちゅぬちゅとそこを扱く。
直接の刺激にうっ、と声を漏らすと、ネムリが、あっ、と声を上げて僅かに視線を逸らした。
「んっ、なにっ?ハァッ…俺がシてるのみて興奮しちゃった?…ッハッ!…」
「はっあ……ん…そ、かも…」
未だ赤い顔で、ネムリはハァ、と吐息を溢す。
恥ずかしそうに目を伏せて、それでも、口では興奮していると溢すネムリに、ゴーストフェイスの中で何かが弾けた。
「ハァッ!…堪んないよネムリッ…やらしくてかぁわいい」
痛いくらいに張り詰めたそこを、ネムリの秘密の入り口に擦り付ける。
くちゅりとイヤらしい音をたてて、熱くなった部分同士が触れ合う。
「あっ…」
視界に映ったゴーストフェイスのそこは、とても大きく見えて、ネムリは体をこわばらせた。
あんなの…本当に入るの?
指でさえあんなに変な感じがして押し入ってくるように感じたのに、一体どうなっちゃうんだろう…
快感とは別に、ネムリは体を小さく震わせた。
そんな、ネムリの身体をゴーストフェイスが抱きしめる。
「怖い?」
耳元で優しく甘いゴーストフェイスの声がする。
身体を震わせつつ、ネムリは微かに頷く。
ちゅ、と首の方でリップ音がして、熱い舌が首筋から耳元へとゆっくり舐め上げてきた。
「んんっ…」
「ハァッ…大丈夫。気持ちいいことするだけ。ネムリは俺にだけ集中してて?…ね?」
そう言いながら、ゴーストフェイスはゆるゆると腰を動かし、お互いのそこをこすり合わせる。
くちくちと音が響き、互いの敏感な場所が触れ合うたびに、あっあ、とネムリの声から嬌声が溢れでる。
「ほら、っハァッ…気持ちいいでしょ?」
「あっ…あっ!…っうん…っ…」
「そう。いい子…俺だけ感じてて。俺、も、ネムリだけ感じてるからっ」
そっとゴーストフェイスの背中に手を回して抱きつくと、ゆっくりとゴーストフェイスが、ネムリの中に押し入ってくる。
「はっあ…あっああっ…」
「ぅぐっ!…ハァッやっば…気持ち良過ぎてヤバイ…ッハァ…」
指で弄られていた気持ちいいところを、ゴーストフェイスが押し上げるようにして入ってくる。
満たされる気持ちよさに、うっとりと目を細めていると、急に身体が裂けるような、耐えがたい痛みが走った。
「っいっ!?痛っ…あっああ!嫌っ…さ、けそうっ」
痛みのせいで冷たい汗が額に滲む。
赤くなっていた顔が次第に蒼ざめ、ネムリは苦しげに息を溢す。
ゴーストフェイスはゴーストフェイスで、予想していた以上の食い千切らんばかりの締め付けに、歯を食いしばって耐えていた。
「はあっ…ネムリッ!っ力抜いて?大丈夫だから…」
「んっんん!む、りっ…い、たいよぉ…あっくぅ…」
震える身体を抱き寄せて、何度も何度も啄むように口付ける。
合間に胸の先端や、肉芽を指で優しく弾いてやれば、くぐもった声の中に微かに快感の色を帯び始めた。
「あっ…んっう…はっあっああ…んっいいっ…」
「ほらっ、気持ちいい?」
「あっ…んん…き、もちい…い…」
「ほら、気持ちいいのだけ追いかけて、これは?」
ゴーストフェイスがべろりと胸の先端を舐めあげる。
「ひゃっ!?ふっ、ううん…い、いよぉ!き、もちいい…」
強張っていた体の力が一瞬抜けた隙に、ゴーストフェイスはグッと腰を押し進め、ぱちゅんと音を立てて、ネムリの中がゴーストフェイスの全てを飲み込んだ。
「ひゃああっう!!!な、…あっ…あ…」
「んっ…全部、ハァ…入ったっ…」
「んっん…あっ…ごすふぇっ…」
「ッハァッ… ネムリ分かる?…俺がここに、入ってるの」
トン、とゴーストフェイスの指がネムリの下腹部を叩く。
さっきと違うのは、ゴーストフェイスが叩いた指の下、硬く反り返った肉棒が、ネムリの中から腹を押し上げるようにぴくりと痙攣していることくらいだ。中の震える快感に、痛みで引いていた甘い刺激が再び身体に広がってくる。
「んんっ!!ごすふぇ…す、き…大好き…」
「ッ…っああ。俺もだよ。これでようやく、全部俺んだ。… ネムリ愛してる」
唇を重ね合わせ、お互いにむさぼりながら、ゆっくりとゴーストフェイスが、腰を動かし出す。
最初はゆっくりと、互いの形を確かめ合うように動いていたそこも、次第に勢いを増し、今では最奥を叩きつけるように、激しい抽送を繰り返していた。
ひっきりなしに肌と肌がぶつかる音、ぐちゅぐちゅとそこが掻き回されている淫靡な水音の合間に、2人の呼吸が響く。
最初は鈍い痛みを感じていたネムリのそこも、今ではゴーストフェイスの熱と、すぐにイきそうになるくるいの強い快楽しか感じなくなっていた。
一番奥を激しく突き上げられる度に、頭が飛んでしまいそうな激しい快感に身体をしならせ、壊れたおもちゃのように喘ぎ声を上げ続けていた。
「ああっ!!ごすふぇっ!ごすふぇえ!!も、ダメ!イクッ!!すごいのっきちゃうっ!!」
「ハァッ!ッぁあ俺、もっ!!ッくぁッ… ネムリっ!」
「んっやぁあああ!!!」
「ッグゥ!!…ッハッ!…」
2人同時に、互いを強く抱きしめたまま身体を震わせて果てた。
ビー!!っと、けたたましいブザーが、絶頂の余韻でベッドに力なく横たわる2人の耳をつんざく。
「う、るさい…っはぁ…ぁ…」
「全く。雰囲気ぶち壊しとか勘弁して欲しいよねぇ…」
未だ荒い呼吸のまま、互いを抱きしめあって、どちらともなく顔を寄せて唇を重ね合う。
穏やかな、満ち足りたような笑顔で、お互いを見つめ合っていた。
「ネムリ最っ高に可愛かったよ。愛してる
…」
「も、う…ばかっ……わ、たしも…」
ネムリがはにかみながら、ゴーストフェイスの頬にちゅっ、と口付ける。
愛してる、ゴスフェ。と可愛い声が囁いて、ぴしりとゴーストフェイスは体をこわばらせた。
「っあー…ごめん。可愛すぎてまた勃った…もう一回シていい?」
「っなぁ!?な、なにいってんの?わ、たし、結構、もう、いっぱいいっぱいなんだけどっ!」
再びネムリに覆いかぶさってこようとするゴーストフェイスの胸を、必死に押し返す。
ゴーストフェイスは怪しい笑みを浮かべたまま、耳元で囁く。
「いいよぉ。好きに触るから。入れる前にもう一回聞くね?嫌ならしないから、さ…」
そういいつつも、すでにゴーストフェイスの手は怪しく弄るようにネムリの身体のあちこちを這っていた。
ゴーストフェイスの指が、手が触れるたびに、触れられたところから甘い痺れが広がっていく。
再び抱かれるであろう遠くない未来に、ネムリは力なく、ごすふぇのばかぁ、と甘い悲鳴で罵るのだった。