壱ノ章
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男の鬼にしては細くて白い手首をひとつに括りあげ、華奢なその体を組み敷く
何が起こったか分からないという顔で下からこちらを見上げてくるので指を這わせるとわかり易く反応を示した
その子の頭を撫でると愛しさが増して止められなくなる
僕を必死に視界に入れようとするのは潤んだ宝石のような真紅の瞳だった
「…夢…かよ。」
イマイチ状況を飲み込めない
大切な教え子とあんなことをする夢を見るなんてそんなに欲求不満だったか…
てかいくら有能で可愛いとはいえ相手は男だぞ…ストライクゾーンが広大な僕でもありえない
今日は花街にでも行こうか、そうしよう
「ってことで今日は臨時休業!僕は花街に行って来る」
『どういうことかは分かりませんが了解しました。』
「店にあるものとか畑にあるものは勝手に使っちゃっていいからね、じゃあ」
『はい。いってらっしゃい、白澤様』
「う、うん」
何キュンとしてんだ!少女漫画か!!
きっと最近は彼女達と上手くいかないからこんな血迷った夢を見るんだ、そうに違いない
女の子と一日中遊べば…
「何か今日の白澤様ボーッとしてるよね」
一発目は店と女の子の相性が悪かっただけだ、次だ次
「ずっと上の空だけど私に飽きちゃったの?」
今日はほんとに運が悪いな…
「心ここに在らずって感じ~」
「らしくないよーどうしたの?」
「いつもと違って楽しくなーい」
全敗だ…どうしちゃったんだ本当に
日も暮れてきたし次の店で最後にしよう…
「今日本当に調子悪くてさー」
「もしかして気づいてないの?」
姉御肌な女の子が笑いながらそう言った
気づいてないってなにに?
「白澤様、何か表情が変わったよね」
「えっ何が!」
「何か満たされてるーとか幸せオーラ出てるって感じ?」
「なにそれ、欲求不満だから来てるのに!」
「アハハ、こりゃ重症だね!単刀直入に言うとね、恋する若者みたいな顔してるってこと!ずっと考えてる人がいるんじゃない?」
「う、嘘だ…」
予想外っていうのは正しくない
本当は疑っていた、かなり確信に近く
でも自分のプライドが邪魔をしてその答えを導き出すのを恐れていたのかもしれない
「ただいま…」
『あ、おかえりなさい。すいません、すぐ片付けますね…夕食は召し上がりました?』
「ッ…!」
顔を見た瞬間、一気に顔に熱が溜まる
錯覚かキラキラとしたエフェクトが見える…こんなに可愛かったか…
難しい本をたくさん開いて調合を試した跡があるのも、一日中やっていたのかと思うと健気でいじらしい
『あっ…いくら勝手にといっても限度がありますよね…気に触ったのなら…』
「時雨君!!」
『は、はい!!』
「僕は君が好きだ!」
『はい!…え、はい?それは教える側としてですか?』
「いや、僕は君を抱ける」
『ん…?いやいやいや!真顔で言われましても…大体、僕達会って3日目ですよ!?』
「愛に時間なんて関係ないよ、さぁ」
『え、待ってください、何で近づいて来てるんですか』
「分かってるくせにわざわざ聞くなんて案外大胆だね」
『はぁ!?一旦落ち着きましょうよ、ね?』
珍しく感情を前面に出して恥ずかしがっちゃってすごい可愛い
じりじりと間合いを詰めていき、遂に時雨君の背中がトンッと壁についた所を肩で抑える
もう逃げ場はない
「観念したかな?」
『ダメですよ…まだ後戻りできますって』
涙目で震えちゃって捨て猫みたいで可愛いなぁ
『やっ、やめ…』
「じゃあさっそ…ヘブッ!!」
「くたばれ婬獣が」
【時雨視点】
帰ってきた白澤様は何を血迷ったのか僕に迫ってきた
目が本気だったので貞操の危機を感じて逃げようとするも失敗に終わり、諦めかけたその時
見覚えのある金棒が目の前の神獣に直撃した
『鬼灯様…?』
「仕事に区切りがついたので天国の視察ついでに様子を見に来たのですが…遂に性別まで見失ったか白豚め」
「ッカア~~!!邪魔しやがって!ようやくこの気持ちにさっき気づいたってのに!!」
「気づいてすぐに手を出すあたり倫理感にかけますね」
「こんなに可愛い子、放っておいたらすぐに虫がつくだろ!お前だっていつか絶対惚れて手ぇ出すはずだ!!」
相当頭日が上っているのかわけがわからないことを言い出す白澤様を、鬼灯様は冷めた目で見る
「何を言っているのですか、ありえませんよ」
そうです、男な上に迷惑をかけまくっている僕に惚れるなんてありえないでしょう
ここは一般意見としてガツンと叩き込んでやってください
「第一、私はとっくに時雨さんに惚れていますし、愛した人は回りからじわじわと追い詰めて確実にものにします」
『ん?』
「とことん腐ってんなお前!」
「すぐに手を出す誰かよりはマシです」
話についていけないんですが、え?何この状況
「では一旦連れて帰らせていただきますね。研修期間は終了です」
「は!?勝手に決めるな!」
「私は時雨さんの上司ですからねぇ」
「くっそ腹立つ!時雨君、いつでもおいでね、待ってるから」
考えることを放棄していたら勝手に進んで鬼灯様なんて僕の荷物をまとめて持ってきてくださる始末
『あっ、三日間ありがとうございました!』
「うん、またね〜」
手をひらひらと振られ、それに返していると鬼灯様は僕の手を取って歩き出す
そんな鬼灯様は少しだけ不機嫌そうだった
何が起こったか分からないという顔で下からこちらを見上げてくるので指を這わせるとわかり易く反応を示した
その子の頭を撫でると愛しさが増して止められなくなる
僕を必死に視界に入れようとするのは潤んだ宝石のような真紅の瞳だった
「…夢…かよ。」
イマイチ状況を飲み込めない
大切な教え子とあんなことをする夢を見るなんてそんなに欲求不満だったか…
てかいくら有能で可愛いとはいえ相手は男だぞ…ストライクゾーンが広大な僕でもありえない
今日は花街にでも行こうか、そうしよう
「ってことで今日は臨時休業!僕は花街に行って来る」
『どういうことかは分かりませんが了解しました。』
「店にあるものとか畑にあるものは勝手に使っちゃっていいからね、じゃあ」
『はい。いってらっしゃい、白澤様』
「う、うん」
何キュンとしてんだ!少女漫画か!!
きっと最近は彼女達と上手くいかないからこんな血迷った夢を見るんだ、そうに違いない
女の子と一日中遊べば…
「何か今日の白澤様ボーッとしてるよね」
一発目は店と女の子の相性が悪かっただけだ、次だ次
「ずっと上の空だけど私に飽きちゃったの?」
今日はほんとに運が悪いな…
「心ここに在らずって感じ~」
「らしくないよーどうしたの?」
「いつもと違って楽しくなーい」
全敗だ…どうしちゃったんだ本当に
日も暮れてきたし次の店で最後にしよう…
「今日本当に調子悪くてさー」
「もしかして気づいてないの?」
姉御肌な女の子が笑いながらそう言った
気づいてないってなにに?
「白澤様、何か表情が変わったよね」
「えっ何が!」
「何か満たされてるーとか幸せオーラ出てるって感じ?」
「なにそれ、欲求不満だから来てるのに!」
「アハハ、こりゃ重症だね!単刀直入に言うとね、恋する若者みたいな顔してるってこと!ずっと考えてる人がいるんじゃない?」
「う、嘘だ…」
予想外っていうのは正しくない
本当は疑っていた、かなり確信に近く
でも自分のプライドが邪魔をしてその答えを導き出すのを恐れていたのかもしれない
「ただいま…」
『あ、おかえりなさい。すいません、すぐ片付けますね…夕食は召し上がりました?』
「ッ…!」
顔を見た瞬間、一気に顔に熱が溜まる
錯覚かキラキラとしたエフェクトが見える…こんなに可愛かったか…
難しい本をたくさん開いて調合を試した跡があるのも、一日中やっていたのかと思うと健気でいじらしい
『あっ…いくら勝手にといっても限度がありますよね…気に触ったのなら…』
「時雨君!!」
『は、はい!!』
「僕は君が好きだ!」
『はい!…え、はい?それは教える側としてですか?』
「いや、僕は君を抱ける」
『ん…?いやいやいや!真顔で言われましても…大体、僕達会って3日目ですよ!?』
「愛に時間なんて関係ないよ、さぁ」
『え、待ってください、何で近づいて来てるんですか』
「分かってるくせにわざわざ聞くなんて案外大胆だね」
『はぁ!?一旦落ち着きましょうよ、ね?』
珍しく感情を前面に出して恥ずかしがっちゃってすごい可愛い
じりじりと間合いを詰めていき、遂に時雨君の背中がトンッと壁についた所を肩で抑える
もう逃げ場はない
「観念したかな?」
『ダメですよ…まだ後戻りできますって』
涙目で震えちゃって捨て猫みたいで可愛いなぁ
『やっ、やめ…』
「じゃあさっそ…ヘブッ!!」
「くたばれ婬獣が」
【時雨視点】
帰ってきた白澤様は何を血迷ったのか僕に迫ってきた
目が本気だったので貞操の危機を感じて逃げようとするも失敗に終わり、諦めかけたその時
見覚えのある金棒が目の前の神獣に直撃した
『鬼灯様…?』
「仕事に区切りがついたので天国の視察ついでに様子を見に来たのですが…遂に性別まで見失ったか白豚め」
「ッカア~~!!邪魔しやがって!ようやくこの気持ちにさっき気づいたってのに!!」
「気づいてすぐに手を出すあたり倫理感にかけますね」
「こんなに可愛い子、放っておいたらすぐに虫がつくだろ!お前だっていつか絶対惚れて手ぇ出すはずだ!!」
相当頭日が上っているのかわけがわからないことを言い出す白澤様を、鬼灯様は冷めた目で見る
「何を言っているのですか、ありえませんよ」
そうです、男な上に迷惑をかけまくっている僕に惚れるなんてありえないでしょう
ここは一般意見としてガツンと叩き込んでやってください
「第一、私はとっくに時雨さんに惚れていますし、愛した人は回りからじわじわと追い詰めて確実にものにします」
『ん?』
「とことん腐ってんなお前!」
「すぐに手を出す誰かよりはマシです」
話についていけないんですが、え?何この状況
「では一旦連れて帰らせていただきますね。研修期間は終了です」
「は!?勝手に決めるな!」
「私は時雨さんの上司ですからねぇ」
「くっそ腹立つ!時雨君、いつでもおいでね、待ってるから」
考えることを放棄していたら勝手に進んで鬼灯様なんて僕の荷物をまとめて持ってきてくださる始末
『あっ、三日間ありがとうございました!』
「うん、またね〜」
手をひらひらと振られ、それに返していると鬼灯様は僕の手を取って歩き出す
そんな鬼灯様は少しだけ不機嫌そうだった