storia 20 騒然
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*恭弥 said*
突然応接室に入ってきた、沢田綱吉と赤ん坊。
咬み殺そうかと思ったけどソラの事を聞かれ困惑した。
いなくなった?
電話に出ない?
一気に蘇る記憶。
「もしかして…奴等が…?」
一番嫌なツラい記憶。
そこに残る“奴等”。
まさかまた奴等に捕まってしまったんじゃないかと思うと悔しさが込み上げる。
僕が呟くように言った言葉に赤ん坊が反応して説明を求めてくる。
ほんとは話したくないけれど、緊急事態だから、仕方がない。
それに奴等について、もしかしたら、赤ん坊が知っているかもしれないと思った。
話せば案の定、赤ん坊も沢田綱吉も驚いていた。
そして、何か考えるような様子の赤ん坊。
その後に発せられた言葉に一度耳を疑った。
何もするなって言われたからだ。
でも、ソラは大事な僕の妹だから捜す気でいた。
沢田綱吉も同じ様で捜す気でいたようだ。
だけど、赤ん坊の言うことを聞いていると正論で仕方なく頷いておいた。
そして、連絡を待つことに。
目を伏せる。
本当に何も出来ない自分を悔やんだ。
赤ん坊はソラを捜すべく出て行った。
だけど、沢田綱吉はまだいる。
「…ねぇ、今、虫の居所が悪いんだ…用が済んだなら、出て行って。」
「あ、分かりました…雲雀さん、ソラはきっと戻ってきますよ。そう信じて待ちましょう…。」
僕は答えずに窓から空を見上げた。
沢田綱吉は言い終わるとすぐに出て行った。
「…早く戻って来なよ。」
そっと呟く。
嫌な予感が更に不安にさせる。
殺気混じりに念を押されたら動くに動けない。
それに奴等の事、全く分からないから。
さっきまで青空が広がっていたのに、今の空は灰色の雲に覆われていて、ポツポツと雨が降っていた。
それが何を意味するのかは分からないけど。
*恭弥 said 終*
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