story 6 違和感
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やっと冷静に考えれるようになって思ったこと。
「俺、服ないじゃん。」
うん、超馬鹿だと思う。
頭から全身ずぶ濡れ。
最悪。
ついでに若干寒い。
この肌寒い季節に冷水とか…。
溜め息が出る。
溜め息つくと幸せが逃げるって言うけど、もうとっくに逃げてる気がする。
取り敢えず、服は絞って後はタオルで拭いておこう。
あ、そういえば…!
俺は重要な事を思い出し洗面台の前に立ち鏡を見る。
良かった、
気を抜きすぎたり、不安定になると解けるからな。
一安心してタオルと取り髪を拭いていると扉の開く音がした。
バスルームから顔を覗かせるとそこには綱吉がいた。
「あれ?綱吉?」
「友羅、何してるわけ?」
少し不機嫌そうに言う綱吉。
え、何故に不機嫌?
「何って、シャワー浴びてただけだ。」
「服着たままか?」
サラッと言うとすぐさま当然のツッコミをされた。
ずぶ濡れだから、見たら分かるよな、うん。
「あー、馬鹿にすんなよ?頭冷やしてただけだから。服は、まぁ…その…ない、けど。」
最後の方は小さく言った。
つか、これ聞いて馬鹿にしない奴の方がいないよな。
そう思った矢先、予想通りの答えが帰ってきた。
「は?馬鹿じゃねぇの?頭冷やすにしてももう少し考えろよな。いくら部屋が暖かくても風邪引くし。服ないとか分かってる癖にするとか馬鹿以外の何者でもないだろ。」
「…おっしゃるとおりで。」
よく噛まずにスラスラ言えたなぁとか呑気に考える自分はどうなのかとも思うが考えてしまったもんはしょうがない。
後、してしまったことはしょうがない。
「開き直るなよ。」
呆れたように言われたが返す言葉はない。
「全く心配して損した。」
「は?え?綱吉、心配したわけ?」
ボソッと漏らした言葉をしっかり聞いてしまった俺は吃驚した。
だって、あの綱吉がだよ?
明日、雨降るんじゃねぇ?
「おい、失礼だな、相変わらず。そんなに燃やされたいか?いや、今は凍らす方が早いか。」
「どっちも遠慮するわ!」
堂々と心を読みやがる。
閉心術でも覚えようかなって本気で思う。
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