高専卒業後のお話
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
それは、まだまだ残暑の続くうさぎが月に現れる頃
暦上の季節の気配が一切感じられないカラッとした空気が流れる頃
奴は突然、現れる…
「ようやく身の程弁えたか。ま、逃げ足の早さだけが取り柄やもんねぇ?」
うん、うまっ!
やっぱり私の目に狂いはないわ
甘すぎないクリームと、濃厚なプリンが絶妙!!
ほんのり苦みのあるカラメルソースも最高だし、土台にあるフワッフワのスポンジ生地も美味すぎる
これなら、甘いのが苦手な硝子や夏油もいけるんじゃない?
五条には少し物足りないかもしれないけど…
「お”い、無視すんなやっ!」
ガタンと目の前で音がなる
それと共に私のプリンもプルンッと揺れる
おっと、溢れるかと思った
セーフ
「一般人 なって頭イカれ飛んちゃうか!?」
「それはこっちの台詞。年の数と共に頭のネジ吹っ飛んでいってるよね」
プリンパフェを頬張り続けながら今日初めてこの逆プリン頭の言葉に応える
「この減らず口が…!一般人 なって少しはお淑やかになったと思った俺がアホやった」
「はいはい、そうですね〜」
なんでコイツにアホ扱いされなきゃいけないのかは理解不能だか、間に受けるだけ無駄なので高専3年間で身についたスルー能力を発揮する
「この俺を舐めやがって…後で痛い目見るんは自分やで!!」
「そうですね〜」
私の全力スルーにブチギレる直哉
それすらもスルーする私
……私達はカフェで何やってんだろ
すると途端にフッと軽い鼻息を感じる
それだけで視線を上げなくてもわかってしまうヤツの表情に私は心の中で盛大にため息を吐く
「いつまでそんな態度とうてる気や?もう悟くんの後ろ盾もないんやし大人しく俺の言うこと聞いといたほうがええんとちゃう?」
上から突き刺すような視線
普通なら怖気づくような圧のある横柄な態度
それに慣れなくなかったが慣れてしまった私
…別に私達、頻繁に会うような仲なわけじゃないんだけどね?
年に数回会うか会わないかとかなのにね?
なんでこんなにコイツの対応能力備わっちゃってるんだろう…?
「…逆に聞くけど、今は非術師な私に何か用?」
カフェで私が一目惚れしたプリンパフェに手をかけようとした途端当たり前のように目の前の席にドカンと座り現れたコイツ
「久しゅうなぁ。呪術師辞めたんやって?」なんて言いながらクソみたいな笑顔浮かべてが目の前に現れたときはそれなりに絶望した
でも、それが今日コイツを見た最初で最後の顔
そして自分の腕時計に目を向けて、その出来事からまだ5分ほどしか経ってないことに更に少しの絶望を感じる
「用っちゅー用はないけど、久しゅう顔見たからなぁ。強いて言えば、呪術師辞めたていう噂確かめよ思うたってところかいな」
「あっそ」
ならさっさと帰って欲しい
コイツと絡むと自分の感覚が鈍るんだよなぁ
普段は胃の痛くなるほどのクズな五条や夏油がマシに見えてくるし、何よりそのコテコテの関西弁がくどいんだよね
クリームに砂糖ぶっかけて、さらにガムシロ入れたくらいくどい
「一般人 生活は慣れたかいな?慣れすぎてドジ踏んでポックリいってんのちゃうか心配しとったんやで?」
「それはどうも」
コイツは私に死んでほしいんか?
なんて思うのはコレが初めてじゃないけど
コイツは高専に通ってたわけでもないし、これでも禪院家次期当主だからそれなり忙しいはずなわけで
そんでもって顔を合わせる回数は少ないはずなのに何故か一回一回が濃い時間を残してくるのはもはや術式かなにかだろうか
それ位にコイツとの関わりに私はウンザリきている
ただ、同時に諦めも大きくなり、こういうやつだもんな…と、コイツに対する絶望が日々小さくなっているのが事実だ
「おまたせしました。ホットコーヒーになります」
「あぁ、堪忍なぁ」
店員さんに礼は言えるんだ…
まあ当たり前なんですけどね?
常識外れな奴が常識じみた事すると変な感覚になるんだよなぁ
てか勝手に注文すんなよ
「ほんで?一般人 生活はどない?」
「まぁ、それなりに楽しんでますよ」
これでも私達、1つだけたけど歳上なんだけどね
この上ない上から目線に苛立ちを覚えてた頃が懐かしい
できることなら慣れたくなかったんだけどなぁ
「ほぉ、男の1人ぐらい捕まえたんか?」
「何であんたにそんなこと言わなきゃいけないのよ」
お前程のクズ男には今んとこあったことないけどな
一般人となって、世の男子が可愛く見えて仕方ない
イキってる奴らとかもいるけど、五条や夏油、なにより目の前の男尊女卑野郎と比べたら可愛いもんなのよ
まぁ、尚更常識を備えてるやつほど呪術師に向いてないって実感する面もあるけどね…
「まぁ?術師としても中途半端に逃げ出して、一般人としても今までのことを割り切れずに半端に生きていく未来しか見えんな」
フンッと鼻で笑う音が聞こえる
その途端、私の口元へ運ぶ手は止まった
急に口中の甘ったるさを感じ、吐き気さえも催す
「その時計も随分お気に入りのようやなぁ。俺が新しいの買ったろか?」
コイツは、ほんっとうに……
「半端に術式扱って、1級推薦もらったのに昇級もできないまま準1で卒業して、一般人 に逃げ出して?そのくせ一般人 になっても術師としての自分と割り切れんまま。さっさと女として禪院家にでも嫁いでこればよかったのになぁ」
コイツのツラツラと並べる言葉は、私の胸を的確に突き刺す
それは、今、私が1番聞きたくない言葉ばかりだ
でも、それは確かに事実である
だから、否定はできない
悔しさを噛み締めるように、奥歯をギリッと鳴らす
「そんな怖い顔したんなや?全部自分が悪いんやろ?」
ほんっとムカつく
全部自分が悪い?
そうだよ
全部私が中途半端なのが悪いよ
だからって態々言わなくてもいいじゃん
私が嫌がることしか言わないその口を封じる術があるなら全力で執行したい
「だんまりかいな?ちと言い過ぎてしもうたかなぁ」
……ダメだ、煽りにしか聞こえない
言葉自体は少し反省の意はあるけど、言い方と態度で本来の言葉の意味が打ち消されてる
もう、帰ろう
いつまでもコイツに付き合う必要ないでしょ
「今なら特別に俺んとこ嫁いできてもええんやで?」
「丁重にお断りします」
誰が禪院家に嫁ぐかよ
禪院家に嫁ぐぐらいだったら特級呪霊に殺された方がマシだわ
「……顔しか取り柄のないあんたのこと貰ってくれる人なんて今後現れへんのちゃう?こんな絶好なチャンスあらへんよ?」
なーんかぶつくさ色々言ってるけど、もう私の頭はコイツの声を聞く気がない
横に置いてあるバックに手をかけ、私はその場に立ち上がる
さて、もう当分見ることもないだろうし、
最後にコイツの顔でも拝んでやりますか
「お生憎様、五条家にも声かけられてるので。では」
淡々とそう告げて、素早くコイツの目の前から逃げる
「ちょっ…!?待てや!!」なんて声も聞こえなくもないが、あらかじめ見立てていた導線で店から出る
呼んでおいた目の前のタクシーに乗り込めばもう安心
術式使って追いかけられたら逃げ切れるわけないからな
あー、なんか時間を無駄にした気分
もう2度とアイツとは関わんねぇ
京都旅行なんか絶対にするもんか
ふと見えた京料理店にべーッと下を出す
しかし私の決意とは裏腹に、久々の京都弁は、暫く頭にこびりついて離れなかったのだった…
暦上の季節の気配が一切感じられないカラッとした空気が流れる頃
奴は突然、現れる…
「ようやく身の程弁えたか。ま、逃げ足の早さだけが取り柄やもんねぇ?」
うん、うまっ!
やっぱり私の目に狂いはないわ
甘すぎないクリームと、濃厚なプリンが絶妙!!
ほんのり苦みのあるカラメルソースも最高だし、土台にあるフワッフワのスポンジ生地も美味すぎる
これなら、甘いのが苦手な硝子や夏油もいけるんじゃない?
五条には少し物足りないかもしれないけど…
「お”い、無視すんなやっ!」
ガタンと目の前で音がなる
それと共に私のプリンもプルンッと揺れる
おっと、溢れるかと思った
セーフ
「
「それはこっちの台詞。年の数と共に頭のネジ吹っ飛んでいってるよね」
プリンパフェを頬張り続けながら今日初めてこの逆プリン頭の言葉に応える
「この減らず口が…!
「はいはい、そうですね〜」
なんでコイツにアホ扱いされなきゃいけないのかは理解不能だか、間に受けるだけ無駄なので高専3年間で身についたスルー能力を発揮する
「この俺を舐めやがって…後で痛い目見るんは自分やで!!」
「そうですね〜」
私の全力スルーにブチギレる直哉
それすらもスルーする私
……私達はカフェで何やってんだろ
すると途端にフッと軽い鼻息を感じる
それだけで視線を上げなくてもわかってしまうヤツの表情に私は心の中で盛大にため息を吐く
「いつまでそんな態度とうてる気や?もう悟くんの後ろ盾もないんやし大人しく俺の言うこと聞いといたほうがええんとちゃう?」
上から突き刺すような視線
普通なら怖気づくような圧のある横柄な態度
それに慣れなくなかったが慣れてしまった私
…別に私達、頻繁に会うような仲なわけじゃないんだけどね?
年に数回会うか会わないかとかなのにね?
なんでこんなにコイツの対応能力備わっちゃってるんだろう…?
「…逆に聞くけど、今は非術師な私に何か用?」
カフェで私が一目惚れしたプリンパフェに手をかけようとした途端当たり前のように目の前の席にドカンと座り現れたコイツ
「久しゅうなぁ。呪術師辞めたんやって?」なんて言いながらクソみたいな笑顔浮かべてが目の前に現れたときはそれなりに絶望した
でも、それが今日コイツを見た最初で最後の顔
そして自分の腕時計に目を向けて、その出来事からまだ5分ほどしか経ってないことに更に少しの絶望を感じる
「用っちゅー用はないけど、久しゅう顔見たからなぁ。強いて言えば、呪術師辞めたていう噂確かめよ思うたってところかいな」
「あっそ」
ならさっさと帰って欲しい
コイツと絡むと自分の感覚が鈍るんだよなぁ
普段は胃の痛くなるほどのクズな五条や夏油がマシに見えてくるし、何よりそのコテコテの関西弁がくどいんだよね
クリームに砂糖ぶっかけて、さらにガムシロ入れたくらいくどい
「
「それはどうも」
コイツは私に死んでほしいんか?
なんて思うのはコレが初めてじゃないけど
コイツは高専に通ってたわけでもないし、これでも禪院家次期当主だからそれなり忙しいはずなわけで
そんでもって顔を合わせる回数は少ないはずなのに何故か一回一回が濃い時間を残してくるのはもはや術式かなにかだろうか
それ位にコイツとの関わりに私はウンザリきている
ただ、同時に諦めも大きくなり、こういうやつだもんな…と、コイツに対する絶望が日々小さくなっているのが事実だ
「おまたせしました。ホットコーヒーになります」
「あぁ、堪忍なぁ」
店員さんに礼は言えるんだ…
まあ当たり前なんですけどね?
常識外れな奴が常識じみた事すると変な感覚になるんだよなぁ
てか勝手に注文すんなよ
「ほんで?
「まぁ、それなりに楽しんでますよ」
これでも私達、1つだけたけど歳上なんだけどね
この上ない上から目線に苛立ちを覚えてた頃が懐かしい
できることなら慣れたくなかったんだけどなぁ
「ほぉ、男の1人ぐらい捕まえたんか?」
「何であんたにそんなこと言わなきゃいけないのよ」
お前程のクズ男には今んとこあったことないけどな
一般人となって、世の男子が可愛く見えて仕方ない
イキってる奴らとかもいるけど、五条や夏油、なにより目の前の男尊女卑野郎と比べたら可愛いもんなのよ
まぁ、尚更常識を備えてるやつほど呪術師に向いてないって実感する面もあるけどね…
「まぁ?術師としても中途半端に逃げ出して、一般人としても今までのことを割り切れずに半端に生きていく未来しか見えんな」
フンッと鼻で笑う音が聞こえる
その途端、私の口元へ運ぶ手は止まった
急に口中の甘ったるさを感じ、吐き気さえも催す
「その時計も随分お気に入りのようやなぁ。俺が新しいの買ったろか?」
コイツは、ほんっとうに……
「半端に術式扱って、1級推薦もらったのに昇級もできないまま準1で卒業して、
コイツのツラツラと並べる言葉は、私の胸を的確に突き刺す
それは、今、私が1番聞きたくない言葉ばかりだ
でも、それは確かに事実である
だから、否定はできない
悔しさを噛み締めるように、奥歯をギリッと鳴らす
「そんな怖い顔したんなや?全部自分が悪いんやろ?」
ほんっとムカつく
全部自分が悪い?
そうだよ
全部私が中途半端なのが悪いよ
だからって態々言わなくてもいいじゃん
私が嫌がることしか言わないその口を封じる術があるなら全力で執行したい
「だんまりかいな?ちと言い過ぎてしもうたかなぁ」
……ダメだ、煽りにしか聞こえない
言葉自体は少し反省の意はあるけど、言い方と態度で本来の言葉の意味が打ち消されてる
もう、帰ろう
いつまでもコイツに付き合う必要ないでしょ
「今なら特別に俺んとこ嫁いできてもええんやで?」
「丁重にお断りします」
誰が禪院家に嫁ぐかよ
禪院家に嫁ぐぐらいだったら特級呪霊に殺された方がマシだわ
「……顔しか取り柄のないあんたのこと貰ってくれる人なんて今後現れへんのちゃう?こんな絶好なチャンスあらへんよ?」
なーんかぶつくさ色々言ってるけど、もう私の頭はコイツの声を聞く気がない
横に置いてあるバックに手をかけ、私はその場に立ち上がる
さて、もう当分見ることもないだろうし、
最後にコイツの顔でも拝んでやりますか
「お生憎様、五条家にも声かけられてるので。では」
淡々とそう告げて、素早くコイツの目の前から逃げる
「ちょっ…!?待てや!!」なんて声も聞こえなくもないが、あらかじめ見立てていた導線で店から出る
呼んでおいた目の前のタクシーに乗り込めばもう安心
術式使って追いかけられたら逃げ切れるわけないからな
あー、なんか時間を無駄にした気分
もう2度とアイツとは関わんねぇ
京都旅行なんか絶対にするもんか
ふと見えた京料理店にべーッと下を出す
しかし私の決意とは裏腹に、久々の京都弁は、暫く頭にこびりついて離れなかったのだった…
4/4ページ