storia 31 記憶の欠片
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沈黙が数十分続いた。
流石に気まずい。
だが、僕は思考を巡らせていた。
頭の中に色々な事が思い浮かぶけれど、全く分からない。
「はぁ…。」
考えすぎて疲れてきた。
思わず溜め息をつく。
「…思い出せないのか?」
「っ!?なんで…!」
“知って”と言う前に止められた。
驚きのあまり布団から顔を出した為、彼と目があった。
「大丈夫だ。ちゃんと分かってるから。そう焦るな。知りたいなら、教えてやるから。」
彼は微笑み、僕の頭を撫でる。
彼はなんだか暖かくて、安心できて、落ち着く。
そして、僕はこの暖かさを知ってる気がした。
“彼の事が知りたい”。
「名前…。」
「ん?」
「貴方の…名前…。」
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