story 10 漆黒丿氷雨
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「んん…ッ?」
「あれ?起きた?」
抱き上げられる感覚に重たい瞼を上げつつ聞こえてきた声に疑問を抱く。
あれ…?
俺…どうしたんだっけ?
「つな、よ、し?」
「うん、もう屋敷だから大人しくしててね。」
そう言われるも回らない頭で必死に今の状況を把握しようとする。
ふと抱き抱えられてる事に気付けば慌てる。
待って、なんで俺、綱吉に抱き抱えられてんの?!
「つ、綱吉!?降ろせ、今すぐ!」
「やだ。大人しくしてて。」
にっこりと有無を言わせぬ笑みで返されれば何も言えなくなる。
あー、もう何これ。
恥ずいんだけど…!
そう思うも何も言えない為大人しくする。
屋敷の自室付近でふと足音が聞こえてきた。
「なんだ、起きたのか。」
「あ、リボーンさん!」
声のした方を見ればリボーンさんが立っていた。
いや、一緒の任務に行ってたんだし居ても可笑しくないんだけどね?
この状況は出来れば見られたくなかった。
「ククッ、お姫様抱っことは…似合ってるぞ、友羅」
「なっ!?馬鹿にしてませんか、それ!!」
「友羅、さっき言ったこともう忘れたの?」
ニヤニヤとした笑みを浮かべ言うリボーンさんに反発してると今度はにっこりといい笑みを浮かべた綱吉が言う。
もういや…泣
「起きたんならさっきの事話してもらうぞ。」
「さっきの事?何かしました?俺。」
淡々と言うリボーンさんの言葉に疑問を抱く。
え、ほんと何したの?
気に障る事でもした?
怖いんだけど。
「仕事の事だから、そんな思い詰めなくていいよ。」
「う、うん…。」
綱吉が宥める様に言うも気が気じゃない。
自室の前に着けばやっと降ろしてくれた。
「取り敢えず、着替えたら執務室に来てね?」
「了解です…。」
それだけ言えばその場を離れる綱吉とリボーンさん。
俺は急いで部屋に入り脱衣場へと向かう。
そこでふと洗面台の鏡が目に入る。
「うわ…これは酷いな。」
黒の服ではあるが返り血が相当着いてる。
勿論、髪や肌にも。
「ハハッ…何やってるんだろ、私。」
ふとそんな事を思えば急に苦しみと悲しみが込み上げてくる。
そして、吐き気まで。
「ぅッ、うえ…っ、!」
口に溜まる唾を吐きつつ顔をあげれば術が解けて真の私が写っていた。
「術…解けてるし、明るいブラウンだと赤が更に目立つね。」
そんな事を思いながら急がなくちゃいけないことを思い出せば急いでシャワーを浴びた。
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