壱ノ章
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数日後
何をするにも資格は必要だとよく言ったものだ
勉強をして知識を見つけるのは楽しいし、その知識を仕事に役立てられるのは嬉しい
あれから技術課で働くための資格はある程度取ったので、今度は医学と薬学の勉強も始めた
幸い鬼灯様は東洋医学の専門だそうで、いつかお話を伺えたらと思う
そんなこんなで、毎日が充実しております
職場はと言うと…
「新人ー、そこの資料に目通しておいてー」
『はい、ただいま』
「新人君!終わったらこっちも頼むわ」
『わかりました』
「新人、この書類整理任せたー」
『はい…』
資格を取ったので今は烏頭さんと共に如飛虫堕処の鉄の狗の開発に携わることになった
仕事は山積みだがこの人達はどうやら書類を片付ける気は無いらしい
えらい方に頭を下げまくってようやく提出しきったのだから少しは期限を守る努力をしてほしいものだ
期待はしていなかったが掃除したものは初日は褒められたがそのまま見事に広げられている
それにしても
「新人ーはやくー」
「新人、こっちは?」
「新人次こっち」
新人は万能じゃないぞ、先輩方…
いくつか断ったが烏頭さんがいないから今のうちにと歯止めが効かなくなっている
仕方ない、元の仕事をちゃっちゃと終らせて取りかかろう…
さらに数日後
鉄の狗プロジェクトも終盤に差し掛かり、自分の仕事は順調である
問題は他の人の仕事を押し付けられる事案だ
思わず出そうになるため息を噛み殺して目の前の夕食を楽しむ
ちなみに今日はお腹に優しいお茶漬け、疲れた体に染み渡る…
鬼灯様とテレビを横目にご飯を食べるのはもはや日課になっている
「仕事はどうですか」
『はい、毎日充実していて楽しいです』
「プロジェクトの方も特に技術課の新人がよく働くと評判がいいですよ」
『そうだと嬉しいですね』
「しかし、最近やつれていませんか?昨日の朝はお粥でしたし」
『か、環境の変化に体がついていけてないのかなぁ…なんて…』
訝しげな目線が痛いです、鬼灯様…
誤魔化すようにお茶漬けをすすると先日書類を届けた獄卒の方が近くに来た
「あ、鬼灯様、お食事中失礼します」
「構いませんよ。どうしました?」
「資料が出来たので提出だけでもと」
「早いですね、いつも通り期限を10日は過ぎると思ってかなりはやく設定したのですが」
「滞納常習犯の技術課が最近仕事が早いんですよ。しかも字も丁寧で、まるで人が変わったようで」
「ほぅ…興味深いですね。まぁ早いことには助かります、お疲れ様でした」
「はい、では私はこれで」
『僕はお先しますね』
小さい起爆源を落として獄卒は去っていった
さて僕も残った仕事をするか、と職場へ資料を取りに行こうとすると後ろから急に肩を掴まれた
「待ちなさい、勤務時間は終わっていますよ」
『職場に忘れ物が…』
「急ぎでもないでしょう、まず座ってください」
無言の圧力とはこういうことを言うのだろうか…気迫に押されて圧死しそう…
心なしか鬼灯様の後ろに修羅が見えるなぁ
食堂は時間が遅いのでがらんとしている
「最近おかしいと思ったんですよ」
『と、言いますと…』
「書類の回りが異様にいい、技術課の仕事のミスが全くなくなったと噂が流れて…まぁそれは良いのですが」
あれ、もしかしてこれは説教されているのか?
「提出に見慣れない獄卒が来る、技術課が前以上に資料室にこもる挙句の果てには書類の字がすべて同じ字だと」
字体までは気にしてなかった…
「貴方…少しは自分を大事にしなさい!」
『は、はい!』
いきなり声が大きくなるものだからつられて体が硬直してしまう
普段冷静な人ほど怒ると怖いのだなあ
「まぁ、こうなるまで放置しておいた私の責任でもありますが…いったいいくつ仕事を押し付けられているのですか」
『えっと…部屋全体と各机周りの掃除と書類整理全般、開発された器具の設計図をおこすのと、各道具の発注、薬品調達と調合に…あれ…』
やばい…言葉にしてみるとすごい量だな、自覚すると疲れが出てきた
怖すぎて鬼灯様の顔が見れない…
「その量を、1人で…?」
『こ、これでもちゃんと時間的に無理なのは断ってますし、自分の仕事はこなしてますよ…!』
「はぁ…」
恐る恐る顔を覗き込むと怒った、というか困ったような顔をしていた
呆れられてしまっただろうか…
「休日も出勤してますね」
『特にやることもなくて…』
「では今日から1週間有給を取りなさい。上官命令です」
『え、』
「そして今日はもう仕事はしなくていいです。鏡で今の顔を見てください、ひどい隈ですよ」
仕事に行こうとしてたのバレてた…
「返事は!」
『はいぃ!』
その後、鬼灯様が烏頭さんと技術課の従業員を軽くボコった後に小1時間説教したというのはまた別の話…
何をするにも資格は必要だとよく言ったものだ
勉強をして知識を見つけるのは楽しいし、その知識を仕事に役立てられるのは嬉しい
あれから技術課で働くための資格はある程度取ったので、今度は医学と薬学の勉強も始めた
幸い鬼灯様は東洋医学の専門だそうで、いつかお話を伺えたらと思う
そんなこんなで、毎日が充実しております
職場はと言うと…
「新人ー、そこの資料に目通しておいてー」
『はい、ただいま』
「新人君!終わったらこっちも頼むわ」
『わかりました』
「新人、この書類整理任せたー」
『はい…』
資格を取ったので今は烏頭さんと共に如飛虫堕処の鉄の狗の開発に携わることになった
仕事は山積みだがこの人達はどうやら書類を片付ける気は無いらしい
えらい方に頭を下げまくってようやく提出しきったのだから少しは期限を守る努力をしてほしいものだ
期待はしていなかったが掃除したものは初日は褒められたがそのまま見事に広げられている
それにしても
「新人ーはやくー」
「新人、こっちは?」
「新人次こっち」
新人は万能じゃないぞ、先輩方…
いくつか断ったが烏頭さんがいないから今のうちにと歯止めが効かなくなっている
仕方ない、元の仕事をちゃっちゃと終らせて取りかかろう…
さらに数日後
鉄の狗プロジェクトも終盤に差し掛かり、自分の仕事は順調である
問題は他の人の仕事を押し付けられる事案だ
思わず出そうになるため息を噛み殺して目の前の夕食を楽しむ
ちなみに今日はお腹に優しいお茶漬け、疲れた体に染み渡る…
鬼灯様とテレビを横目にご飯を食べるのはもはや日課になっている
「仕事はどうですか」
『はい、毎日充実していて楽しいです』
「プロジェクトの方も特に技術課の新人がよく働くと評判がいいですよ」
『そうだと嬉しいですね』
「しかし、最近やつれていませんか?昨日の朝はお粥でしたし」
『か、環境の変化に体がついていけてないのかなぁ…なんて…』
訝しげな目線が痛いです、鬼灯様…
誤魔化すようにお茶漬けをすすると先日書類を届けた獄卒の方が近くに来た
「あ、鬼灯様、お食事中失礼します」
「構いませんよ。どうしました?」
「資料が出来たので提出だけでもと」
「早いですね、いつも通り期限を10日は過ぎると思ってかなりはやく設定したのですが」
「滞納常習犯の技術課が最近仕事が早いんですよ。しかも字も丁寧で、まるで人が変わったようで」
「ほぅ…興味深いですね。まぁ早いことには助かります、お疲れ様でした」
「はい、では私はこれで」
『僕はお先しますね』
小さい起爆源を落として獄卒は去っていった
さて僕も残った仕事をするか、と職場へ資料を取りに行こうとすると後ろから急に肩を掴まれた
「待ちなさい、勤務時間は終わっていますよ」
『職場に忘れ物が…』
「急ぎでもないでしょう、まず座ってください」
無言の圧力とはこういうことを言うのだろうか…気迫に押されて圧死しそう…
心なしか鬼灯様の後ろに修羅が見えるなぁ
食堂は時間が遅いのでがらんとしている
「最近おかしいと思ったんですよ」
『と、言いますと…』
「書類の回りが異様にいい、技術課の仕事のミスが全くなくなったと噂が流れて…まぁそれは良いのですが」
あれ、もしかしてこれは説教されているのか?
「提出に見慣れない獄卒が来る、技術課が前以上に資料室にこもる挙句の果てには書類の字がすべて同じ字だと」
字体までは気にしてなかった…
「貴方…少しは自分を大事にしなさい!」
『は、はい!』
いきなり声が大きくなるものだからつられて体が硬直してしまう
普段冷静な人ほど怒ると怖いのだなあ
「まぁ、こうなるまで放置しておいた私の責任でもありますが…いったいいくつ仕事を押し付けられているのですか」
『えっと…部屋全体と各机周りの掃除と書類整理全般、開発された器具の設計図をおこすのと、各道具の発注、薬品調達と調合に…あれ…』
やばい…言葉にしてみるとすごい量だな、自覚すると疲れが出てきた
怖すぎて鬼灯様の顔が見れない…
「その量を、1人で…?」
『こ、これでもちゃんと時間的に無理なのは断ってますし、自分の仕事はこなしてますよ…!』
「はぁ…」
恐る恐る顔を覗き込むと怒った、というか困ったような顔をしていた
呆れられてしまっただろうか…
「休日も出勤してますね」
『特にやることもなくて…』
「では今日から1週間有給を取りなさい。上官命令です」
『え、』
「そして今日はもう仕事はしなくていいです。鏡で今の顔を見てください、ひどい隈ですよ」
仕事に行こうとしてたのバレてた…
「返事は!」
『はいぃ!』
その後、鬼灯様が烏頭さんと技術課の従業員を軽くボコった後に小1時間説教したというのはまた別の話…