怪異-異世界-
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夕食を摂って、それぞれ部屋に戻った。
不思議なぐらい穏やかな時間。
廃墟に居た***に、特におかしなことが起きなかったからだろうか。
たまには、こんな時間があっても良いだろう。
雲「今日は、よく眠れそうだ」
.
キシ..
床の軋む音で、雲雀は目を覚ました。
どんな小さな音でも目が覚めてしまうのは厄介なものだが、誰かが部屋に侵入して近づいて来ている。
布団の中でトンファーを構えては、息を殺して相手の行動を見守る。
「…、」
その人物はベッドに近寄り、乗り上がってくる。
ギシッとベッドが軋んだ音を合図にして、雲雀が相手を組み伏せる。
月明かりが照らす人物は、
雲「***?!」
セクシーなナイトドレスを着た***だった。
雲「一体、どうしたの。こんな、時間に…」
拘束を解くと、***が雲雀に抱きついてきた。
思わぬことに固まる雲雀。
雲「***…?」
_「…きょーや、」
明らかに***ではない甘い声色で、普段とは別の名前で呼んでくる。
ーーーこれは、誰だ?
_「きょーやぁ、」
不思議な香り、***が身につけているコロンか何かだろうか。
甘ったるい、けれど決して不快ではない香り。
近づく顔を避けて、もう一度、***をベッドに押し付ける。
目の色を見ては溜め息。
雲「何かに取り憑かれてるね…」
やっぱり平和な時間なんて無かった。
問題の原因は、昼間の教会にあるのだろう。
雲雀は、***を縄でグルグル巻きにして眠らせた後に、夜の教会を訪れた。
そして一冊の本を見つけた。
雲「…これか」
パラパラとページを捲る。
書かれていることを読み取っては、また溜め息。
本人の欲求を満たせば解放されるらしい、
あの様子だと欲求とは、つまり行為。
もっと大切にしたいから、まだ早いと思っていたのに、どうしてこうも怪異は邪魔をしてくるのだろう。
彼女は何とも思い通りにいかない存在だ。
少し夜風に当たっては覚悟を決めて自室に戻ったが、***は爆睡こいていて朝まで起きることはなかった。
.
_「なんで怒ってるんですかー?雲雀さーん」
雲「知らない」
プイッと、そっぽを向く雲雀。
いざ決意して戻ってみても反応なく、お預けくらった雲雀が不機嫌になるのも無理はない。
それを知らない***は幸せなのだろう。
朝起きてナイトドレスを着ていたことには驚いて叫んでいたが、正直、煽情的で雲雀は夜中ずっと落ち着かなかった。
あんなにも綺麗で、艶めかしい姿を見せられて興奮しない男など居ない。
雲「…はぁ」
今までで一番、深い溜め息が出た。
***との夜の逢瀬は、まだまだ先になりそうだ。
雲「キミ、その体質なんとかならないの?」
_「お祓いとか受けてみたんですけどー効かなかったみたいで」
雲「あぁ、そう」
大した答えは期待していなかったとばかりに返事をする雲雀。
残りの日程は、それなりに楽しく過ごせた。
良い思い出にはなったのではないだろうか。
次は、どんな騒動が起きるやら。
ED...2024.01.12
夕食を摂って、それぞれ部屋に戻った。
不思議なぐらい穏やかな時間。
廃墟に居た***に、特におかしなことが起きなかったからだろうか。
たまには、こんな時間があっても良いだろう。
雲「今日は、よく眠れそうだ」
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キシ..
床の軋む音で、雲雀は目を覚ました。
どんな小さな音でも目が覚めてしまうのは厄介なものだが、誰かが部屋に侵入して近づいて来ている。
布団の中でトンファーを構えては、息を殺して相手の行動を見守る。
「…、」
その人物はベッドに近寄り、乗り上がってくる。
ギシッとベッドが軋んだ音を合図にして、雲雀が相手を組み伏せる。
月明かりが照らす人物は、
雲「***?!」
セクシーなナイトドレスを着た***だった。
雲「一体、どうしたの。こんな、時間に…」
拘束を解くと、***が雲雀に抱きついてきた。
思わぬことに固まる雲雀。
雲「***…?」
_「…きょーや、」
明らかに***ではない甘い声色で、普段とは別の名前で呼んでくる。
ーーーこれは、誰だ?
_「きょーやぁ、」
不思議な香り、***が身につけているコロンか何かだろうか。
甘ったるい、けれど決して不快ではない香り。
近づく顔を避けて、もう一度、***をベッドに押し付ける。
目の色を見ては溜め息。
雲「何かに取り憑かれてるね…」
やっぱり平和な時間なんて無かった。
問題の原因は、昼間の教会にあるのだろう。
雲雀は、***を縄でグルグル巻きにして眠らせた後に、夜の教会を訪れた。
そして一冊の本を見つけた。
雲「…これか」
パラパラとページを捲る。
書かれていることを読み取っては、また溜め息。
本人の欲求を満たせば解放されるらしい、
あの様子だと欲求とは、つまり行為。
もっと大切にしたいから、まだ早いと思っていたのに、どうしてこうも怪異は邪魔をしてくるのだろう。
彼女は何とも思い通りにいかない存在だ。
少し夜風に当たっては覚悟を決めて自室に戻ったが、***は爆睡こいていて朝まで起きることはなかった。
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_「なんで怒ってるんですかー?雲雀さーん」
雲「知らない」
プイッと、そっぽを向く雲雀。
いざ決意して戻ってみても反応なく、お預けくらった雲雀が不機嫌になるのも無理はない。
それを知らない***は幸せなのだろう。
朝起きてナイトドレスを着ていたことには驚いて叫んでいたが、正直、煽情的で雲雀は夜中ずっと落ち着かなかった。
あんなにも綺麗で、艶めかしい姿を見せられて興奮しない男など居ない。
雲「…はぁ」
今までで一番、深い溜め息が出た。
***との夜の逢瀬は、まだまだ先になりそうだ。
雲「キミ、その体質なんとかならないの?」
_「お祓いとか受けてみたんですけどー効かなかったみたいで」
雲「あぁ、そう」
大した答えは期待していなかったとばかりに返事をする雲雀。
残りの日程は、それなりに楽しく過ごせた。
良い思い出にはなったのではないだろうか。
次は、どんな騒動が起きるやら。
ED...2024.01.12