story 12 予期せぬ出逢い
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どれくらい走っただろうか。
暫くは奴等が追って来ていたが今は気配がない。
「巻けたか…。」
小さく呟き取り敢えずは一安心。
だが、止まない雨に打たれながら走った所為でびしょ濡れだ。
それに暑いのか寒いのかその感覚さえ掴めない。
「ハハッ、ほんと私、運ないね。」
足を止め空を見上げつつ何処か悲しそうな笑みを浮かべ呟く。
やっぱり、私には平和な日常なんて来ないんだ。
最近のボンゴレで過ごす日々に少しだけ平和な時間を感じていたのに。
結局それは逃げでしかないんだ。
ザーザー降りの雨の中そんな事を考える。
迷惑をかける前に行方を眩まそうか。
だけど、ボンゴレでの日々を思い出せばまだもう少しだけ居たいって気持ちが出てくる。
「信用してない割には心地好さを知ってしまったんだね。」
帰ろう。
何処へ?
何故か自問自答。
私に帰る場所なんて…。
自分の考えにハッとすればパチンと頬を叩く。
しっかりしなきゃ。
そう思いながらも重い足取りでボンゴレアジトへと足を進めた。
なんとか俺という平常心に戻しながら。
.