story 14 真実
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「んん…?」
ゆっくりと重たい瞼を開く。
あれ…?
私、寝ちゃってた…?
ふと手に温もりを感じそちらを見れば綱吉が私の手を握り寝ていた。
「っ!?」
思わず声を上げそうになるも抑える。
え、え?
これどういう状況?
そんな事を考えていると名を呼ばれた。
「んー…友羅?」
「え、あ、おはよ?」
どうやら起こしてしまったらしい。
取り敢えず、戸惑いながらも声をかける。
「ん…悪い、俺まで落ちてた。」
「だ、大丈夫!先に落ちたの私だし!」
少し眠そうな綱吉に慌てて答える。
てか、なんで、そんな普通なの?
私、話して…って、めちゃくちゃ途中だった気が…。
「あ、あの…綱吉?」
「ん?どうした?」
「私、話…。」
「嗚呼、途中だったね。話せるなら話して欲しいけど。」
おずおずと尋ねる私に不思議そうな顔をするも思い出したように言う綱吉。
思わず言葉が詰まる。
「あ、無理にはいいから、ね?」
「…大丈夫。えと、確か、狙われてることと家のことは言ったよね。」
「うん。」
心配そうに言う綱吉に一息吐いて心を落ち着かせ話し始める。
「えっと…私、もうひとつ名前と通り名があるの。それが奴等の知る私。」
「もうひとつの名前と通り名?」
「そう。ユラ・ファンテール、通り名は“桜雪姫"。」
若干眉を潜め問う綱吉に冷静に答える。
赤の混じる雪を自由に操る姫。
赤混じる雪が桜のようでその名が付いた。
戦いは好まないから情報メインだったんだけどな。
「成る程、元々の名前と通り名って事か。」
「うん。聞いたことはないでしょ?随分長く行方を眩まして氷雨の方で居たから。」
「嗚呼、俺等が此方に関わり始めた頃には氷雨の噂は耳にしてたが桜雪姫は聞いたことないね。」
考えるようにして言う綱吉にホッとする。
それでいいんだ。
じゃないと隠してきた意味がない。
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