3-3の教育実習
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「渡辺先生、花凛ちゃん、今日はよろしくお願いします」
「こちらこそ!私は付き添いみたいなものだから、気にせず練習してね」
「おい待て涼川、何で俺が付き添ってもらってる側なんだよ」
…凄い、声がやけに反響しやすい
普段はちょっと狭いな、なんて思っていたけど、3人となると、こんなに広かったんだと気付かされる
グランドピアノ1台に、壁に貼られた沢山の歴史的音楽家
やけに肌艶の良く、髪がふわふわな渡辺先生と、普段は肩下まで長さのある、サラツヤな黒髪を、後ろで一つに縛っている花凛ちゃん
何で今私は、ここにいるかというと…
「んじゃ〜、早速だけど、一回聴かせてもらえる?」
「はい!!」
既に手に持っていた原稿を広げ、読む体制を作る
気持ちを入れるために目を閉じて深く深呼吸
パッと目を開き原稿に移せば準備完了
よし、今日は調子良さそうー!
「凄い!凄いよ仁那ちゃん!」
「ありがとう!」
「うん、悪くないと思うよ。普通に良いと思う」
「ありがとうございます!」
私が今、何故にここにいるのか
答えは2つ
1,部室で練習したくない(深澤先生と気まずいから)
2,以前顧問にみてもらった時に、表情力が悪くないけど青海ならもっとできると思うんだよな〜、と言われてたから
要するに表現力磨きたかったから音楽の先生である渡辺先生に見てもらってるというわけだ
まぁ、深澤先生と気まずくて部室に行きたくないってのもあるけど…
それに、4限目終わってすぐに怜が深澤先生に話しかけているのが見えた
それを見て、怜って本当に深澤先生のこと好きなんだな…って思ったし、なおさら、深澤先生を会おうと思えない
今日は吹奏楽がオフだと花凛ちゃんから聞きつけ、渡辺先生に昼休みにダメ元で頼んでみたらOKしてくれてよかった…
「本郷先生からも聞いてたけど、良い声してんね。表現の部分に関しては、もっと伸びそうって感じ」
率直な渡辺先生の言葉は、この間本郷先生と言っていたことと同じだ
う〜ん…、確かに最近調子悪いんだよなぁ
「……仁那ちゃん、もしかしてだけど、なんかあった?」
「えっ?」
花凛ちゃんの言葉にわかりやすく反応してしまう
もしかして、花凛ちゃん、怜たちとのこと知ってるのかな…
隣のクラスだし、花凛ちゃんとは普段からちょくちょく話してるし…
「涼川、そういうのはナシ」
「あ、ごめんね、仁那ちゃん」
「ううん。気にしないで」
渡辺先生知ってるのかな?
渡辺先生も隣のクラスだし、何より先生達仲良いからな…
それこそ深澤先生から何も聞いてないと良いんだけど
もし聞いてたとしても、さっきみたいになにも聞かないでくださいよ?
「まー、詳しく聞いたりはしないけどさ?俺もそこかなとは思った」
うん、やっぱり渡辺先生は率直
良い意味でも、悪い意味でも
「私情持ち込んじゃって、ダメダメですよね」
「いや、別にプロじゃないんだからそんなこと言ったりしねぇよ」
「渡辺先生なら言いそう」
「おい、涼川」
なんか…花凛ちゃん楽しそう
渡辺先生もなんか楽しそう
普段からバブい、なんて言われてるけど、確かにちょっと可愛いかも
「涼川、それ以上余計なこと言ったら怒るかんな」
「もう怒ってんじゃん」
「出てんだよタメが!!」
あ〜、花凛ちゃんあるあるだな
一見大人しそうに見えるんだけど、実はよく喋るし、口が悪い
てかめっちゃ仲良いじゃ〜ん
私もこの間までは怜と…
「青海、話戻すけど、悪くないんだよ。本当に。本当になんかあったんなら、むしろ持ち込んでない方だと思うよ。ただ、もっと磨けば光るなって思うの」
渡辺先生が隣に座り問いかけてくる
うん、何となく言いたいことはわかる
でも…
「……そんなことないですよ、めちゃくちゃ持ち込んでます」
こんなことになる前から、3年生になってから
少しずつ、怜達とのすれ違いが起こっていくたびに…
「私情を解決したらってとこかな」
渡辺先生は、本当に率直だ
「……すみません、トイレ行ってきます」
「お〜」
急ぎ歩きで去っていく花凛ちゃん
気使わせちゃったかな…
「青海、知ってる?」
「何ですか?」
ニヤリ、と口角を上げる渡辺先生
「辛さって、人に話だけで軽減するんだって」
「……そうなんですね」
「1人に喋れば半分に、2人に喋れば1/3人に…って、阿部ちゃんが言ってた」
阿部ちゃん…って阿部先生?
あの人、そんなこと言うんだ
なんかちょっと意外…
「阿部先生がいうと説得力ありますね」
「だろ?」
フフンッとなぜか偉そうにする渡辺先生
今すっごい渡辺先生が子供に見える
思った以上にチョロい先生なんだな…って思ったり
「1つだけ、聞いてもいいですか?」
「お〜、1つじゃなくてもいいぞ」
「渡辺先生は……
友達の好きな人と仲良くしちゃって、その友達に嫌われた…みたいなことありますか?」
う〜ん…と少し考えてから答える渡辺先生
「嫌われるまではないけど、ちょっとギクシャクしちゃったりはあるかな」
そ〜なんだ…
渡辺先生でも、そんなことあるんだ…
「まぁ、高校生あるあるだよな。青海に悪気はなかったんだろ?」
「はい…」
それはそうだけど…
怜の気持ちに気づいてなかったわけじゃない
でも、本当に先生と生徒って関係には変わりないのに…
「高校生の友情って脆いと思うけど、再生可能なのも多いと思うのよ」
「はい?」
「今聞いた感じ、青海は悪くなさそうだから、とりあえず、普通に生活してたら?」
「……気まずいんです」
怜達もだけど、深澤先生とも
怜達は、私がしつこく問い詰めたりでもしない限り、今後あそこにいることはないんだな…って
悪口言ってるのはどうかと思うけど…
「むっずかし〜なぁ」
なんて言う渡辺先生はうっすら笑みを浮かべていて…
「渡辺先生、キモい」
「あぁ!?」
せっかく親身になってやったのに!と叫ぶのと、花凛ちゃんと宮舘先生が入ってきたのは同時だったー
「こちらこそ!私は付き添いみたいなものだから、気にせず練習してね」
「おい待て涼川、何で俺が付き添ってもらってる側なんだよ」
…凄い、声がやけに反響しやすい
普段はちょっと狭いな、なんて思っていたけど、3人となると、こんなに広かったんだと気付かされる
グランドピアノ1台に、壁に貼られた沢山の歴史的音楽家
やけに肌艶の良く、髪がふわふわな渡辺先生と、普段は肩下まで長さのある、サラツヤな黒髪を、後ろで一つに縛っている花凛ちゃん
何で今私は、ここにいるかというと…
「んじゃ〜、早速だけど、一回聴かせてもらえる?」
「はい!!」
既に手に持っていた原稿を広げ、読む体制を作る
気持ちを入れるために目を閉じて深く深呼吸
パッと目を開き原稿に移せば準備完了
よし、今日は調子良さそうー!
「凄い!凄いよ仁那ちゃん!」
「ありがとう!」
「うん、悪くないと思うよ。普通に良いと思う」
「ありがとうございます!」
私が今、何故にここにいるのか
答えは2つ
1,部室で練習したくない(深澤先生と気まずいから)
2,以前顧問にみてもらった時に、表情力が悪くないけど青海ならもっとできると思うんだよな〜、と言われてたから
要するに表現力磨きたかったから音楽の先生である渡辺先生に見てもらってるというわけだ
まぁ、深澤先生と気まずくて部室に行きたくないってのもあるけど…
それに、4限目終わってすぐに怜が深澤先生に話しかけているのが見えた
それを見て、怜って本当に深澤先生のこと好きなんだな…って思ったし、なおさら、深澤先生を会おうと思えない
今日は吹奏楽がオフだと花凛ちゃんから聞きつけ、渡辺先生に昼休みにダメ元で頼んでみたらOKしてくれてよかった…
「本郷先生からも聞いてたけど、良い声してんね。表現の部分に関しては、もっと伸びそうって感じ」
率直な渡辺先生の言葉は、この間本郷先生と言っていたことと同じだ
う〜ん…、確かに最近調子悪いんだよなぁ
「……仁那ちゃん、もしかしてだけど、なんかあった?」
「えっ?」
花凛ちゃんの言葉にわかりやすく反応してしまう
もしかして、花凛ちゃん、怜たちとのこと知ってるのかな…
隣のクラスだし、花凛ちゃんとは普段からちょくちょく話してるし…
「涼川、そういうのはナシ」
「あ、ごめんね、仁那ちゃん」
「ううん。気にしないで」
渡辺先生知ってるのかな?
渡辺先生も隣のクラスだし、何より先生達仲良いからな…
それこそ深澤先生から何も聞いてないと良いんだけど
もし聞いてたとしても、さっきみたいになにも聞かないでくださいよ?
「まー、詳しく聞いたりはしないけどさ?俺もそこかなとは思った」
うん、やっぱり渡辺先生は率直
良い意味でも、悪い意味でも
「私情持ち込んじゃって、ダメダメですよね」
「いや、別にプロじゃないんだからそんなこと言ったりしねぇよ」
「渡辺先生なら言いそう」
「おい、涼川」
なんか…花凛ちゃん楽しそう
渡辺先生もなんか楽しそう
普段からバブい、なんて言われてるけど、確かにちょっと可愛いかも
「涼川、それ以上余計なこと言ったら怒るかんな」
「もう怒ってんじゃん」
「出てんだよタメが!!」
あ〜、花凛ちゃんあるあるだな
一見大人しそうに見えるんだけど、実はよく喋るし、口が悪い
てかめっちゃ仲良いじゃ〜ん
私もこの間までは怜と…
「青海、話戻すけど、悪くないんだよ。本当に。本当になんかあったんなら、むしろ持ち込んでない方だと思うよ。ただ、もっと磨けば光るなって思うの」
渡辺先生が隣に座り問いかけてくる
うん、何となく言いたいことはわかる
でも…
「……そんなことないですよ、めちゃくちゃ持ち込んでます」
こんなことになる前から、3年生になってから
少しずつ、怜達とのすれ違いが起こっていくたびに…
「私情を解決したらってとこかな」
渡辺先生は、本当に率直だ
「……すみません、トイレ行ってきます」
「お〜」
急ぎ歩きで去っていく花凛ちゃん
気使わせちゃったかな…
「青海、知ってる?」
「何ですか?」
ニヤリ、と口角を上げる渡辺先生
「辛さって、人に話だけで軽減するんだって」
「……そうなんですね」
「1人に喋れば半分に、2人に喋れば1/3人に…って、阿部ちゃんが言ってた」
阿部ちゃん…って阿部先生?
あの人、そんなこと言うんだ
なんかちょっと意外…
「阿部先生がいうと説得力ありますね」
「だろ?」
フフンッとなぜか偉そうにする渡辺先生
今すっごい渡辺先生が子供に見える
思った以上にチョロい先生なんだな…って思ったり
「1つだけ、聞いてもいいですか?」
「お〜、1つじゃなくてもいいぞ」
「渡辺先生は……
友達の好きな人と仲良くしちゃって、その友達に嫌われた…みたいなことありますか?」
う〜ん…と少し考えてから答える渡辺先生
「嫌われるまではないけど、ちょっとギクシャクしちゃったりはあるかな」
そ〜なんだ…
渡辺先生でも、そんなことあるんだ…
「まぁ、高校生あるあるだよな。青海に悪気はなかったんだろ?」
「はい…」
それはそうだけど…
怜の気持ちに気づいてなかったわけじゃない
でも、本当に先生と生徒って関係には変わりないのに…
「高校生の友情って脆いと思うけど、再生可能なのも多いと思うのよ」
「はい?」
「今聞いた感じ、青海は悪くなさそうだから、とりあえず、普通に生活してたら?」
「……気まずいんです」
怜達もだけど、深澤先生とも
怜達は、私がしつこく問い詰めたりでもしない限り、今後あそこにいることはないんだな…って
悪口言ってるのはどうかと思うけど…
「むっずかし〜なぁ」
なんて言う渡辺先生はうっすら笑みを浮かべていて…
「渡辺先生、キモい」
「あぁ!?」
せっかく親身になってやったのに!と叫ぶのと、花凛ちゃんと宮舘先生が入ってきたのは同時だったー