storia 31 記憶の欠片
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*ディーノ said*
ソラが恥ずかしがっていることに愛おしさを感じつつ見ていると資料を取りに行くと俺の言葉もスルーして部屋を出ていった。
「全く…意識してくれんのはいいが逃げるなよな。」
苦笑いを浮かべつつ残りの仕事を片付けていく。
そこでふと手を止める。
書庫にって言ってたよな?
そういえば書庫にはこれまでの資料が沢山あることを思い出し、その中にソラが記憶を失った原因であるリベルタの資料も書庫にあることを思い出した。
大量にあるから見つかる可能性は低いが万が一の事があっては大変だと思うとすぐに書庫に向かった。
書庫に着くとすぐにソラを探した。
すると部屋の奥の方から声が聞こえ急いでその場所に向かうと頭を抑えしゃがみ込むソラを見つけた。
「ソラ!」
名を呼ぶと俺の方を一瞬見てすぐに倒れ込んでしまった。
慌てて近付き抱き上げると気を失っていることが分かった。
「ソラ、なんで…!?」
ソラの足元にあった黒いファイルを見て原因がすぐに分かった。
だって、それは俺が予想していた通りリベルタの資料だったからだ。
原因が分かるとすぐにソラを抱え医務室に向かった。
リベルタの事はソラにとっても俺達にとっても一番ツラい記憶なんだ。
だから、この事だけは思い出さないで欲しかった。
もっと厳重に仕舞っておくべきだったと今更後悔しても遅い。
兎に角今はソラの意識が戻ってくれることを一番に考えないと。
医務室に着けばソラをベッドに寝かせ医師に頼む。
気を失っているだけだと聞いても落ち着かない。
「ソラ…。」
ただ手を握り早く目を覚ましてくれるのを願う事しか出来ない。
医師は気を遣ったのか2人きりにしてくれた。
「ソラ、悪かった…早く目を覚ましてくれ…。」
ぎゅっと手を握り目を瞑る。
シーンとしていて虚しさだけが心に酷く残った。
*ディーノ said 終*
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