プロローグ
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『はぁ〜〜…疲れたぁ〜…いったん休憩…』
だいぶ部屋らしくなってきたけど、作業続きで体力がなくなってきた…。
ぐぅ〜。
『…お腹空いたな』
携帯を見ると、時間は13:30と表示されていた。
もうお昼過ぎてたんだ!
そりゃお腹も減るわけだ…。
『コンビニ近くにあったっけ?』
コンビニ探すついでに、ちょっと街でも探索してみよっかな。
だいぶ街の風景も変わってるみたいだし。
少しウキウキしながら私はアパートを後にした。
『わぁ〜。やっぱり色々お店が出来てる!』
10年以上も時が経つと、変わらないものもあるけど、やっぱり変わってることの方が多い気がする。
近くにコンビニもあったし、利便性いい!
これからあそこ使お〜っと。
周りの風景を楽しみながら来た道を戻っていると、ふと懐かしい感覚に
あれ…?
あそこの住宅街…なんか見覚えが…。
『……』
導かれるように自然と足が向かっていた。
やっぱり、知ってる。
ここの角を曲がった所にーー…!
『あった…!』
そこには幼い頃によく遊んでいた公園が広がっていた。
『懐かしい〜…まだここの公園あったんだ…。よくこのブランコに乗って遊んでたな〜』
懐かしくなって思わずブランコに座った。
久しぶりの感触につい漕ぎだしたくなって、思いっきり足を振り
ーーギコ、ギコ
『ブランコなんて小学生以来だ〜!あははっ、楽しい〜!』
ーーふと、揺れる視界の向こう側で、誰かがこちらを見つめていた。
『ーー⁉︎』
えっ!
誰かいる⁉︎
よく目を凝らすと、公園のベンチに誰かが座っていた。
その人は、赤と白の髪が半分に分かれていて、その髪の色は、薄ピンクに染まった桜の花びらが散る中で異様に映えて見えた。
「……」
『……っ』
目が合った瞬間、カァっと顔が熱くなったのが分かった。男の人も不思議そうにこちらを見ている。
『し、ししし失礼しましたーー!!』
何に謝ってるのか自分でも分からないまま、私は猛スピードでその場を離れた。
後ろで「あ…」と男の人が言った気がするけど、きっと気のせいだ。
てか、人いたんかいッ!
ブランコに夢中で全然気が付かなかった!
最初からいたんだよね、きっと。
年甲斐もなく無邪気にブランコで遊んじゃってたとこ全部見られてたんだ⁉︎
あぁ〜恥ずかしぃ〜!
『はぁっ…はぁっ…』
無我夢中で走ってたから息が…。
心臓痛い…。
立ち止まって息を整える。
落ち着かせようとして胸に手をやるけど、波打つ心臓は中々収まろうとはしなかった。
また、さっきの光景を思い出す。
ーーー赤い髪と、白い髪…
『あの人…誰だったんだろ…』
知らない人のはずなのに…。
どこか引っかかる。
この胸のもやもやはーーーなに…?
プロローグ おわり