6ワ 熱
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「あ、新羅?ちょっと頼みがあるんだけどいいかな?」
「君から連絡が来るとは思っても見なかったよ。折角セルティとラブラブしてたのに。それに君の事だ、ロクな頼みじゃないんだろ?」
新羅の言葉に酷いなと思いながらもいつもの余裕は皆無。
「今日は結構真面目な事さ。玲音が熱を出したみたいだから診てくれない?」
「え?玲音って、あの玲音君?なんで折原君が一緒に居るんだい?」
「新羅の知ってる玲音で合ってると思うよ。偶々出会しただけさ。」
案の定驚いた様に聞いてくる新羅に若干の笑みが漏れるも抑え、一緒に居る理由は嘘のような本当で返す。
「偶々って…どうだか君の事だから何か咬んでそうだけど、玲音君なら仕方ない、診てあげるよ。」
「酷いねぇ?俺は純粋に玲音に会いたかっただけなのに。まぁ、取り敢えずよろしく。俺の家で休ませるから。」
「…分かったよ。早急に準備して行くよ。」
通話が終われば溜め息を吐きつつ外を見ればもうすでに自宅の近くだった。
指定した場所に着けば料金を払い玲音を抱えタクシーを降りれば自宅のマンションへと入る。
部屋に着けばそのまま寝室へと向かう。
ベッドに寝かせようと思うも雨で濡れていたことに気付けば仕方なく床に降ろしタオルと服を取りに行く。
早急に持ってくれば颯爽に着替えさせベッドに寝かせる。
「全く、何を無理すればこうなるんだい?」
苦しそうな玲音を見ながら小さく呟く。
高校の時から変わらない。
無理ばかりして誰にも頼ろうとはしないんだから。
「少しくらい頼ってみてもいいんじゃない?」
「ん…っ。」
玲音の頬を撫で聞いてない事くらい分かってはいるが言ってみれば小さく声が漏れるのが聞こえた。
それにふっと笑いながら冷えタオルでも持ってくるかとその場を後にした。
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