真っ暗な部屋の中。

一部パソコンの光だけがヤケに明るく辺りを照らしていた。

「チッ…勘付かれたか。」

パソコンの画面に映るのはチャットルーム。

そう彼は先程“黒蝶”としてチャットをしていたのだ。

そして、話題になっていた“闇黒蝶”でもある。

“闇黒蝶”
その名で情報屋として時には何でも屋として(まぁ、情報屋がメインなのだが)仕事をし100%でこなしていた。

殆んど表にはその名は出らず、寧ろ裏でも隠してきたもの。

なのに今日、その名がいつもしているチャット内で目にする事になってしまった。

まぁ、彼奴が調べまくって苦戦して知る者が居ないか探りを入れた感じだろうが。

生憎そう簡単に教えるはずがない。

しかも、寄りによって俺が大ッ嫌いな人物になんて。

そう思いながら、取り敢えず、漏れてしまっている元を断とうと調べ、見つければ片っ端から自分の情報を消して(隠して)、全てが終了すればパソコンをシャットダウンする。

さてと、寝ますか。

明日からどうするかなんて明日いくらでも考えられる。

パソコンの画面が消え部屋が真っ暗になる。

そう真っ暗な闇に。

まだまだこれは序論に過ぎないのだ。

物語はこれから歪んだ方向へと転がっていくこととなる事を彼はまだ知らない…。


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