story 8 戸惑い
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執務室に着けば一応ノックしてから入るも返事は聞かない。
中に入れば机に積まれた書類の山に顔がひきつる。
「友羅、遅い。」
「いや、うん。悪い。まさか此処までとは。」
綱吉の言葉に素直に謝るほど目の前の光景に驚いている。
これ荷物取りに付き合わせてる場合じゃなかったんじゃ…。
「荷物に関しては遅かれ早かれ取りに行かなきゃいけなかったんだし気にしなくていい。それより、手伝って。」
「あ、うん。」
さらっと読心術を使われるも気にならないほどだ。
流石に分からない事ばかりな為教えてもらいながらではあるが仕事をこなしていく。
最初こそ分からない事ばかりだったが数をこなせば自然と出来るようになりスピードも上がる。
そんなこんなで集中してやっていれば結構な数を減らすことが出来た。
「はぁ…疲れた。」
「マジで…どんだけあんの?」
「今日のはなんとか終わったけど期限があるのはまだまだあるね。」
二人して項垂れつつ会話する。
ボスって大変なんだなと沁々思う。
「友羅が要領良い奴で助かった。絶対まだまだ時間かかってたよ。」
「生憎仕事しかしてなかったからある程度なら分かるってだけだよ。要領掴むのにはちょっと時間かかる。」
「でも、早い方だよ。これからも頼むわ。」
「出来れば遠慮したいところなんだけど。」
「強制的にやる羽目になるから遠慮なんて出来ないよ。」
にっこりと疲れながらも良い笑みを浮かべてらっしゃる綱吉さん。
まぁ、ですよね。
俺に拒否権なんてないんだからね。
「そういうこと。」
「さらっと読んで返すな。」
「今に始まった事じゃないからいいだろ?」
よくないからと思いながらも口には出さず顔を顰める。
「取り敢えず、お腹空いたしご飯でも食べに行く?」
「え、あ…。」
腕を伸ばしながら平然と言う綱吉に対し一瞬にして今朝の事を思い出す俺。
また皆揃うのか?
朝思いっきり場の空気壊したから顔合わせ辛いんですけど?
ぐるぐると余計な事を考え始める。
「友羅、大丈夫だから、行くよ。」
「っわ!?引っ張るな!」
俺の様子に気付いたのかいつの間にか目の前に来ていた綱吉に引っ張られ無理矢理キッチンへと連れていかれた。
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