story 13 悲想
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なんで…?
どうして…?
頭の中が色々な思い、考えでぐちゃぐちゃだ。
部屋に着けば勢いよく扉を開閉し鍵を閉めれば膝から崩れる様にその場に座り込む。
「はぁ…はぁ…ッ!」
息が、呼吸が乱れる。
胸が苦しい。
甦る記憶。
幼い頃の記憶。
「ぅ…くっ…ッ!」
思い出さないよう頭を抑えるも甦ったモノはなかなか消えない。
勝手に溢れる涙。
何もかも嫌になる。
我慢しないといけないことは分かっていても泣き叫びたくなる。
辛い、苦しい…!
「あく…ッ、う、やだッ、お願い、消えて…っ!」
上手く呼吸がままならないまま絞り出た言葉。
悲痛な叫びは雨の音にかき消され、ごちゃごちゃとした感情が混ざり合いパニックに陥る。
訳が分からない。
どういう状態なのかもどうしたらいいのかも分からない。
ただただ怖くて苦しい。
そんなぐるぐると止まらない思考を巡らせていた時、ドンドンッと扉を叩かれビクリと肩を跳ねさせる。
「友羅、此処を開けろ。」
聞こえてきた声に驚きつつ何か返さなきゃと思うも声が出ない。
お願い、放って置いて…!
心の中で叫ぶ。
気付いて貰えるなんて思ってないけど。
「友羅、頼む。何があったかは知らないけど、放って置けないから。」
扉越しに聞こえる声の必死さ。
分かるけど、無理だよ。
その場に居るのも辛く思い動こうとするも身体が重く動けない。
「ぅ…なん、で…ッ?!」
込み上げてくる涙となんとも言えない感情に絞り出した小さな声。
早く、早くしないと。
言い聞かせるも結局どうにも出来ない。
「友羅!」
がちゃりと音がし痺れを切らした綱吉が無理矢理入ってくるも私を見た瞬間固まる。
私も扉が開いたのに吃驚しつつもチャリんという音にスペアの鍵を持っていたのに気付く。
そして、すぐに顔を背ける。
綱吉をまともになんか見れない。
涙でぐちゃぐちゃな顔で。
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