story 12 予期せぬ出逢い
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何故かその声が気になり気配を消し其方へと近付く。
雨の音で聞こえにくい部分もあるが段々と声が聞こえやすくなってきた。
息を潜め何者なのかを確認する。
しかし、はっきりと聞こえてきた声と言葉に俺はその場で硬直した。
「ファンテールの娘、通り名は確か“桜雪姫”だったか?」
「嗚呼、いい加減見つけないとボスが痺れを切らしかねない。」
2人の男の人が話している内容が自分の一番恐れていたもので一瞬にして頭が真っ白になり考えが全く纏まらない。
この場から離れなきゃいけない事も分かっているのに。
何とか落ち着こうとしつつ此処から離れようと一歩踏み出した瞬間、カツンと缶を蹴ってしまい音を立ててしまった。
よりにもよってこのタイミングで。
勿論、奴等にも聞こえていた為
「誰だ!?」
と此方へと来る足音が聞こえた。
それを合図にハッとなれば振り向かず隠す様に走り出す。
何故奴等が?
まさか俺の事を嗅ぎつけて?
などと疑問が浮かぶも余裕があまりない。
見事にバレてしまったのだ。
盗み聞きしていたという事を。
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