storia 14 過去
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目が覚めた時には、どこにいるのか分からなかった。
薄暗く不気味な部屋。
子どもの声が聞こえた。
泣き叫ぶ声。
要するに悲鳴。
僕は怖くなった。
そして、心の中で何度もお兄ちゃんの名前を呼んだ。
状況をあまり把握できていないというのもあるけど、一つだけ頭に浮かんだ。
“逃げなきゃ”
その言葉だけ。
嫌な予感しかしなくて、キョロキョロと辺りを見渡し逃げ道を探した。
それでも逃げ道は一つ。
ドアだけだった。
いつあの大人達が来るかも分からない。
だけど、頭の中で警報が鳴り響いている。
僕は覚悟を決め、ドアに近づき開けようとした。
だけど…。
「!あか、ない…っ!」
鍵が掛かっているらしく開かなかった。
ここしか逃げ道はなくどうすべきか考えていた。
でも、僕はまだ小さい子ども。
特別頭がいいわけでもない。
だから、行き止まりにぶつかってしまった。
と、その時、ドアが開いた。
誰か来たのだろう。
その隙をついて僕はその部屋から逃げ出した。
勿論、大人達にバレ捕まりそうになりながらも必死で逃げた。
外に出れば見たこともないような建物がいっぱい見えた。
どこかなんて今はどうでも良かった。
兎に角、逃げた。
でも、やはり小さい僕には限界があって逃げるのはとても困難なことだった。
どうにか逃げようと角を曲がったとき誰かにぶつかってしまった。
等に限界を超えていた僕はその人が誰かも知らなかったが、助けを求め気を失った。
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