storia 19 囚われのお姫様
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「ぅ…っ…。」
肌寒さと腕と足に感じる冷たさに目を開ける。
そしたら、そこは全く知らない場所で腕と足には鎖が付けられていた。
「何これ…。」
引っ張っても鎖が取れる気配はない。
寧ろ痛いだけだ。
なんでこんなことにっと思い考えていたら、奴等に会って捕まってしまったことを思い出した。
恐怖に襲われる。
逃げられない。
咄嗟に携帯を取ろうとポケットに手をやるが携帯はなかった。
「ちゃんと入れてたはずなのに…!」
ふと夜の事を考え、意識が朦朧とする中、何かが落ちた音がしたのを思い出した。
まさかあの時落ちたのって僕の携帯、?
嫌な予感程当たる。
探せる範囲で探すが携帯も武器さえもどこにもなかった。
悔しく思っていると扉が開かれた。
そして、数人の黒尽くめの奴等が一人の奴を先頭に入ってきた。
「やぁ、目覚めはどうだね。」
「…最悪。」
答えれば、軽くククッと笑われた。
そして、心の中で毒づく。
お前がこっちの立場になってみなってーの!
奴を睨み付ければ、謝る気ゼロの謝り方で謝ってくる。
「ハハ、これは悪かったね。そう怖い顔をしないでくれ、Joker.」
「僕はJokerじゃない。」
キッパリ言い放つ。
それでも表情は嬉しそうな表情から変わらない。
此奴等が言うJokerが分からない。
顎を持ち上げられ、見つめられる。
「いいや、君はJokerだ。あの時、隙をつかれ逃げられ捕らえ損ねた、兄思いの黒髪少女。」
「…っ!」
それを言われれば言い返すことは出来ない。
だって、それは紛れもない事実なのだ。
「ずっと捜してたんだよ。イタリアを捜しても見つからない。だけど、君の母国の
本当に嬉しそうな表情で僕を見つめる。
虫酸が走る。
気持ち悪い。
まだ黒のフードで顔がちゃんと見えないのはいいが、表情は手に取るように分かるんだ。
「やっと私の元に戻ってきた。それもあの時とは比べものにならないくらい強くなって。」
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