storia 24 記憶と闇
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彼を見ていると、僕の前にしゃがみ込み、名前と僕との関係を教えてくれた。
「僕は骸です。貴方とは日本で会ったんです。」
「骸、日本で?」
「はい、思い出せませんか?」
うーんっと考え込むが一向に答えが出てこない。
寧ろ、なんだかまた記憶が消えていってる気がした。
「思い出せませんか…?!」
急に骸が驚いた顔をした。
何かと思い、骸が見ている方を見ると色んなものが崩れていっていた。
「いけない、精神世界が壊れてしまう!」
「え、精神世界?」
聞き慣れない単語に疑問を持つ。
それに答える前に骸に腕を掴まれ、走り出した。
「な、何?!」
「全てが崩れる前に現実世界に戻らないと堕ちてしまいます!でも、その前に分かる範囲でいいので貴方の今の状況を教えて下さい。」
急がないといけないことは分かった。
堕ちたら、どうなるのか分かんないけど、きっと怖いことだろう。
僕は分かる範囲で今の僕の状況を手短に説明した。
記憶がないこと。
ディーノに教えてもらった真実。
リベルタファミリーのこと。
「成る程、そのマフィアが貴方を陥れているのですね。」
「よく分からないけど、きっとディーノが日本にいるリボーンに情報を伝えると思う。だから、詳しくは彼に聞いて。なんだか、また記憶が曖昧になってきてるから…!」
本当に曖昧になってきた。
記憶が消えていく。
「!分かりました。アルコバレーノに聞きます。それより、また記憶が、てことはこの崩れは記憶が消えることによる精神的な崩壊。」
「どういうこと?」
理解できない。
記憶がある僕なら、理解できたかな。
なんて、思ってもどうにもならない。
そう考えていると急にグラツいて堕ちそうになった。
「ッ!?骸!」
「くっ、限界ですか。」
顔をしかめる骸。
彼までも落としてはいけない。
そう思い立ち止まって手を払い彼を蹴り飛ばした。
「ッ!何するんですか、ソラ!堕ちてしまいますよ!」
「僕はいいから、骸は此処から脱出して!」
「ソラ、貴方は犠牲になる気ですか?!」
犠牲。
ディーノにも言った言葉。
僕は強い眼差しで骸を見つめ言い放った。
「僕は犠牲になってもいい。だけど、骸はダメだ。現実世界でしなきゃいけないことがあるでしょ!」
「!ソラ…。」
精神世界が崩れ闇がすぐ傍まで。
「早く行って!僕は大丈b━キャッ!?」
「ソラ!!」
足元が崩れ真っ暗な闇に堕ちる。
骸の声が聞こえ、叫ぶ。
「っ、骸、行って!」
「ッ、必ず助けに行きます!待っていて下さい、ソラ!」
その言葉に僕は微笑み目を閉じた。
その後はただ堕ちて行く感覚がして、いつの間にか気を失った。
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