第11話
お名前は?
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「…さて!腹もふくれた、皿も洗った!お次は…」
「肝を試す時間だーー!!」
とうとうこの時間がやって来てしまった…。
ていうか、芦戸さん楽しそうだな。
どんだけ
「その前に大変心苦しいが、補習連中は…これから俺と補習授業だ」
「ウソだろ!!」
「すまんな。日中の訓練が思ったより疎かになってたので"こっち"を削る」
相澤先生はそう言うと、嘆く補習組を捕縛布でズリズリ引きずって行く。
今から補習授業か…正直どっちも嫌だなぁ…。
ーーあっ!そうだ…!
『相澤先生!』
「…? どうした苗字」
ずっと確認しようと思っていた事を思い出し、慌てて相澤先生の後を追いかけた。
『あ、あの……肝試しって、私も強制参加なんでしょうか…?』
「お前に任せる。今回はあくまでサポート役で来てもらってるからな。参加する気がないなら見学でもしとけ」
『本当ですか⁉︎ ありがとうございます!』
良かったぁーー!!
のんびり見学させてもらおっと。
「えぇ〜!ずるいずるいー!見学するなら私が参加したい〜!」
「そうだそうだ!苗字もコッチの気持ちを味わえ!参加出来るのがどれほど幸せな事か…くぅっ…!」
『……相当キツイんだね』
補習組からやじを飛ばされつつも、私は引きずられて行くみんなを見て、確かにあっちよりマシかもしれないと思った…。
「はい、というわけで脅かす側先行はB組。A組は2人1組で3分置きに出発ーー」
ピクシーボブから一通り説明を受け、2人1組になるためみんながクジを引き終わると、緑谷くんは私がクジを引いてないのに気付いた様子で近寄って来た。
「あれ?苗字さんは参加しないの?」
『うん。私怖いの苦手だから…。あ、ちゃんと相澤先生から許可は取ってるよ?』
「そうなんだ。苦手な物はしょうがないよ……あれ?
ってことは、20人で5人補習だからーーー1人余る…!」
『えっ…緑谷くん1人⁉︎』
何とまさかのクジの結果、緑谷くんが余りで1人という結果になってしまった。
「……」
『……』
何とも言えない空気が漂う。
これはさすがに緑谷くんが可哀想になってきた。
私は拳を強く握り締めると、意を決して口を開く。
『わっ…私、ペアになるよ…!』
「えっ⁉︎」
私の言葉に緑谷くんはかなり驚いた様子で両手を顔の前にやり、ブンブン横に振る。
「い、いいよ!だって苗字さん怖いの苦手なんでしょ⁉︎ そんな無理しなくても僕、全然平気だからーー」
『ううん!だって私、昨日緑谷くんにカレー作り変わってもらった時に、"このお礼は必ず"って約束したから。
…だから、お礼するなら今だよ!』
「ほ…本当にいいの? そりゃ、ペアになってくれるなら凄く助かるけど…」
『……い、いいよ!所詮、お化け役はB組の人だもんね⁉︎ 全然イケるよ!』
「目に涙溜まってるけど……本当に大丈夫?」
そんな感じで結局私は緑谷くんとペアになり、順番が回って来るまで他の人が進んで行く様子を眺めていた。
私達は1番最後か…。
何か最後ってのがまた、怖すぎる!
…あ。
次、轟くんと爆豪くんペアなんだ。
何だか凄い組み合わせ…。
未だに轟くんと話せず終いのまま、私は2人が進んで行く様子を、後ろから眺めていた。