storia 21 昨日の友は今日の敵
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白スーツの男は微かに笑い、近付いてくる。
「そう警戒しなくてもいい。私は君の主で彼奴等は私の部下で君の仲間だ。」
「主…仲間…?」
いきなり主とか仲間とか言われて困惑した。
全く見覚えもなく、何も思い出せないからだ。
「そうだ。君はマフィア界でもリベルタファミリーの中でも優秀なヒットマンなんだよ。」
「ふぅん…で、何故何も思い出せないんだ?」
「嗚呼、それはちょっとした事故が原因でな、徐々に思い出すはずだよ。」
此奴の言ってることが正しいのか否かも分からない。
だが、思い出せない以上此奴等を信じるしかないのだ。
「…ねぇ、僕の、名前…。」
「嗚呼、君の名は“Joker”だ。」
「ジョー、カー…?」
男が言った名を復唱する。
その名は何故か違和感を感じる。
その違和感がなんなのか今の僕には分からなかった。
「Joker、今はゆっくり休んで置くんだ。すぐに仕事が入るからな。」
そう言って、三人とも出て行った。
出て行ったのを確認してから、窓の方を見る。
窓からは真っ青な空が見える。
晴れ晴れとしているその空に何故か苛立ちを覚え、目を伏せた。
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