「おはよーございます！ふっか先生！」

「お〜、おはよ」

「先生寝癖ついてるよ？」

「嘘、どこどこ？」

校門に立って朝から挨拶運動
正直朝が苦手な俺にとってはキツイ
近くのアパート借りてるとはいえ、教員の朝って早すぎるだろ…
しかも、朝からグイグイ女子がくる
香水つけてるんだろうなって子もいて、朝のJKの元気な姿におじさんは負けちゃいそうです

「先生しゃがんで！」

「こう？」

梅田にしゃがまされ、ポーチの中から何か取り出し、頭にシュッとかけられる

「はい、治ったよ〜！」

「さんきゅーな、梅田」

にしても、今日も青海は一緒じゃないのね
数日前まではあんなに仲良かったのに…

「じゃあ、またね。辰哉先生」

「お〜、……え？」

は、今なんて…？

「おはようございます！」

「あ、おはよー」

俺の動揺する隙もなく、生徒達が登校してきて挨拶を返す
辰哉先生って言った？あの子
何故に？どゆこと？

「おはようございます…」

「おはよーござ…って、ちょ！」

足早に逃げていく青海
昨日あんなことがあったから、ちょっと話せたらなって思ってたんだけど…

「逃げられてんじゃん」

「うっさい照」

隣の照に小突かれイラッとする
あー、やっぱり梅田達が先かな…

「ふっかさん！何辛気臭い顔してんねん！」

「康二は朝から元気だねぇ」

これは今日1日、大変なことになる予感だな…